日誌

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

ただいま朝の6時にございます。
本日、早々に支度をし出かけたのであります。
蓮の花を見に。
昨年は出かけるのが遅く着いた頃には花が閉じているところでした。

さあ、リベンジでございます。

蓮の花は早朝に咲き午後には閉じる。これを数日繰り返し、そして花が散り花托が残りやがて果托となって蓮の実を生します。

しかも蓮の種は種皮が堅く内部を保護する構造がとても発達しているため千年後に種を植えても発芽するのだとか。
不思議。

そして泥の中でも成長できる強靭な根を持ち水質が悪くても育ちます。そのため浄化植物として池や沼の改善にも使われているそうです。

さらに大きな葉にも特徴が。蓮の葉は水や汚れをはじく自己洗浄力のあるロータス効果で知られています。
この性質は防水加工や塗料の開発等など我々の生活にも広く応用されております。

調べれば調べるほど奥が深い神秘的な花
でございます。

ちなみによく似た花に睡蓮がございますが違いは蓮はハス科、睡蓮はスイレン科のまったく異なる植物でございます。
見た目の違いは睡蓮の花は水に浮くように咲きますが蓮の花は水面からスッと伸びた茎の先に咲きます。

 

さて、いささか眠い目をこすりながら大きな池のほとりに着くと今年もしっかりと一面翠の皿で覆いつくされております。
そして息を飲むのです。点々と桃色や白色の蓮の花が朝の光りに照らされ淡く輝いているその美しい光景に。

この光景を欲し来たのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大きな声で叫び自分に気合を入れたくなる衝動をおさえ、一度めいいっぱいに深呼吸。
これで今年の夏ものりきれそうてす。

雨よりもひどく暑かった印象の梅雨も明け猛暑、酷暑の夏本番の日々がやってきます。

どうかご自愛頂き、くれぐれもご無理はなさいませぬよう。

お戻りの際はゆっくりおくつろぎ頂けるよう皆で準備してお待ちしております。

瑞々しい季節の輝き

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

 

6月の半ば梅雨入りしたばかりだというのに、もう真夏日と熱帯夜に迫らんとする「暑さ」の予報を聞きお嬢様、お坊ちゃまはもちろんのことお屋敷で給仕に従事する皆の体調を心から心配する今日このごろでございます。

雨が降る日も増え、気圧の変化と湿気にうんざりしながら日々を過ごしておりますと心も沈みがちになるもの。
そんなとき私はこの季節に元気に綺麗な華をつける花々を見て英気を養います。

 

というわけで今月もお散歩に行って参りました。
今回は少しばかり欲張って春薔薇と紫陽花と花菖蒲を求めてでございます。

 

まずは春薔薇から。
その広大な薔薇園に着くと敷地内いっぱいに咲き誇るたくさんの種類の薔薇たちに出迎えられ、あまりの感動的な光景に大きな声で叫びたい。ああ、そんな衝動を抑えつつその中に身を置きゆっくりと一輪一輪愉しんでゆきます。

春の薔薇は休眠期間に蓄えた栄養を一気に使うため大輪で華やかな花をつけます。色合いは気温の上昇とともに一斉に咲くため明るく鮮やかな色合いになることが多いのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に素晴らしかった。必ず来年も足を運ぼうと心に誓うのでした。

 

次は紫陽花。
最近は名所とはいかなくても立派な紫陽花をよく目にするようになったような。

丸々と立体的に「がく」が変化した装飾花の集合体が美しい手毬咲き。
装飾花が額のように周りを飾り真花を作品として芸術を織り成しているがく咲き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんなに雨が多く塞ぎ込むような日でも紫陽花の花が綺麗に色づくために必要な雨なのだと思えば憂鬱な気分も少しは晴れるのでした。

 

そして今年、一番の発見はこの菖蒲園を見つけたこと。
花菖蒲はアヤメ科アヤメ属に属する初夏を彩る大きく綺麗で優雅な花。
その花の色の組み合わせは数千種類にもなるのだとか。
私、存じておりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

似たものに、アヤメ、カキツバタ、アイリス等があります。自生地や花びらで見分けます。難しい、私はまだ自信がないのでもっと学びたいと思うのでした。

しかし花菖蒲、こんなに素敵な花と各々が特徴的な彩を持っていたとは。
これを知れただけでも大きな収穫でした。

 

梅雨を乗り切るためのたくさんの英気や活力をいただきました。
さあ、また明日から頑張りましょう。

かおやかに長れし藤の花

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

天気予報は5月も10日を過ぎれば毎日のように最高気温が真夏日の日々との予報を出しており、春は私の知らない間に何処かへ行ってしまわれたご様子。
来年はもう少し長く春の麗らかな日々を感じさせていただきたいものです。

さて昨年、私はこともあろうか執事日誌にも書いたとおり藤の花を見に行くもすでに花は終わっており藤棚にはつるさえも残っていなかった。そんな苦き思いをした記憶。

待っておりました、ええ、待ちわびておりましたとも。
はやる気持ちを抑えながら藤の花を求めてお散歩へ

 

都内、藤の花の名所に着くとまず驚かされたのはその人の数。
藤棚の下を歩いて進める藤の花のトンネルでは皆、上を見上げながら各々が持ち寄った撮影機器で優雅に垂れ咲き乱れているその様を一心不乱に手中におさめようと撮影しておりました。

藤はマメ科のつる性植物で、長い房状の花を垂れ下げるように咲かせます。花の形が蝶のように見えるのも特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤の花の魅力について考えてみました。
香りは柔らか、陽の光に透ける花びらは儚くも品のある美しさで桜ほど華やかではないのに心に深く染み入る。きっとその儚さと品のある美しさが心の奥にある感情に語りかけるからでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一年越しで存分に堪能し心から満たされた気持ちで帰路につくのでした。
帰り道、天神さまのすぐ近くにある老舗の和菓子のお店で「くず餅」を買いました。

帰ってスッキリとしたハーブティーと共に楽しむといたしましょう。
憩いのひとときを。

In full bloom

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

4月に入りにソメイヨシノの開花の知らせを聞き見に行った時にはまだ三分咲きといったところ。一週間後には満開の桜並木の中を歩けるだろうと胸を躍らせたのもつかの間2、3日後には寒の戻りで気温も一気に下がる花冷えの日、さらには花散らしの雨。

はぁ、これではあっという間に散ってしまうのではと心配したものの今年の桜は強かった。
まだ咲いていなかった蕾達はこの逆境をしっかりと耐え気温も一気に上がり春の陽気が戻って来るとここぞとばかりに満開。

桜花爛漫の装いに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風が強く吹けばヒラヒラと舞い散る桜吹雪と地表の散っていた花びらがクルクルと渦を巻くそんな桜の幻想的な情景に息をのむ。

「美しい」他に表現の言葉が出てこない(昨年も自分の言語化の乏しさに嘆きを感じていたような)。

今年もいっぱい力をもらった気がする。
また一年頑張れる。
綺麗な桜を見てそう思った早春の頃でした。

 

それでは体調お崩しになりませぬよう十分にご自愛下さいませ。

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

気がつけばもう3月も半ばを過ぎ時の流れの早さに驚かされます。
まさに「光陰矢の如し」

さて今月は百花の魁とも言われる梅の花を見に散歩に出かけたのであります。
当初は名所と言われるところまで遠く足をのばそうと予定していたのですがまさかの雪や雨の予報で断念。
とはいえ都内の梅が綺麗な公園へ。

梅といえば日本の文化と深く根付いている花

縁起ものの「松竹梅」といえば
松は「不老」「長寿」
竹は「繁栄」「成長」
そして梅は「清楚」「華やかさ」
をそれぞれ象徴しています。

食文化でも梅干しや梅酒。私の大の好物でございます。

風水でも「梅はその日の難逃れ」と言われるように厄災を払う木とされております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梅の可愛らしい花をみていると落ち着きます。
雪が舞う冬の終わりから春の訪れまで持続して香りや華やかさで楽しませてくれる美しさは桜が象徴とする一瞬の美とは違うもの。

気がつけば長い時間花びら舞う梅の木の下で物思いにふけるのでした。

そして、この公園に来たもう一つの目的の花。それは「椿」

大きく、立派で綺麗。華やかさをもつ椿の花。
常に芯は真っ直ぐで前をしっかり見据えているそんな姿を見ていると自分も背筋を正ししっかりと歩みを進めねばと感じさせる。
そんな強い華。

また次の機会に拝見するときには一段と成長し大輪の立派な花を見れることを期待せずにはいられないのでした。

百花の王

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

2月に入り立春も過ぎたというのに朝は布団から出るのがおっくうで夜には風が冷たく肌を刺す、そんな寒い日が続く今日このごろ体調崩しておりませんでしょうか。

葉山でございます。

先日花の少ない冬、縁起花として華やかに咲く冬の牡丹を求めてお散歩へ。

お天気はとても良かったものの街の大きな掲示に表示された気温は5度と大変寒い日でございました。

会場に着くと着花率が2割以下と大変咲かせるのが難しい「寒牡丹」と特殊な技術で咲かせた「冬咲きぼたん」が堂々とその存在感をしっかりと主張して迎えてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大きくてふわりとやわらかく豪華な花びらが特徴で花の大きさは25センチになるものも。
色も赤や白、黄色やピンク等さまざま。香りは甘く爽やかでやさしい。

調べたところ咲き方も一重咲きや八重咲き、獅子咲き等いろいろあるそうな。しかしながら私はどれがどの咲き方だったのか帰って撮りためた画像を見直してもわからずじまいでした。素敵なぼたんのこともっと勉強せねば。

雪よけの藁囲いに守られながらも凛と咲き誇るぼたんの花をぞんぶんに堪能して本当に満足したお散歩でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りに早咲きの白梅と数輪の花とめいいっぱいに膨らんだ多くの蕾を付けた梅の花を見つけ気が早くも春の訪れに心おどらせ帰路につくのでした。

 

 

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

 

葉山でございます。

 

本年も日々の忙しさでお疲れになり戻られるお嬢様がゆっくりと羽を休めくつろげる、安らかな時間を提供できる場所であり続けられるよう務めて参る所存であります。

私個人の目標としては兎にも角にも自己の健康管理をしっかりするでございます。
使用人としてお嬢様にご心配をかけることなどあってはならないことですし、共に給仕に勤める他の使用人にも迷惑をかけることの無いよう体調の管理を厳しくしていこうと心に誓うのでした。

 

さて新春に一句

初春の 願い志に咲く 花手水

葉山

 

 

 

 

 

 

それではお嬢様のご健康とご多幸を心よりお祈りし新しい年が皆様にとって輝かしいものとなりますように。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。