ふたたび夏を先取り

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

4月になり先月までの肌寒さが嘘のように暖かい日が続いておりますが体調などはお変わりございませんでしょうか。
日差しも強くなってございますので日傘や日焼け止めなども忘れぬようお気をつけくださいませ。

そして4月は私冴島が大旦那様の命によりティーサロンにてフットマンアイスをお出ししてございます。

フットマンアイスを監修させていただくのは去年の6月に続き2度目でございますが今回のお味は去年ティーサロンにて時任執事と共にお嬢様にご提供させて頂きましたオリジナルカクテルをアルコールが苦手なお嬢様、お坊ちゃまにもお楽しみ頂けるようノンアルコールにアレンジしたものにございます。

ココナッツをベースにしたカクテルでございますので春を通り越し初夏のような陽気が続く今にぴったりなお品かと存じます。

去年の6月に夏を先取りしたアイスをお出し致しましたが今回はさらに早く4月に夏を先取りしてトロピカルなお味をご用意致しました。
今年の春は去年よりお暑うございますのでお許し頂ければ幸いでございます。
ぜひ当家にご帰宅の際には御用命くださいませ。
そして私がお仕えする際には感想などお聞かせいただけたら嬉しゅうございます。

そしてその他にも今月ティーサロンでは桜を使ったものなど春らしいお品を多数揃えておりますのでぜひご帰宅くださいませ。

それでは今月もティーサロンにてお嬢様、お坊ちゃまのご帰宅をお待ちしております。

冴島

All’s well that ends well

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

3月になり暖かい日も増えて少しずつ春を感じることも増えて参りますとどこかに出かけたいような活発な気持ちにもなって参りますが私含め花粉症の方にはやや辛い時期ではございますね。

それはそうと今回はお嬢様、お坊ちゃまによろしければ聞いて頂きたい話がございます。
大した話ではございませんがお時間ございましたらぜひ最後までお読みくださいませ。

今回の日誌は少々長くなりますがお付き合いくださいませ。そして読み終わりましたらぜひティーサロンにて感想お聞かせくださいませ。

では、はじまりはじまり〜でございます。

 

先月、2月のとある日に休日を利用して日帰りで少し遠出をしようと思いたちお屋敷から電車で3時間程かかるとある神社に行って参りました。

と申しますのも大したことではございませんが2月は個人的についてないことが多々ございまして少しでも流れが変わればいいと気分転換に出掛けた次第にございます。

普段遠出をする際にはもっぱら車で向かうのですがなぜがその日は行く前から電車で行ってみようと考えておりました。
きっと普段時間をかけて様々な交通機関でご帰宅頂くお嬢様、お坊ちゃまのお話を聞いてたまには私も普段と違う手段で向かいたくなったのでしょうね。

そして公共の交通機関を使う際の一番の問題は出発の時刻でございます。車で向かう場合出発も帰宅も全て自分のペースで決められますが公共交通機関だとそうもいかないものでございます。
特にお屋敷から遠く離れた地ともなりますと専用の路線で1〜2時間に一本しかないこともざらでございます

なのでしっかり行きと帰りの時刻とルートを調べ、午前11時頃に部屋を出て午後14時半頃には着く予定でございました。
出発ギリギリまでゆっくり過ごしすぎたせいでお昼を食べ損ないましたが、調べたところによると神社に向かう途中の参道には茶屋やお食事処などもあり、どうせなら美味しいものを食べようとなにも食べずに出発致しました。

初めて乗る路線、そして初めて訪れる駅を新鮮に感じながらも旅は続き、今回の道のりは4回程電車の乗り換えがございますので乗り過ごさぬよう車窓の景色を眺めながら順調に旅は進んでいきました。

そして4回目、最後の乗り継ぎ。

あってはならないことが起きたのです…

さようでございます。

乗り過ごしたのです。

奥に進むと景色も単調で一駅の間隔も長いこともあり油断致しました。

“あっ!”と気づいたのと同時に扉は閉まりました。

その時、とある思考が私の脳裏によぎりました。

「あれ?そういえば朝に時刻を調べた時、この電車を乗り過ごしたら時間が間に合わなくなるから気をつけないとな。と思ったような…」

さようでございます。
冒頭に書いた通り。

“お屋敷から遠く離れた地ともなりますと専用の路線で1〜2時間に一本しかないこともざらでございます”

先に結論から申しますとこの時一駅乗り過ごしたことにより、まず一駅戻るのに25分、戻ってから次の電車がくるまで75分、計100分待つことになってしまいました。

目的地は乗り過ごした駅から電車で20分もかからぬ所。
ですが地図によると30km程あり歩くとなると4時間かかり、僻地ゆえバスもございません。
住宅地のなかにポツンとある無人駅ゆえタクシーも走ってはおりません。

間に合うはずだったのです。

間に合うはずだったのです。

お食事も授与所も。

「ちゃんと乗り過ごさぬよう確認してれば…」
「こんなことなら初めから車で来れば…」
「お腹がすいた…途中でなにか食べ物を買っておけば…」

そんな栓無きことを考えつつ、一瞬ヒッチハイクをしてみようかと本気で考えましたが、車通りも少なく自動車でも30分近くかかることを知り、無駄な足掻きは辞め、まだ肌寒い無人の駅で1人叫び出したい気持ちを抑え大人しく次の電車を待つことにいたしました。

結局14時38分につくはずだった予定が気付けば到着予定時刻は16時19分に。
十分に時間の余裕を持って部屋を出たはずが日も沈みかけでございました。

たった一つの失敗で全ての予定が狂ってしまう。
人生では度々あることでございます。

たがこれも神の思し召し。
神社に参拝に行く途中の出来事なら尚更でございます。
そして時に人生では苦難を受け入れて前に進むことも大切でございます。

人生は思った通りに上手くいかぬもの。
ですがきっとこの失敗から学べることもあるはずでございます。
この失敗を乗り越えてひとつ強くなれた気が致します。

お嬢様、お坊ちゃまも不運なことがあった時、この日誌を思い出して笑ってくださいませ。

ですがここで諦める冴島ではございません。
少しでも希望があるかぎり足掻いてみせるのが冴島流でございます。

授与所は16時30分に閉まるとの事。
つまり駅に着いてから御守りなどを頂ける授与所が閉まるまで10分程猶予がございます。
きっと1分前でも間に合えば対応して頂けるはずと信じて。
これは駅から全力疾走確定でございます。

駅に電車が着く前に覚悟を決め、扉が開いた瞬間全力で走り出しました。
しかし、改札を越え駅を飛び出た私の目の前に最後の試練が立ちはだかったのです。
なんと駅前から参道まで上り坂が続いていたのです。
ですが今更この程度で挫ける冴島ではございません。
授与所まで750m、残された時間は10分。
いけるところまでいく所存でございます。
どんなに汗をかこうと息が上がろうと足が縺れようと最後まで走り続けます。

日が沈みかける空の下一心不乱に駆け抜けると鳥居が見えて参りました。
ここまでくればあと少しと最後の力を振り絞り授与所に駆け込むと16時26分。

“まだ大丈夫ですか”と尋ねると巫女の方から”はいまだ大丈夫です”との返事。

なんとあの絶望的な状況から間に合ったのでございます。
御守りとおみくじを授かり、いざお参りでございます。
時間も時間でございましたので境内は人も疎らでございましたが無事お参りを済ますことも叶いました。

 

 

 

 

 

 

残念ながら奥宮は閉まっておりましたが次回に繰り越すことと致しましょう。

その後奥宮のさらに先にある唯一開いていた茶屋で湧き水で入れたコーヒーとわらび餅を頂き、人気のない暗くなった厳かな雰囲気の境内を引き返し帰路につきました。

 

 

 

 

 

 

ちなみにコーヒーを頂きながら先程引いたおみくじを開きましたらなんと大吉でございました。

“雨降って地固まる”、”終わり良ければ全て良し”とはこの事でございます。

そして神社を後にする頃にはすっかり月が出て境内も参道も夜になっておりました。

 

 

 

 

 

帰りは電車の発車時刻まで1時間ほど時間がございましたので少々歩きその地域の特産品などを使ったお食事を頂こうと思ったのですが、なんと調べたお店がことごとく休業日でございました。

これも最後の不運かと思いつつ、せめて帰りの長旅に備えコンビニで何か食べ物を買おうと向かう途中で唯一開いている蕎麦屋を発見し、蕎麦と特産の季節のタコを使った天丼を食べることができました。

食べられただけで御の字でございます。

近頃控えていたお酒も解禁してご機嫌でございました。
これは電車で行った甲斐があったというものでございます。
ただし次からは絶対に車で向かおうと心に誓ったのでした。

そして先程までの不運はすっかり忘れ帰りは無事に予定通り帰れましたのでご安心下さいませ。

ちなみにこの日誌の神社の最寄り駅に着くまでの部分は乗り過ごして電車を待っている無人の駅で書きました。
感情は鮮度が大切でございます。
この気持ちが消えぬうちに書き留めようと思った次第でございます。

待ち時間は100分ございましたので。

ある意味で非常に記憶に残る一日となりました。
非常に濃厚な1日でございましたが貴重な経験ができたとポジティブに捉えることに致しましょう。

ということでまだまだ日誌に書ききれぬこの日の話も沢山ございますので私がお仕えする際にお話をお聞きくださいましたら嬉しゅうございます。

そして当家のお嬢様、お坊ちゃまにはこのようなことがなきようお出掛けの際には使用人がしっかりと馬車をご用意致しますのでご安心くださいませ。

随分長い日誌となってしまいましたがここまでお読み頂きありがとうございました。

さて、気を取り直しまして暖かい日が増えたとは言えまだ肌寒い日も多くございますのでお身体を冷やさぬようお気をつけくださいませ。

今月は当家のアニバーサリー期間もございます。
去年に引き続き今年も一緒にお祝いできること非常に嬉しく思っております。
アニバーサリーを記念した特別なお品もございますのでぜひご帰宅くださいませ。

では今月もティーサロンにて温かい紅茶を用意してお嬢様、お坊ちゃまのご帰宅をお待ちしております。

冴島

寝起きと寝付き、クラムチャウダーとチョコレート

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

先月はギフトショップにてお出ししたケーキを御用命頂きありがとうございました。
お味の感想などをティーサロンで頂き非常に嬉しゅうございました。

2月に入り例年に比べ比較的気温は高いものの先日はお屋敷周辺にも雪が降ったりなど寒い日が続いておりますが防寒対策などはしっかりなさっておりますでしょうか。

特に朝晩は非常に冷え込んでおりますので朝起きるのも一苦労でございますね。
対照的に寒い晩には暖かい毛布が非常に心地良く寝付きが良くなりますが眠りが深くなる分寝起きも一層辛くなりますので一長一短でございましょうか。
しかしこの先暑い夏になるとこの寒ささえ恋しくなることを考えると今のうちに寒さや冬のお召し物などを楽しまれるのも一興かと存じます。

話は変わりますが先日セカンドスチュワードの八幡と紅茶係白川に誘われ、フットマンの久保と葉山執事と食事をともにいたしました。
美味しい食事とお酒を頂きながらの談笑はやはり楽しいものでございますね。
特に久保、葉山執事はお屋敷にお仕えしてからの日が浅いこともあり、より親睦を深めることができて大変嬉しゅうございました。
個人的にはまだ話し足りない気も致しますが、またの機会に取っておこうかと存じます。

そして今月もティーサロンでは寒い日にぴったりな焼きクラムチャウダーやバレンタインデーのある2月らしくチョコフォンデュなども揃えてございます。
当家オリジナルのアールグレイなどチョコに合う紅茶なども多数ございますのでご帰宅の際には是非御用命くださいませ。

では温かい紅茶を用意してティーサロンにてお嬢様、お坊ちゃまのご帰宅をお待ちしております。

冴島

Rising Dragon

お嬢様、お坊ちゃま、
明けましておめでとうございます。
冴島でございます。

新年、年明けというのは全てが新しくリセットされたような新鮮な気持ちになるものでございますね。

不思議と幼少の頃からの習慣で新しい年を迎えると今年一年どう過ごしたいか一年の抱負を決めたくなるものでございます。

去年はティーサロンでも初めてオリジナルカクテルをお出ししたり、フットマンアイスにケーキ、フットマンパスタに加え、ギフトショップでもハロウィンフェアやWinter Fairに参加したりといろいろと初めて経験する行事が多い年でございました。

去年一年ティーサロンにていろいろな経験をした上で今年は去年以上にお嬢様、お坊ちゃまに楽しんでゆっくりと快適にお過ごしいただくことが目標にございます。

さて、今年の干支は”甲辰”でございます。
前回の”甲辰”は60年前。
東京でオリンピックが開かれた年だそうでございます。

そして辰は干支で唯一の架空の生き物でございますね。
龍といえばとても縁起のいい生き物と言われております。
方角で言えば東南、太陽の昇る方角でございます。

昇り龍のように今年一年がお嬢様、お坊ちゃまにとって目指すものや好きなこと、やりたいことなどへの飛躍の年になることを願っております。

そして冬ということもあり外は非常に寒くなってございますのでお時間がございましたらぜひお屋敷へ温まりにご帰宅くださいませ。
しっかりと煖炉でティーサロンを暖め、温かいお食事や紅茶をご用意してお嬢様、お坊ちゃまをお待ちしております。

冴島

五感で味わうもの

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

今年の夏の終わり頃から感じていたことがございます。
それは…

“折々の季節らしさを感じない”

ということにございます。

例年より気温が高いということもありハロウィン期間中もなかなかハロウィンらしさを感じずに過ぎてしまいましたが12月に入ってからも日中は温かい日が多いためか街中でクリスマスツリーやイルミネーションなどを見てもいまいちクリスマスらしさを感じられずにおります。

ですが先日ふとクリスマスを感じる瞬間がございました。
それはふいに街中で流れているクリスマスソングを聴いた時でございました。

その時に気づかされたのでございます。

“季節は五感で味わうもの”

肌で感じ、目で見て、鼻で香り、耳で聴き、舌で味わう。

私に足りていないもの。

それは自ら季節を感じに行く姿勢でございました。

冷たい外気に温かい部屋、イルミネーションにクリスマス感のある食事や音楽を楽しめばきっと素晴らしいクリスマスを感じられるはずでございます。
私は今年のクリスマスはそんな五感を大切に過ごすことが目標でございます。

ですが多忙な当家のお嬢様やお坊ちゃまにはそんな手間をかけずともしっかりとクリスマスを感じていただけるように例年通りティーサロンでもクリスマスの装飾やクリスマスディナーなどを用意いたしますのでご安心くださいませ。
やはりお嬢様、お坊ちゃまにとっては例年通り幼少の頃より生まれ育ったお屋敷でクリスマスをお過ごしになることが一番クリスマスを感じられる瞬間かと存じます。

今年もクリスマスらしいハチミツとバニラの甘い香りの紅茶なども用意してございます。
年末も近づき忙しない時期ではございますがお時間のある時にはぜひティーサロンにてゆっくりお過ごしくださいませ。
きっとしっかりクリスマスらしさも感じていただけることかと存じます。

では今月もティーサロンにて温かい紅茶をご用意してお嬢様、お坊ちゃまをお待ちしております。

冴島

One year has passed

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

今月で私がティーサロンでお嬢様、お坊ちゃまに初めてお仕えさせて頂いてから1年が経ちました。
慣れぬ環境の中1年間頑張ってこれたのは当家の優しいお嬢様、お坊ちゃまのおかげでございます。
まだまだ至らぬ部分に気付かされ反省する日々でございますがこれからもお嬢様、お坊ちゃまに当家にて快適にお過ごし頂けるよう精進して参りますのでよろしくお願い致します。

そしてこの日誌も今回で12回目の更新でございます。
自分の日々を綴るというのは初めての経験でございましたが読み返してみるとその時のことを思い出せて感慨深いものでございますね。

さらに今月は大旦那様の命により初めて私考案のフットマンパスタをご提供させて頂くことになりました。
キーマカレーを使ったパスタと前菜には旬のカボチャとゴボウを使ったサラダを用意いたしました。
少々肌寒くなって参りました今の季節にぴったりな季節感も感じていただけるお品になったかと存じます。
ぜひご賞味くださいませ。
その他にも今月は秋らしい和のテイストなデザートプレートなどもご用意してございますのでぜひ緑茶をブレンドした落ち着いた風味の紅茶などに合わせてお楽しみくださいませ。

そして11月に入りようやく秋も深まって参りましたが、先日紅葉を見に行ってまいりましたので最後にその時の写真を添えさせていただきますのでご帰宅の際にはそんな話もさせていただけましたら嬉しゅうございます。

それでは今月も温かい紅茶を用意してティーサロンにてお嬢様、お坊ちゃまをお待ちしております。

冴島

墓守

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

10月になりようやく涼しい日も増え過ごしやすくなってまいりましたがこれからの時期雨の日も増えてまいります。急激な気温変化は身体にも負担がかかりますのでお体を冷やしすぎぬようご用心くださいませ。

そしてそんな10月は世間ではハロウィンが盛り上がってございますがお屋敷もティーサロン内の装飾が期間限定でハロウィンの装いに変わってございます。
当家ギフトショップでも毎年恒例のハロウィンフェアを開催してございます。
そしてそんなハロウィンフェアで私冴島は墓守に扮装して参加させて頂いております。
当家の司馬の部下という設定でございましてフォトブックの後半には短い物語なども載ってございます。
テーマが亡霊執事ということで頬には生々しい傷のメイクも施していただきましたのでぜひ注目くださいませ。
ご帰宅の際にはそんな撮影の裏話もさせてくださいませ。

今月もティーサロンではイチジクや巨峰など旬のフルーツを使用したデザートや秋刀魚やキノコを使用した秋を感じられるパスタなどもご用意してございます。
秋の味覚にぴったりなキンモクセイやマスカットのフレーバーティーなどもございますのでご帰宅の際はぜひご用命くださいませ。

では今月もティーサロンにてお嬢様、お坊ちゃまのご帰宅をお待ちしております。

冴島