第二十八回季節紅茶の魅力

初夏を思わせる春の陽気の中、いかがお過ごしでしょうかお嬢様、お坊ちゃま。
紅茶係の白川でございます。
本日はあっという間に過ぎてしまう春を閉じ込めました紅茶のご紹介。

それでは参りましょう。
季節紅茶の魅力の幕開けでございます。

それはどの様な紅茶でございますか?

??「それは、ティーサロンに春の訪れを告げる紅茶でございます。」

そう、聡明なお嬢様、お坊ちゃまならもうお分かりのはず。

本日は、春の訪れに相応しい紅茶〝チェーホフ〟の魅力にわたくし自身が迫ります!

ティーサロンに春が近づきますと毎年、お目見えしますチェーホフは桜とのフレーバーティーでございます。
桜の香りをまとったセイロンティーにさくらんぼの香りも少量加え、ニルギリをブレンドしスッキリとした印象のセイロンティーとニルギリを合わせる事により紅茶らしいコクをプラスいたしました(伊織より)

ひとたびチェーホフをカップに注ぎますと最初は桜の良い香り、のちにさくらんぼを思わせる甘酸っぱい香りが広がります。
また、ニルギリをプラスしコクを加えましてもその飲み口は軽く、桜の香りもあいまって和食との取り合わせも良い紅茶でございます。
ミルクと相性も良いですが香りの為にもミルクの量は控えめにとの事でございます。(伊織より)

チェーホフの名前の由来は「桜の園」を書きましたアントン・チェーホフから。
桜の園は世界中で本や演劇になっている作品でして、内容は悲しい物語なのですがそこにチェーホフが色々なメッセージを込めた作品でございます。
ご興味ありましたら普段から教養の高いお嬢様、お坊ちゃまの教養を更に深めるかと存じます。
是非ご覧下さいませ。

 

そんなチェーホフも四月いっぱいのご提供でございます。

青葉も茂り始めました初夏の入り口にもう一度春を。

 

次回はどの紅茶にいたしましょう?

それでは次回まで、

ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十七回限定紅茶の魅力

まだまだ厳しい寒さとすでに始まった鼻のムズムズや目のかゆみと戦うお嬢様、お坊ちゃま。
いかがお過ごしでしょうか?
紅茶係の白川でございます。

今日は慌ただしい日々の中で、落ち着いたティータイムにぴったりな一杯をご紹介。
それでは参りましょう。
限定紅茶の魅力の幕開けでございます。

それはあなたにとってどの様な紅茶でございますか?

???「それは、香りの華やかさと味わいに芯のあるしなやかな強さをあわせ持った紅茶でございます。」

いやはやなんとも、これは素晴らしい紅茶の予感。
本日は、お屋敷ではグルームオブチェインバー、ティーサロンではフットマン、紅茶だけでなくあらゆるお酒にも精通しますこの方、大河内と共に限定紅茶の〝ミストバレー〟の魅力に迫ります!

ミストバレー、その名の冠する通りそれはネパールの霧深き茶園で作られた紅茶でございます。
ネパールの紅茶というとあまり聞きなれないお嬢様も多いと存じますが、その歴史は隣接するインドのダージリンとあまり差異は無く、高い品質により近年は価値も上がり注目されている紅茶、それがネパール産の紅茶なのでございます。

当ティーサロンではより香りと味わいを楽しんでいただく為に、旬であり最も特徴が良く出るセカンドフラッシュをご用意いたしました。
隣接するダージリンと似ているとされるネパールの紅茶でございますが、似ている様で違いもございます。
それは香りでございます。
ダージリンは比較的フルーティーな香りと言われますがミストバレーは、

大河内「華やかな香りとわずかに感じます薫香、味わいはそのコクと確かな旨味、ですが後味はすっきりとしたこの感動をお嬢様にも是非、感じていただきとうございます。」

ここでお知らせでございます。
ただいまギフトショップではご好評につきもう幾度となくリバイバルされております大河内の手掛けました焼き菓子〝茶とリキュールのためのフィナンシェ〟がお目見えでございます。
それはカクテルをフィナンシェに落とし込みたいとの大河内の発想から生まれ、黒糖、シナモン、アニス、ラム酒とホワイトキュラソーなど様々なスパイスやお酒を入れたにも関わらず、それぞれが主張し過ぎないしっとりとしたほのかな甘味があらゆる一杯に合うフィナンシェでございます。
もちろん紅茶をはじめ、コーヒーやお酒など様々な飲み物と合い、私といたしましてはウイスキーやブランデーのロックかストレートをゆっくりと楽しみながらが至高かと。
是非、お嬢様だけの最高の取り合わせを見つけ出していただければと存じます。

最後でございます。
実は、はじめ大河内には違った紅茶での依頼をお願いしましたところ、

大河内「今はミストバレーの出来が良いので是非とも限定紅茶であるミストバレーの素晴らしさをお嬢様にお届けしとうございます。」

いやはや伊織をはじめお嬢様の事となると融通の効かない使用人の多いこと多いこと。
そんな大河内が是非、お嬢様に味わっていただきたい限定紅茶〝ミストバレー〟は三月までのご提供でございます。
お早めにお試しくださいませ。

次回はどの紅茶にいたしましょう?

それでは次回まで、
ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十六回ピュアティーの魅力

年が明け、厳しい寒さと共に初雪も見られましたが春の息吹きも感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
お嬢様、お坊ちゃま。
紅茶係の白川でございます。

本日は、この時期になりますと生産を始めますピュアティーを、その紅茶が好きとする使用人とご紹介。
それでは参りましょう。
第二十六回ピュアティーの魅力の幕開けでございます。

それはあなたにとってどの様な紅茶でございますか?

??「それは、紅茶っぽくない紅茶でございます。」

紅茶なのに紅茶っぽくない紅茶ですと!?!?
それではその真意に迫りましょう。
本日はティーサロンにてフットマン、またソムリエ能見からワインの管理も任されます睦月と共にピュアティー〝ラピュータ〟の魅力に迫ります!

まずラピュータはスリランカのヌワラエリアと呼ばれる土地で作られる紅茶でございます。
それはハイグロウンティーというウヴァ茶と同じカテゴリーですが、ヌワラエリアはスリランカで最も標高の高い場所にて生産される紅茶。
当ティーサロンは身分違いの恋に落ちた男女が叶わぬ恋なら…と身投げをしたという悲しき伝説の残るラバーズリープ茶園の上質な茶葉を使用しております。
その味わいはと言いますと、
睦月「香りは優しい花の香り、味わいはしっかりとした渋味を感じながらも強過ぎず、濃厚なコクがありながらも後味はさっぱりとした何処となく、日本の緑茶を思わせるお味でございます。」

そうなのでございます。
私も感じておりましたこの飲みやすさは何なのか?と思っておりましたが、緑茶に通ずるものがあるのでございます。

おすすめの召し上がり方はもちろんホットのストレートで。
何かとお忙しいお嬢様がほっと一息つきたい時や、緑茶と同じくお食事の邪魔をしませんからいつでも楽しんでいただけます。

紅茶っぽくない紅茶の真相に辿り着いたところでラピュータの名前の由来は、

隈川「それは、ガリバー旅行記より天空に浮かぶ島ラピュータとスリランカの最も高い所で育てられたヌワラエリアを重ねたものでございます。」
おおっと、睦月にインタビューをしていたところをたまたま通りがかった隈川が教えてくれました。

 

最後になります。

天空にお屋敷を構えるのも良いかも知れませんね?

睦月「それは困ります。」

なぜです?

睦月「空から落ちたお嬢様を私が受け止めなければならないからです。」

いやはや大冒険の予感。

 

次回はどの紅茶にいたしましょう?

それでは次回まで、
ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十六回ピュアティーの魅力

明けましておめでとうございます、お嬢様、お坊ちゃま。
紅茶係の白川でございます。
今年もお嬢様、お坊ちゃまがより豊かに、より輝けますように、使用人一同にてお支えしてまいりたく存じます。

そんなお嬢様、お坊ちゃまの新年に相応しい紅茶をご紹介いたしましょう。

それでは参ります。
ピュアティーの魅力の幕開けでございます。

それはどの様な紅茶でございますか?

??「それは、わたくしの様に万能でふくよかな紅茶でございます。」

万能でふくよか…?

それは一体どの紅茶の事でございましょうか?

今回はフットマンも板についてきた冴島が当ティーサロンのアッサムCTC〝パンダーバ〟の魅力を語ります。

アッサム…それは紅茶と聞けば良く耳にする種類。それではそのアッサムがどの様な紅茶なのかを紐解きましょう。

アッサムはインド最大の紅茶産地とされるアッサム地方で生産されます紅茶の事でございます。
その特徴は強い芳醇な香りとまた強いコクと渋みをもっております。
濃い目の紅茶でございますので楽しみ方はやはりミルクティーが多いかと存じます。

数多くあるアッサムを生産する茶園から当ティーサロンが選んだのは化学肥料、農薬を一切使わずオーガニック製法のジャリンガ茶園のアッサムCTCでございます。

CTCとはCrash Tear Curlの略称でございます。その意味は潰して裂いて丸めるという事。
より茶葉の抽出を早く濃く出来る製法でミルクに負けないコクが必要なアッサムにはぴったりの製法でございます。

またアッサムCTCと言いますと大量生産品も多いためブレンド物が多いのでございますが、当ティーサロンのアッ
サムCTCはシングルエステート、単一茶園。
雑味の無いその豊かな香りとコクを味わいいただけます。

冴島「アッサムのCTCでございますので、もちろんおすすめはミルクティーなのでございますが、ストレートで
お召し上がりいただきましても強すぎないコクと渋みが心地よいものでございます。」

そう、そうなのでございます!
当ティーサロンのアッサムCTCはミルクに負けない強いコクと渋みを持ちながらストレートで召し上がれる柔らかさも持ち合わせております!

冴島「特に甘いものとの取り合わせにはパンダーバのストレートをおすすめしたく存じます。例えばわたくしのケーキの様な…」

ここでお知らせでございます。

この度ギフトショップにて冴島が手掛けました〝ホワイトチョコムースケーキ〟がお目見えでございます。
冴島「わたくしの好物でありますホワイトチョコを使用しました逸品でございます。そのムースの中にフレーズ(苺)ジュレを忍ばせ赤と白で紅白を表し、新年に相応しい縁起の良い品に仕上げました。ギフトショップにお越しの際は手に取っていただけると幸いでございます。」

最後にパンダーバの名前の由来でございます。

それはインドの叙事詩マハーバーラタにて主役とされる五人の兄弟の名前パーンダヴァから。
勇ましいパーンダヴァの様になって欲しいと願いを込めて名付けられたのかも知れません。
お嬢様、お坊ちゃまには冴島を含め、新しい使用人達がパーンダヴァの様になれるよう、見守っていただけますようお願い申し上げます。

 

次回はどの紅茶にいたしましょう?

それでは次回まで、
ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十五回ピュアティーの魅力

厳しさを増す寒さと差し迫る年末。
何かと忙しくなる時期ではございますが、楽しみも多いこの時期、いかがお過ごしでしょうかお嬢様、お坊ちゃま。
紅茶係の白川でございます。

今回は趣向を変えましてピュアティーの魅力をご紹介。

それでは参りましょう。

 

それはどの様な紅茶でございますか?

??「それはパワー&シャープネスでございます。」

パワー&シャープネス!?!?!?

なんとも紅茶を表す表現としては大胆な!
そんなパワー&シャープネスの正体は世界三大紅茶の一つにも数え上げられますウヴァ茶の〝リオン〟の魅力をこの方がご紹介。

執事歌劇団メンバー兼脚本家兼お屋敷ではセカンドスチュワード、ティーサロンではティーインストラクターの資格を持ちフットマンも務めます、わたくしの日誌最多出場、伊織とリオンの魅力に迫ります。

ウヴァ茶、それはスリランカの南東部にそびえ立つ標高の高い山岳地帯の厳しい環境で育った紅茶でございます。
それはハイグロウンティーと呼ばれ高級茶として知られております。
このウヴァ茶をカップに注ぎますと漂うのはスーとしたメントール香を感じ、その後にバラの様な甘い香り。パワーのある香りを楽しみ口に含みますと感じますのはシャープな渋み。

正にパワー&シャープネス!

またウヴァ茶はイギリスにて最もミルクティーに用いられていると言われるほどミルクにも合う紅茶として知られております。

伊織曰く、
「リオンはミルクとの相性も良いので※CTCにしても良かったのですが、ウヴァ茶の本来持つリーフでの香り、味を感じて欲しいのです。
ですので、まずはストレートでお試しいただきたい。」
(※クラッシュテアーカールの略。紅茶を濃く抽出する茶葉の加工法。ミルクティーに用いる茶葉に多い。)

リオンの名前の由来はスリランカの国旗から。
その国旗に描かれているのは百獣の王ライオンとウヴァの持つ力強さを重ねて、
ライオン=フランス語読みのリオンへ。

世界三大紅茶の一つ、スリランカを代表をする紅茶としてふさわしい名前でございますね。

ここでお知らせでございます。

このリオンを用いました伊織プロデュースのオペラケーキ〝ナイトバード〟がギフトショップにてお目見えでございます。
この十二月に伊織がケーキを手掛けるのも恒例になってまいりました。
伊織「古くから伝わる伝統のお菓子を私流にアレンジしてお嬢様にお届けしたいのでございます。」

オペラケーキはフランス・パリのオペラ座の観客席を模したと言われ、何層にも重なるチョコレートとコーヒー
を用いたケーキでございます。伊織流はジョコンドと呼ばれるしっかりしたスポンジにリオンを混ぜ込み、ガナッ
シュにはリオンを濃縮したシロップを使用、それに負けない卵黄のコクを感じるバタークリームをサンドし、金
箔を飾りました正にそれぞれが美味を奏でるオペラなのでございます!
是非、ギフトショップにて手に取っていただけると幸いでございます。

 

はて?伊織さん、ナイトバードの名前の由来は?

伊織「日が出ている間、お嬢様を見守るのはリオン=ライオンならば、夜見守るのはフクロウのごとし私達使用人〝ナイトバード〟でございます。」

 

次回はどの紅茶にいたしましょう?

それでは次回まで、

ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十四回フットマンティーの魅力

厳しくなる寒さをひしひしと感じる今日この頃。
いかがお過ごしでしょうか?お嬢様、お坊ちゃま。
紅茶係の白川でございます。

本日は冷えてしまった心と身体に暖かい火を灯す紅茶をご紹介したいと存じます。
それでは参りましょう。
第二十四回フットマンティーの魅力の幕開けでございます。

それは貴方にとってどの様な紅茶でございますか?

??「それは赤を意識した紅茶でございます。」

赤を意識した紅茶?
それは水色の事なのでしょうか?
それとも…

本日は、そんな謎を秘めたる紅茶、ティーサロンではフットマンを務めます火野の〝グリオージュ〟の魅力に迫ります。

まず、グリオージュはブラックチェリーフレーバーのヌワラエリアとセイロン、デカフェのケニア茶をブレンドした紅茶でございます。
淹れてみますとチェリーの力強くも優しい香りがいたします。
比較的スッキリ目の紅茶をブレンドしておりますが、それが重なり独自のコクを醸し出す。
また、香りや味だけではなくその水色は深い赤色。

火野「美しい赤の水色を出すために苦労しましたが、このブレンドが完成した時、このグリオージュが輝いて見えたのでございます。」
との事でございます。

おすすめの召し上がり方でございますが、まずはホットのストレートでそのチェリーの香りと味と水色をお楽しみくださいませ。

火野「また、ミルクと砂糖を加えてもチェリーの魅力を損なう事なく、よりその輪郭がはっきりと感じられますのでおすすめでございます。」

最後ではございますが、
グリオージュはフランス語でグリオット=チェリー、ルージュ=赤を組み合わせた造語でございます。
そう、グリオージュは非の打ち所が無いほどに赤を意識した紅茶。
この世に赤色は数あれど、その数ある赤色の内の一つがグリオージュの赤とお嬢様の内に刻んでいただければ幸いでございます。

 

次回はどのフットマンティーにいたしましょう?
それでは次回まで、

ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。

第二十三回フットマンティーの魅力

秋を迎えたとはいえ昼はまだ暖かく夜は冷え、お召し物にも気を使う今日この頃。
いかがお過ごしでしょうか?
紅茶係の白川でございます。
本日はそんな日々の休息にぴったりな紅茶のご紹介。

それでは参りましょう。

第二十三回フットマンティーの魅力の幕開けでございます。

 

それは貴方にとってどの様な紅茶でございますか?

 

??「それはお嬢様の心の様に、より純粋になった紅茶でございます。」

 

より純粋になった?
という事は以前とは変わった紅茶という事でしょうか?
本日はお屋敷ではセカンドスチュワード、ティーサロンではフットマンとドアマンも務めます二回目の登場、八幡の〝プリティー〟の魅力に迫ります!

まずプリティーは八幡前作の紅茶、フリグの材料調達が困難となった為にイチゴチョコのフレーバーティーからイチゴフレーバーのヌワラエリアとアッサムのブレンドティーでございます。
イチゴチョコも魅力的ではありましたがイチゴのフレーバーだけになり、より純粋にイチゴの香りを感じていただける様になりました。
一度淹れれば優しくもあり甘酸っぱさも感じる良い香りがいたします。
おすすめの召し上がり方はベースティーがヌワラエリアの為、ストレートでもお楽しみいただけますが、ブレンドはアッサムですのでミルクとの相性はバッチリでございます。
是非、お砂糖を加え、イチゴミルク風に召し上がり下さいませ。

ここでお知らせでございます。
この度ギフトショップにてその八幡のプリティーを使用しましたジュレが登場でございます。ミルクと相性の良
いイチゴでございますからミルクと合わせてコーヒーゼリー風にもお楽しみいただけます。
是非、お試しいただけたら幸いでございます。

 

八幡さんはなぜイチゴにこだわりを?

八幡「それはお嬢様からのリクエストがあったからでございます。」

純粋な気持ちに純粋な気持ちで答える。

イチゴはそう、特別な存在。

ショートケーキのイチゴの様に。

お嬢様への気持ちもその名に込めて。

 

次回はどのフットマンティーにいたしましょう?
それでは次回まで、
ごきげんよう!お嬢様、お坊っちゃま。