日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

時間とは目に見えぬのに、誰よりも厳格な監督のような存在でございます。

ほんの数分遅れただけでも叱責し、どんなに早く準備を終えても労いの言葉はかけてくれません。
しかも、その監督は休暇もとらず、夜中であろうと早朝であろうと、律儀に秒針を打ち鳴らしております。
本当に働き者ではありますが、もう少し柔軟に接していただきたいものでございます。

けれども、もしこの監督が存在しなかったらどうなるでしょう。
ティータイムが始まる時間は曖昧になり、お嬢様が紅茶をいただくつもりが、気づけば真夜中。

紅茶の代わりに夜食を用意する羽目になるかもしれません。

そう思うと、この厳しい監督も、実は陰ながら秩序を守る守護者なのだと感じます。
時間は時に私たちを急かし、時に待たせ、思うようにはならない存在でございます。
けれど、その不自由さゆえに、ひとときの笑顔や言葉はより鮮やかに心へ刻まれるのでしょう。
もし永遠に続く午後があったなら、お嬢様との会話も、きっとただの雑談になってしまう。
限られた中で交わされるからこそ、その瞬間が素敵に輝くものだと思います。

ただ、それでもやはりお願いできるのであれば、清掃の最中だけはこの監督に小休止していただきたい。
掃除機と格闘している間の一分は、一時間に等しく感じられるのです。
その一方で、お嬢様が笑顔を見せられる瞬間は、ほんの一秒でも羽のように軽やかに過ぎ去ってしまいます。

かくなる上は、時計の監督を味方につける秘策を編み出すしかありません。

何か秘策を授けてください。

なお、9月16日には冴島と共に、ささやかながら特別なカクテルをご用意する所存にございます。
どうぞそのひとときも、時を忘れてお楽しみいただけますように。

 

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。

暑さが日に日に厳しくなる中、いかがお過ごしでしょうか。

お屋敷の中で、冷たいグラスの氷がゆっくりと溶けていくのを眺めておりました。

決して給仕をサボってるわけではございません!決して!

窓がないため外の風は感じられませんが、ふと冷房のそよ風が心地よく、暑さの中にひと息つけるひとときでした。

そんな中、グラスの氷が知らぬ間に減っているのに気づき、

誰かがこっそり味見をしているのかもしれない…
などと想像してしまいました。

もちろん、わたくしの豊かな想像力の産物に過ぎませんが。

こうした小さな気づきや変化は、静かな日常にひとさじの動きをもたらしてくれるように存じます。

変わらぬ毎日でも、ほんの少しの違いが心にささやかな刺激を与えてくれるのでございます。

夏の暑さは時に厳しいものでございますが、そんな風が心に涼やかな余韻を残してくれることもございます。

小さな驚きや喜びが、お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様の八月にも届きますように、心より願っております。

それでは私は日誌を認めながら、もう少しだけ涼みたいと存じます。

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、今年も七夕の飾りつけをしておりましたところ、
「願いごと書きましたか?」と、ふいにお声をかけられまして。

はい、、、書いておりませんでした。
短冊を目の前にして、固まってしまったのでございます。

昔は「背が伸びますように」とか「俊足になれますように」だとか、
ぱっと浮かんでいたのですが……どうにも筆が止まってしまいました。

今の自分は、何を願いたいのか、、、
ありがたいことに、笑って過ごせる場所があって、お嬢様がおられて、
それだけでも十分すぎるくらいだと存じております。

けれども、それでは「満ち足りている」と言いきれるのかと言えば、どこかで「もっとできるようになりたい」、「お嬢様の役に立ちたい」と、欲が顔を出す。
成長したいとか、笑っていただきたいとか、
あともう少しスマートな給仕をしたいと。

人の心は、満足と向上心のあいだを行ったり来たりしているのでございますね。

まるで、冷房の温度設定のように。上げては下げて、また戻って。

結局、悩んだ末に書いたのは、

「今日も、心から笑って過ごせますように」でございました。

答えのない問いを抱えながらも、笑って前に進めるのが人間の良さだと、そう信じております。

それではお嬢様、長い夏が始まったばかりでございます。
くれぐれも体調にはお気をつけてご自愛くださいませ。

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

窓の外から聞こえる雨音が、今日はなんとも心地よく響きます。

6月の朝は、空気もしっとりとしていて、まるで季節がひと息ついているかのようでございますね。

木々の葉も濡れながら、静かに揺れておりました。
こういう静けさの中で過ごす時間も、案外悪くないものでございます。

日々の暮らしの中でふと立ち止まると、
何気ない風景や音、香りに心が動かされることがございます。

温かい紅茶の湯気、雨に濡れた土の匂い、お屋敷の誰かの笑い声。
そういったささやかなものに気づけること、それ自体が、
「人生の醍醐味」なのではないか、そんなことを思ったのでございます。

けれど、その一方で、「挑戦」というのもまた、人生の味わい深さのひとつだと感じます。
慣れたことだけを繰り返していては、確かに穏やかではございますが、
どこか物足りなさを覚えることもあります。

わたくし自身、不器用ながらも新しいことに手を伸ばしてみることがよくあります。
最初は戸惑いもございますし、時には「なんでやろうと思ったんだろう……」と
後悔めいた気持ちに襲われることも、正直ございます。

それでもやっぱり、「やってよかったな」と思える瞬間が来るのです。
うまくいかなくても、「私、ちゃんと向き合ったな」って、
小さくても胸を張れる気がするのです。

人生の醍醐味と言うのは、
穏やかな幸せに包まれることと、
少しだけ勇気を出して自分を超えてみようとすること。
その両方があるからこそ、毎日がちゃんと「自分のもの」になるのではないかと存じます。

たとえ転んだとしても、笑って立ち上がればよろしゅうございます。

誰かに見せるためじゃなく、自分のために。
そうやって積み重ねていく一日一日が、きっと何よりの宝物になるのではないでしょうか。

 

 

雨が続くと、つい色んなことをじっくり考えてしまいますね。
そんな時間も私は大好きでございます。
お嬢様はどんなことを考えておられますか?

 

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

先月は、冴島と一緒にお作りしましたカクテルをお召し上がりいただき、誠にありがとうございました。
拙いながらも、あれこれ試行錯誤しながら心を込めてご用意いたしましたので、少しでもお楽しみいただけておりましたら、これほど嬉しいことはございません!
冴島のひらめきと、久保のほんの少しの小細工(?)が、良い味になっておりましたでしょうか。
これからも精進を重ね、さらに美味しいひと品をお届けできるよう励んでまいりますので、その時が来ましたらよろしくお願いします!

ぽかぽかと暖かな陽気に包まれ、五月の風が木々を優しく揺らす今日この頃。外を歩けば、思わず深呼吸したくなるような清々しい季節でございます。とはいえ、日差しの力強さには注意が必要ですので、体調管理にはくれぐれもご留意くださいませ。

さて、そんな5月、私は才木と共に「アントワネット」の配膳係を担当させていただきます。
普段の私にとっては、少々背筋を伸ばさねばならぬ場ではございますが、才木の立ち振る舞いに刺激を受けつつ、張り切って務めてまいる所存でございます!

デザートの配膳係は今回が二度目の挑戦でございます。
前回は重たいワゴンに手こずり、思わず冷や汗をかいてしまいましたが、今回はその経験を活かし、よりスマートにお運びできるよう心がけてまいります。

甘い誘惑に負けぬよう、そしてお皿を飛ばすことなく、しっかり務めさせていただきますので、どうぞご期待くださいませ。

5月も笑顔溢れるおもてなしができますよう、全力を尽くしてまいります!

追記
執事歌劇団…
凄かったですね…

優李君…良いですね…本当に…
三休さん!!ははっ!!

日誌

まずは、お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様に心より感謝を申し上げます。
こうして毎日お仕えできること、何気ない言葉をかけていただけること、そのすべてが私にとっての励みです。お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様が笑顔でいてくださることこそ、何よりの喜びでございます。

さて、冴島とともに運動場の整備を行いました。地面をならし、器具の点検を進める中で、ふと「春らしいカクテルを作るのもいいね」と2人で思案をいたしました。せっかくなら、爽やかで南国の風を感じる一杯にしたいものでございます。

今回のカクテルの主役は、ブラジルのカシャーサ。サトウキビから作られるこのスピリッツは、力強さとまろやかさを兼ね備え、南国らしい味わいを引き立てます。これに ココナッツ、ライム、キウイ、そしてイチゴ などを加え、甘さと酸味の絶妙なバランスを生み出しました。

名付けて 「春のきょうえん ~The Last Dance~」。

口にすれば、まるで春風に乗ってサンバのリズムが聞こえてくるような一杯。心も軽やかになり、気づけば踊りたくなるかもしれませんね!

そして、このカクテルには少しいたずら心を忍ばせております。可愛らしく、飲めば南国の陽気な風を感じるかと存じます。

桜が舞うピンクの「ひらひらさんば」
桜の葉が揺れる緑の「ゆらゆらさんば」

悪戯好きの使用人2人が遊び心を込めた、特別な二杯。お嬢様にも、ぜひこの「きょうえん」をお楽しみいただければと思います。

久保と冴島、この腕が力尽きるまで踊ります。

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様ご機嫌麗しゅうございます。

ティーサロンが19周年を迎えようとしておりますね…。
長い年月の中で、多くの思い出が積み重なり、お屋敷はますます輝きを増すのでございましょう。

この1年で、新たな仲間が両手に収まりきらぬほど増えました。ティーサロンの未来がますます楽しみになってきましたね。

彼らは、それぞれ個性豊かでございます。トレーを持つ手が震える者、紅茶の種類を必死に覚えようとする者、緊張のあまり声が裏返る者……。それでも皆、真摯な心を持ち、笑顔で精一杯励んでおります。

何だかとても懐かしゅうございますね…

と同時に、彼らを見るたびに初心を忘れてはならないなと思う次第でございます。

先輩、後輩関係なく常に「心を込めてお仕えすること」それこそが、このティーサロンが19年もの間、大切にされ続けてきた理由なのではないでしょうか。

これからも、共に励みながら、お嬢様にとって心安らぐひとときをお届けできるよう努めてまいります。どうかこれからも温かく見守ってくださいませ。

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様
これからもよろしくお願い申し上げます。

久保より特大の感謝を!!!!