潰す

敬愛せしお嬢様へ
暑い暑いと言っていたはずが、いつの間にか紅葉鮮やかに色づき
すっかり秋が深まっておりました。

紅茶が一層美味しく感じられる時期でございますし、
お食事もこの季節ならではの品がたくさんございますから
キュイジニエたちも大層張り切っておりますね。

そんな季節、あれもこれも美味しそうだと、ついつい買い物の手が伸びてしまい
贈り物なども多い時期ですから、果物が余ってしまって困ることなども
多いのではないでしょうか。

そんな時はお料理に使ったりジャムに仕立てたりするのも良うございますが
当家バーテンダーといたしまして
より簡単に美味しく召し上がっていただくおすすめの手法を
いくつかご紹介いたしましょう。

秋ならではの食材ですと、柿などは適当な大きさに切っていただき、先にグラスに入れてから潰していただいて、そこにお好みのお酒を注いで頂くと美味しゅうございます。

日本酒の冷やや熱燗も良うございますし、
柿は意外とウィスキーと合いますので、ウィスキーロックやハイボールもお楽しみ頂けます。

果物を潰す時に「ペストル」という器具があると便利でございますが、
わざわざご用意なさるのもご面倒でしたら、お箸などをひとまとめ束にして逆さに持って頂くと
果物をグラスの中で潰すには便利でございます。
お怪我なさらないよう、お手元を布などで包んでご使用くださいませ。

柿でなくとも、さまざまな果物を同様の手法でお楽しみ頂けます。
また、お酒以外でも。
潰した果実にお茶を注いて頂いてフルーツティーにしたり、
果物を潰して砂糖を振りかけてから炭酸水を注いでフルーツソーダにするのも
季節のお味をお手軽に楽しんで頂くには良いものでございますよ。

他のジュースをお召しになる時に、季節のフルーツを潰していただいて
季節のミックスジュースにするのも良いですね。
柿とオレンジジュース。梨と葡萄ジュース。柚子とグレープフルーツジュースなどは
とても相性が良うございますから、ぜひ一度お試しくださいませ。

今年の秋も短そうでございます。
されどその短い季節を、たっぷり謳歌して頂けたなら幸いでございます。

箱を開かない限り猫が永遠に生きると言う視点ならばある意味同義

敬愛せしお嬢様へ

暦は秋に変われど、まだ汗ばむような日も多うございますね。
水分、塩分はもちろんのこと、甘いものやビタミンも多めにお取りいただき、
体力を損いませぬようどうかお心掛けいただければ幸いにございます。

さて、時任もありがたきことに十数年の時をお屋敷にて過ごしておりますが
ともすると懐かしき旧知からお手紙が届くこともございます。

もとより中世欧州の時代から、フットマンというものは若者が世に出る前の修行期間のような側面もございました。
此処で己を育み、そのままお屋敷に仕え続ける道を選ぶものもあれば、新たな道を見出して羽ばたいていく若者もあり、その繰り返しでお屋敷は紡がれております。

なればこそ、現在に至るお屋敷の一節を担ってくれた者たちが、それぞれに彼ららしく頑張っている知らせが届きますと、つい安堵して目を細めてしまうばかりでございます。

‥それ以上目が細くなるのかですと?
そんなことを仰せになる方にはツェノンの背理について小一時間講義して差し上げましょう。

そんな懐かしいお手紙を書斎の引き出しに仕舞い込み、ティーサロンへ様子を伺いにまいりますと、若々しきフットマンたちが今日もお嬢様方の御為に元気に立ち働いております。

近年特に著しく顔ぶれも変わり、ともすると久々に御帰宅のお嬢様には「知っている顔が1人も居ない」なんて仰せ頂くこともございます。
されど、なかなか有望な若人が多く、早くも一端のフットマンのように生き生きと振る舞い、お屋敷の一端をしっかり担う者もおり、お屋敷の未来も安泰のようでございます。

また一つの世代が形成されつつあるのを眺めながら、
時折、15年前から現在までの様々な世代が笑いさざめき、そして優雅にお仕えしていたティーサロンをその向こうに透かし見てしまうこともございます。

時任が段上からフットマンたちを眺め、目を細めて笑っておりましたら
お屋敷の歴史を透かし観ているのだと思ってくださいませ。

‥それ以上目が細くなるのかですと?

‥‥よろしい。
良いですかお嬢様零と壱の間には分数や小数点以下形式はなんでも結構ですが設定数値を細かく刻み続ける限り零と壱の間には無限個数の数値が存在することとなり永遠に零にならない二次曲線を描くことになり得ます私の目も細めたところで零では無い僅かな数値が存在するからには現状より無限範囲で細めることが可能なわけで五月蝿いとはなんですかそもそも目を閉じていない限り零ではないのですから壱と言うほど開いていなくてもそこに確かに瞳はあるわけで開いてみないとわからないと言うシュレッティンガーの猫の理論とは真逆に位置するのがツェノンの背理でございま起きてくださいお嬢様ここからが良いところなんですからほら目を開けてって閉じてないからセーフですとそんな屁理屈を仰るものじゃありませんまったく。

グリーンカーテン

敬愛せしお嬢様へ

真夏の日々が続いておりますが、お体の調子崩されたりはしておりませんか?
水分や塩分のこまめな補充がとにかく大切でございます。
喉の渇きを覚えてからではなく、なるべくこまめに水分をお取りくださいますようお願いいたします。

古来、暑さを凌ぐ方法はいろいろとございますが
西洋屋敷においては壁を伝う蔓草を育て、屋敷の窓や壁面を覆うのも
暑さを凌ぐに良き対策だったそうでございます。
純粋にカーテンのように日光を防いでくれるのに加えて、葉面などから微弱に水分を放出し排熱する性質が、熱を通さない良き断熱層の役割をこなすようでございますね。

実際どのようなものかと庭師に聞いてみましたところ
通年お屋敷の壁を覆う蔦などとは異なり、暑さをカーテンのように防ぐ目的であれば
壁全てではなく、窓などのみを覆うだけでも効果が得られるため、ご別邸などでお試しいただくなら窓より少し大きいサイズの格子などを外側から窓に立てかけていただいて、その足元に蔓草を植えた植木鉢やプランターをお置き頂けばよろしいようです。

蔓草の類は成長が早いので、夏に向けて育てれば季節中には窓を蔓草が覆いますし、夏が過ぎて日光を窓に取り入れたい季節は格子ごと取り除いていただくか場所を移動していただけばよろしいようで、季節に応じた運用が可能なようでございます。

さて、肝心の植える植物は何が良いのかと調べてみましたところ、面白いものがいくつかございました。
季節にそぐい美しいのはアサガオでございましょうか。
子供の頃に植木鉢で育てた思い出をお持ちの方も多いかと思いますが、大きめのプランターに種も複数撒き、大きな格子を添えてあげることで、子供の頃の思い出よりもさらに広く大きく育つアサガオを楽しんでいただけるかと存じます。

夏の朝に咲き誇るアサガオを愛でて一日を始めるのも素敵でございますね。

ミントも非常に成長が早く、より短期間で窓を覆わせるには最適でございます。
清涼感ある香りゆえ涼けさも一層感じられ、防臭・防虫効果も期待できる優れものでございます。
ただ、ミントの香りそのものがお苦手だとお薦めできませんのと、成長力が強過ぎますため、油断なさいますと窓どころかご別邸の全てにミントが蔓延る事態に陥りますのでご注意くださいませ。
いつのまにか壁の隙間から根を伸ばして繁茂し、ある日ふと天井を見上げたらミントがびっしり生えていたなんて笑えない事例もあるぐらいでございます。

新鮮なフレッシュミントのハーブティーがいつでも飲めるのは素敵でございますが。

ハーブティーと申しますれば、バタプライピーやジャスミンなども日除けの蔓草として有益だそうでございますよ。
窓辺でハーブを育ててのフレッシュハーブティー三昧というのも一興でございますね。

キュウリやゴーヤにも、窓辺で育てられる品種があるそうでございます。
涼しくお過ごし頂きながら自家製のサラダ用野菜を育てられるというのも、なかなか優雅でございますね。

お屋敷本邸の窓も蔓草のカーテンを試してみるべきでしょうか。
庭師やお庭担当の使用人たちに、相談してみることにいたしましょう。

夜の散歩道

敬愛せしお嬢様へ

風待月とはよく言ったもので、暑い日も湿気た日も、全てを洗い流してくれるような風が恋しくて仕方なき季節となってまいりました。

有り難くも、何かと多忙な日々を過ごさせて頂いておりますが
時任め、元来が不真面目な性質でございますため、遊びの好機は逃さない主義でございます。

先日も、大旦那様のお言い付けで違う街のお屋敷を訪ねました帰り道、
お屋敷に戻って執務というにも夜が更けておりましたので、これ幸いと
久々に夜の街を散歩して参りました。

と申しましても、時勢はだいぶ良くなってきたとはいえ、まだまだ万一を考えたいところ。
賑わいを取り戻した街並みや、客入りの良くなっている知人の店を見て周り胸を撫で下ろしながら、しばらく見ぬうちに彩りを変えた通りに驚いたり、今は難しかれどいつか訪れようと心に記録するバーを増やしたりと、ただただ歩き回るだけの本当の「お散歩」でございました。

とは言え。
しばらく見ることが叶わなかった、夜闇を彩る幾つもの光。笑いさざめく影。
それぞれに創意工夫してか、聞いたこともないメニューやサービスを看板に掲げて
人々を呼び寄せる店員たちの姿。
どうかこのまま賑わいが絶えることがないようにと、切に願ってしまう庶世の賑わいがそこにはございます。

ただ。戻ってきたものばかりでは無く。
散歩道に敢えて加えた薄暗い細道。その端にある灯っていない行燈。
昔から通わせていただいておりました、小さなお店がございますが、
いまだ再開の目処つかずということで、灯を落としたままの門前を通ってまいりました。

この小さなお店がひしめく伝統的な界隈でも、最も旧きに門を構えたと言われるお店。
店主様も相応に高齢であられたようなので、この長きに渡った病禍を過ぎたかに見える今も、
行燈に再び灯りを上げるのがなかなか難しいのかもしれません。

在りし日の、いつもアナログな楽器の音色が流れ、多彩な人々が笑いさざめいていた
暖かな光景を思い出しながら、いつの日にか灯りが戻ることを願い、帰途につきました。

こんな日の帰り道は、自室に着くまで色々なことを考えてしまいますね。

 

自室に着きましたら。

シャー。

「しゃー?」

シャー!シャー!

「‥‥おおう?」

家具と家具の隙間から、モコモコの尻尾だけが生えてバタバタ暴れておりました。

猫が、家具の隙間に転がり込んだおもちゃが取れず
体ごと家具の隙間に潜っていったのか
出れなくなっていたようです。

すごくシャーシャー怒っていました。

 

 

 

家具の隙間からいきなり飛び出てくる尻尾。

新手の妖怪かと思いました。

アブサンとアーティスト

敬愛せしお嬢様へ

気候の安定せぬ日々が続きながらも、お昼は暖かく過ごしやすくなって参りましたね。
新緑に包まれてのお散歩などもよろしゅうございますが、
陽が落ちてからはまだ肌寒うございますから、お上着はどうかお忘れなくお持ちくださいませ。

さて。
私めも合間の時間などは街の散策をして世の趨勢を眺めることも多うございますが
いつもの散歩コースでずっと気になっていた場所がございまして
馴染みの問屋街にそっと門戸を開いておりますほんの数人座れるだけの、アブサンを主に扱う露店めいた小さなバーがございまして

ある日のお散歩の途中、まだ時間も夕刻に近かったせいか、他にお客様の姿もない様子でしたので、意を決してお邪魔して参りました。

アブサンと申しますのは東欧や北欧でも愛されております薬草酒でございまして、ニガヨモギを主に用いました、独特の爽やかさと甘みを持つリキュールでございます。
角砂糖に浸しまして着火して香りを引き出してから、冷水やソーダで割って飲むなど、風味や香りを繊細に引き出した品が多く、個人的にも興味深いお酒でございましたが、
なかなか癖があるお味でもあり、愛好者は限られるこのお酒の専門店が在ろうとは思ってもおりませんでした。


さまざまな器具やアブサンだけで棚が埋まるのかと驚くボトルボードに目を奪われながらも、数種類のアブサンを試飲させて頂き大変勉強になりました。

そして最後にお出しいただいた品は、かのロックアーティスト・Marilyn Manson氏が監修したというコラボレーションの品でございました。

当家でも以前、日本のアーティスト・Yoshiki氏が監修したワインをお出ししたことがあるように、アーティストの方がワインやリキュールをプロデュースすることは近年多うございますし、
アブサンなどの薬草種は古くは名画家パブロ・ピカソ氏やシェースクピア卿の時代からアーティストたちに愛される傾向にございましたので、アーティストのお酒と言うのは珍しくございませんが。先鋭的なアーティストのMarilyn氏と伝統的なアブサンの取り合わせは何事かと、どんな破壊的な香りが楽しめるのか恐る恐る、グラスに注がれた一杯を頂戴してみました。

身構えたのが失礼に感じるほど、繊細で優雅な。
爽やかな緑の香りと滑らかさを感じる良き品でございました。
アグレッシブなアーティストの内心にある繊細な感性を感じ取れたような、とても不思議な気持ちでございました。

時間帯が早かったこともあり、来客はまだ私一人でございましたので
店主殿に許可を戴き、Marilyn Manson氏の楽曲を聴きながら飲んでみたらより世界観を感じられるのではないかと、イヤホンを装着し、彼の曲を検索して試してみました。

 

 

全く全然これっぽっちも、雰囲気に合いませんでした。

チャールズ王とオークの樹

敬愛せしお嬢様へ

いよいよ暦も4月に入りまして、本格的な春の訪れも感じられる気候となりましたね。

新生活を始められる方も多いことでしょう。
志は高らかに。されど生活が変わるときはお体の調子を崩しやすいものですから、睡眠と食事にはくれぐれもお気をつけくださいませ。

さて、そんな4月の始まりは同時にエイプリルフール。
嘘をついて良い日だとか、嘘をつくのは午前だけとか、諸説ある日でございます。

あまりに諸説ありすぎて、本当の発祥がどれなのかわかりゃしないものでございますが。

もっとも当家に近しい説はと考えますと、英国のチャールズ二世統治の時代まで遡っての逸話が相応しゅうございましょうか。

1651年。イングランド内戦に破れた王政派のチャールズ王は、議会派の兵に追われボスコベルの森へと逃げ込み身を隠しました。

かの地は敵兵に包囲され、絶体絶命の危機のなか。
わずかなチャールズ王の兵たちは、チャールズ王をひときわ大きなオークの樹の木陰に隠し

森の狩人の姿に身姿を変えて、
チャールズ王を探し居場所を訪ねてくる敵兵たちを
嘘まやかしで惑わせて、広大な森の中を迷わせ

ついに変装を見破られて敵兵の剣で脅されようとも
王が身を隠すオークの木のことは決して語らず
ついにチャールズ王は敵兵の追求を逃れて
数年後の王政復古の政変まで無事、生き延びることが出来たのです。

このときの忠実な王兵たちの
忠誠と、巧みな嘘を讃えて
チャールズ王が王政復古を成し遂げた記念日である「オークアップルデー」には
王が身を隠したオークの木の実を衣服に飾り
いくらでも嘘をつくことが許されるという催事が生まれたのです。

ただし、嘘の訂正と仲直りが義務付けられており
そのため、嘘をついて良いのは午前まで
午後は仲直りにつかうべきと定められたわけでございます。

 

さて。
そんな大法螺を並べてみましたが
考えてみればこの日誌がお嬢様がたの目に触れるのは夜のことでした。

とはいえ、ここまでが大嘘であるならば
午前しか嘘をついてはいけないと言うのも嘘なので、問題はございませんし。

意表をついてすべて真実であったなら、
そもそも嘘を言っていないわけでございますから
こちらも問題ございません。

嘘かまことか夢かうつつか

真偽はお嬢様のお心のうちでご判定くださいませ。

 

 

 

……心のうちでって言ってるでしょ。
サーチエンジンを開くのはお止めなさい。

牛肉の黒ビール煮込み カリカリ生肉和えを添えて

敬愛せしお嬢様へ

時勢もありまして、ご別邸での生活も増える中、
休館日も多くご不便をお掛け致します。

使用人たちも互いに弁え、
以前は時間があれば食事会を開いたり、パブに繰り出していたものでしたが、
ここ暫くは休日も個々で過ごすことが殆どでございます。

皆と杯を交わす楽しみは、世が落ち着いたときの楽しみにとっておきまして、

まぁ一人の時間も時には大事なものでございますから
好きなお酒と好きな食事だけをたっぷり用意して、
それを独り占めできる優雅な食卓を楽しむと致しましょう。

せっかくなら美味しいものを食べとうございます。
何を食べたいかと自らの心に問いかけましたら、ビーフシチューとの返事が返ってきました。

何故でしょう。シェフのビーフシチューが恋しいのでしょうか。

まぁ、ここは自室なれば自力でどうにかするしかございません。
幸い、市場とは親しくしておりますので
手頃なお肉とお野菜は常備してございますから、
早速下ごしらえしてまいりましょう。

玉ねぎニンジンジャガイモブロッコリーアスパラガスと刻みまして、ジャガイモとアスパラガスは下ゆでを少々。

お肉も適度に刻んで塩コショウ。更に薄力粉をうっすらとまぶして
バターをたっぷり熱したフライパンで、弱火からジワジワ強火へと、色の変化を確かめながら軽く焼いて参ります。

このへんで、良き香りも漂いますれば
当然、猫たちが足元で騒ぎ始めます。
キッチンに飛び乗ろうと頑張ったり、飼い主のズボンに爪を立てて背伸びしたりと、お肉に興味津々の様子です。

しばらくはじゃれるに任せてあげますが、
あまり夢中にさせて火傷をしてもいけませんので
いよいよキッチンテーブルにお手々や顔を覗かせるようになったならば、ちゃんと叱ってあげましょう。

長男を両手で鍋の上に抱き上げて
「悪戯者はグツグツ煮ますよ?」と脅してみましたら
…なんか喉をゴロゴロ言わせてますね。
抱っこして遊んでるわけではないのですが。

もう一匹。次男のほうは、私が手を伸ばした時点で危険を察して逃亡していました。

怒られそうな気配や空気を読むのに長けた次男は
こんなときいつも、野生をどこかに忘れたらしい長男を囮に、さっさと安全圏のキャットタワーから成り行きを見守っております。

長男のほうもキャットタワーにぽいっとダンクシュートしておきまして

ほどよくお肉が色づきましたら
お鍋には、お湯を煮立てまして
猫ではなく野菜を入れてもうひと煮立て

ここでお肉やブイヨンを投入しましてから
いつもなら赤ワインなど入れるところですが
今日は敢えて。某社の黒ビールをたっぷりと注ぎ入れます。

そう、今日は「牛肉の黒ビール煮込み」を作るのです。

お肉料理に良いローリエの葉をお鍋にヒラヒラと入れたら、あとはひたすら弱火で煮込むだけでございます。

キッチンに椅子を持ち込んで、片手で執務を進めながら、ときおり鍋の表面に浮かぶ灰汁をすくうこと

3時間。

もっと煮てもよいのですが、さすがに飽きました。

トロトロに煮えたお肉と、トロリと仕上がった黒ビールシチューを器に盛り付けて。
適温に整えておいた、シチューにいれたのと同じ黒ビールをゆっくりグラスに注ぎます。

そして。
別に取っておいて細か目に刻んでおいた牛肉をカリカリに混ぜ込んだスペシャルかりかりを、専用の器二つにたっぷり盛って。
じっと見上げる長男と次男の前に置いてやりまして
ディナータイムの始まりでございます。

時間と手間をかけた分、自画自賛ながらいっそう美味しく感じます。

お嬢様も、なにかと別邸でのお時間も増えます昨今に
ご自身のためだけのスペシャルディナーなど、料理から楽しんで頂くのも一興かと存じます。

ぜひお試しくださいませ。