実りか否か

お嬢様、お坊ちゃま、

ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。

朝昼夕、山なりの気温の変化にお身体の調子を崩されてはございませんか?
もし一日お出かけになる際は、お上着など、気温の変化も考慮したお召し物で、お過ごしいただきたく存じます。
社会勉強中のお嬢様、お坊ちゃまにおかれましては、お付きの者の用意ができず、お手荷物が増えてしまう事、大変心苦しい思いではございますが、お風邪を召されることのないようにお気をつけくださいませ。

秋でございます。
当家裏山にも秋の味覚、キノコが様々生えてまいりました。
その肉付きや色味、一見大変美味しそうに感じるものも多いものにございます。
しかし、調べてみたところキノコというのは日本だけでも4000種類以上、その中でも食用とされているものは100数種との事……。
お嬢様、お坊ちゃま、キノコ狩りの際には必ず専門の案内人をお雇い下さいませ。
食用キノコにそっくりな毒キノコ、というものもあるそうにございます。

それはさておきといたしまして、現在市場で見られるキノコは殆ど人工栽培が確立しており、一年を通して見られる物が多くございます。
私はキノコが大変好みにございますので、いつでも食べることが出来る、というのは大変嬉しい心地なのではございますが、やはり旬の秋の天然キノコはどこか味も深く感じるものにございます。
秋の味覚として代表的なキノコ、「松茸」などは、その生育条件から、人工栽培が確立していないとのこと。
お嬢様、お坊ちゃまにおきましては、是非旬のお味もお確かめ頂ければと存じます。

さて、それではそろそろ当家裏山のキノコ狩りに行って参ります。
さて、この黄金のキノコなどは……あぁ、食べられませんか。
ではこちらのよく見る形の茶色の、ダメですね。
では、こちらは……。
…やはり専門家というのはとても大切でございますね。

またお屋敷で元気な姿をお見せいただける事を心よりお待ちしております。

秋の願い

お嬢様、お坊ちゃま、
ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。

蝉の音もいつしか、秋の虫の音へと変わり、
過ごしやすさも、少しずつではございますが、感じられるようになってまいりました。
お嬢様、お坊ちゃまはお身体にお変わりなく、お過ごしでございますか。
元気なお姿を拝見できる事を心待ちにしております。

「◯◯の秋」という言葉がございます。
食欲、運動、読書などはよく聞くものにございますが、先日、ふとこの「◯◯」の部分に入るものというのは他にどの様なものがあるのか、とふと思い立ち調べてみたところ、かなり色々なものがあることを知りました。
分かりやすいところで申しますと、実りや収穫。
秋は様々な実りの季節でございます。
果物が好みの私といたしましては、今年の秋の実りにも一層心惹かれる思いにございます。
また、睡眠の秋。
どうやら夜の長さや涼しさから、この様な言葉もあるとのこと。
睡眠も健康には大切な一要素にございます。
お嬢様、お坊ちゃまにおかれましては、睡眠もしっかりとお取りになり、心身ともに安らかでいただければと存じます。
もしよろしければ、良い安眠グッズなどございましたら、私にもぜひお教え下さいませ。
少々珍しいものでは、心の秋などもございました。
秋と飽きをかけた、どこか寂しい心持ちの言葉とのことで、ふと木枯らしの吹く、秋の終わり、
木の葉が風に吹かれる物悲しさなどを幻視したりもいたしました。

さて、ここまで、秋について記してございましたが、
私の想いが過分に含まれております。
そう、秋であれ、と。
昨年などは、10月を経てもまだ暑さが残る年にございました。
本年は、秋らしく過ごしやすい日が続くこと、
そして、お嬢様、お坊ちゃまが秋を心よりお楽しみいただける事を願っております。

これからの季節、夜の時間が長くなってまいります。
夜道では足元、そして寒暖差に十分にお気をつけいただき、お早いお戻りを心よりお待ちしてございます。

夏の涼風

お嬢様、お坊ちゃま、
ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。

本年も大変暑い夏がやって参りましたが、
お身体の様子はいかがでございますか。
日々しっかりと水分と塩分をお摂りいただき、
熱中症には充分にお気をつけくださいませ。
お身体の調子にお変わりなくお戻りいただけることが、何より嬉しゅうございます。

このように、日々皆様の健康ばかりを気にしている私ではございますが、
ふと、自身の健康も今一度確りと振り返るべきかと思い至りまして、日々の生活を少し見直すことに致しました。
やはり、健康といえば、
「食事」「睡眠」「適度な運動」でございます。
全て大切ではございますが、ここで改めて「適度な運動」というものは、やはり行動する意識が重要なものだと気付かされたのでございます。

そんな私ではございますが、
先日より、「サイクリング」など始めさせていただきました。
趣味は登山ではございましたが、昨今は中々機会にも恵まれず、少々運動からも離れておりました。
そこで、景色など楽しみながらも、心地よい風を感じることの出来ると伺っておりました、サイクリングを始めてみたのでございます。
空いた日和に、近辺の自然のある場など走らせてみたのでございますが、大変よろしゅうございます。
やはり、これほどの暑さではございますが、木陰というのはかなり涼しく、その中を風を感じて走るというのは大変心地の良いものでございました。
また、普段はあまり通ることのない道などを走り、新たな発見などがあるのも大変楽しゅうございます。
(先日見つけたパン屋様には後日参ると致しましょう)

もちろん、全てが日陰ではございませんので、始める季節を少々間違えたような心地もいたしました。
曇りであるから、走るのに丁度良いと機嫌良く走らせ、ゲリラ豪雨に降られたりなどもいたしました。
しかし、それを差し引いてもやはり運動の後というのは大変気持ちの良い感情を得ることが出来るものにございます。

お嬢様やお坊ちゃまは、運動などはしてございますか?
もちろん、無理に始める必要はございません。
まずは「食事」から、「睡眠」から、一つ一つが大切でございます。
元気なお姿でお会いできる事を心からお待ちしてございます。

「繋ぎ」と「涼」

お嬢様、お坊ちゃま、
ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。

天気、気温、共に崩れやすい月となってございます。
お身体にお変わりなくお過ごしでございますか。
暑さ、寒さ、とお召し物も少々選択の難しい日が続いているかと存じますが、お身体とご相談頂き、適切な物をお選び頂ければと存じます。

6月は旧暦で「水無月」というそうにございます。
雨の多い「梅雨」の時期、「水」「無し」「月」とはこれいかに、とも感じたのではございますが、どうやら、「無」は繋ぎの意味をもつ言葉であり、実際には、「水の月」との事。
諸説あるようではございますが、そうであれば理解もできるものだと、ひと心地ついた最中に、「神無月」(旧暦の10月)を見て混乱したのがつい先日でございます。
(蛇足ではございますが、「神無月」は全ての神様が出雲に集まる月、つまり、「神」の「無い」「月」との事でございます)

さて、僭越ながら、6月の前半にて、私の考案いたしました、
『グリオットのジェリータルト』
をご用意してございます。

グリオットチェリーと酸味のあるジュレ、そして甘いカスタードクリームの調和をお楽しみ頂ける一品でございます。

じっとりとした暑さが続く日にも召し上がりやすい、「涼」を感じられるケーキとして仕上がってございます。
よろしければお試しくださいませ。

雨が降りやすい季節にございます。
お身体、そしてお外に出る際は、お足元にも十分にご注意いただき、また元気なお姿をお見せくださいませ。
皆様のお戻りを心よりお待ちしております。

春麗らかに

お嬢様、お坊ちゃま、
ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。

4月、春でございますね。
暖かな陽気と、過ごしやすさを持つ春。
寒さの苦手な私は、段々と暖かくなる春を四季の中で一等に好んでございます。
しかし、近年は夏が長く、秋が短くと四季のバランスも少々崩れてございまして、気温の変動も激しゅうございます。
今年の春はいかがでございましょうか。
お嬢様、お坊ちゃまにおきましては、お身体に充分お気をつけて、ご自愛いただきたく存じます。

さて、瀧廉太郎氏の童謡、「花」にも「春のうららの」とございますように、春は花の季節にございます。
桜にツツジにチューリップなど、色とりどりの花々が咲き誇る光景は、心踊るものがございます。
聞いたところによりますと、富山には様々なチューリップが咲き乱れる、チューリップ公園なる場所があるとか。
是非一度拝見したくございます。
お嬢様やお坊ちゃまはどんな花がお好きですございますか?
機会がございますれば、お教え下さいませ。

当家裏山でも、春の様々な花が見頃を迎えてくることかと存じます。
山道はしっかりと整えてございますが、お登りになられる際は、しっかりと使用人にお申し付けくださいませ。
私も尋ねられましたらお答え出来ますよう、野草の勉強などもせねばなりませんね。
さて、春の花についての書籍は……。
おや、「食べられる野草」……興味深い。

お戻りになられる時を心からお待ちしてございます。

如月(きさらぎ)

お嬢様、お坊ちゃま、

ご機嫌麗しゅうございます。

佐倉でございます。

寒さも未だ厳しい日がございます。

お身体にお変わりは無くございますか。

大変心配にございますので、しっかりと暖かくしてお過ごし頂ければと存じます。

2月には「立春」がございます。

日にちは、「節分」に近い頃。

「春」が「立」つとかいて「立春」、つまりは春の始まり、でございますね。

……えぇ、あくまでも暦の上では、でございます。

冬の寒さが大変苦手な私と致しましては、2月の初めに「春」と伺っても、おやおや、ご冗談を。と微笑むのみでございます。

しかし、春の訪れはもう見つけられるのでございましょうか?

少しでも「春」の暖かさを感じたくございます。

もし、「春」をお見つけになられましたら、是非私にもお教えくださいませ。

2月といえばチョコレートもございますね。

昨今では、自身への日々の労いを込めて、チョコレートを自身に贈る文化もあるとか。

チョコレートは雪山での遭難時にも使用されるほどの高エネルギー食材でございます。

あの甘やかな味と香りは、日々を労う嗜好品として、大変素晴らしいものかと存じます。

しかしながら、もちろん、食べ過ぎにはお気をつけ下さいませ。

さて、私もチョコレートをフルーツと合わせて頂こうとしたところ、ふと、どのフルーツがチョコレートに一番合うのか、と疑問を得たのでございます。

いちご、オレンジ、バナナ。

チョコレートに合うフルーツは数あれど、一番とはなかなか難しいものにございます。

そこで、チョコレートに合わないフルーツを排してみては、と考えたのでございますが、ふと思い返してまいりますと、今の時代、チョコレートを合わせないフルーツがほとんど無いことに気付かされました。

日本人の探究心、また各企業の弛みない営業努力。

美味を求めるその心には脱帽でございます。

いつか、全てのフルーツを一堂に並べ、チョコレートに最も合うフルーツを求めてみたいものにございます。

勿論、その際はお嬢様やお坊ちゃまもご一緒に、一番のお好みをお探しいたしましょう。

暖かな春を。

そして、元気なお姿をお見せ頂けることを願ってございます。

新たな年

お嬢様、お坊ちゃま、

明けましておめでとうございます。

佐倉でございます。

新しい年はいかがお過ごしでございますか?

私などは、気付けば、その気付けばと申しているうちに、年も明けてしまったようでございます。

年初めのお話など、是非お聞かせ願いたく存じます。

さて、私は、年初めに果物といえば、鏡餅の頂上にございます、あの橙色を思い浮かべるところにございます。

あちらの果物、その名通り「橙(だいだい)」と申しまして、蜜柑ではございません。

(橙は小さいものが多ございますから、代わりに蜜柑を乗せることも多いようではございます)

橙というのは、冬になっても実が落ちず、何年も実がついている姿から、長寿や、家族が「代々」引き継がれる様に願う縁起物とのこと。

お味といたしましては、加工品にすることが多ございますね。

もちろん、そのままお召し上がり頂くことも可能ではございますが……。

幼い頃の私が、とても渋い顔でこちらを見てございますので、お辞めになるのがよろしいかと存じます。

新しい一年、お嬢様、お坊ちゃまはどの様にお過ごしをとお考えでございますか?

機会がございますれば、そちらも、お聞かせ願いたく存じます。

最後にはなりましたが、お身体にお気をつけて、また元気なお姿をお見せいただけることを願ってございます。

本年もよろしくお願いいたします。