妖艶たる繊細美

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

日中汗ばむような日もありながら朝晩はめっきり冷え込む日が増えた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

先日、曼珠沙華の花を求めて出かけてまいりました。
予定では一面真っ赤に染まった曼珠沙華畑に行きたかったのですが予定が合わず、それならばと水辺に綺麗に咲いているところを写真に収めるべくお散歩へ。

曼珠沙華は不思議な魅力を持ち合わせた花でございます。

花の形は実に神秘的。四方に広がる花弁と6枚の花びらはまるで火焔のよう。

学術的には「リコリス」と呼ばれ日本では秋の彼岸の頃に咲くので「彼岸花」。「曼珠沙華」は仏教的な呼ばれ方でサンスクリット語で天界に咲く花を意味し見る人の心を清め吉兆をもたらす花とされております。
しかしながら一方で日本文化としては「地獄花」や「幽霊花」等の異名を持ち厄災を運ぶような禁忌とされる言い伝えも残る花。
そんなミステリアスな二面性を持ち合わせているからこそ、こんなにも魅了されるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて帰り道ハロウィンの飾りで街は賑やかに。

お屋敷もハロウィンの準備をしっかり整えお嬢様方のお戻りを心待ちにしております。

初秋の出会い

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

夕暮れが少しづつ長くなりつつある今日この頃ようやく秋の気配が忍び寄るのを感じ少しばかりホッとしているところであります。
お嬢様はいかがお過ごしでしょうか。

 

先日、お散歩のさなか本当にたまたま偶然見つけたさほど広くはない公園で夏から秋口に綺麗に咲く可愛らしい花を見つけ大変癒やされました。

その公園はさほど広くはないものの数十種類の木花が植えられておりまさに一面お花畑でした。

ポーチュラカ、ハイビスカス、ケイトウ、ペンタス、ランタナ(シチヘンゲ)、小さいながらもしっかりと大地に根をはり太陽の日を浴び気持ちよさそうに風になびいているその姿に感動すら覚えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園内には可憐に咲く花を求めて蝶達が蜜を吸い蜂達が蓄えの為蜜を集める様子もうかがえました。

他にもユウゼンギクやアスター、ペンタス、センニチコウ、芙蓉等も美しく咲いておりました。
秋バラやコスモスは数輪花を付けていたもののこれからといった様子でございました。

こんなにも心躍る公園を見つけ、人や物に限らずこのような出会いにも心から幸運を感じずにはいられないのでした。

暑き夏の1ページ

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

毎日暑うございますね。
体調崩されたりしておられませんでしょうか。

先日、しっかりと食事をとり飲み物を持ち日傘を片手に携え暑さ対策完全に、ひまわりを見にお散歩に出かけました。

その日は37度の猛暑日、歩いているだけで汗ばむばかりの陽気。
それでも私はしばらく前から心待ちにしておりましたので、いかに暑くてもどうしてもひまわりを見に行きたかったのです。

広大な公園のひまわり畑に着くと2万本のひまわりがお出迎え。
圧巻なその眺めにしばし心を奪われました。
真夏の陽射しが容赦なく降り注ぐ中、ひまわりたちはうつむくことなく、それぞれが向くべき方をしっかりと見て誇らしげに咲いております。
その姿は太陽のように強く眩しく私に夏を乗り切る活力を与えてくれるのでした。

 

 

 

 

 

 

せっかくなのでしばらく緑豊かな公園をのんびりと歩きました。木々の葉は濃く、風に揺れるたびに光と影が踊ります。木陰に入るととても涼しく感じ、そっと吹き抜ける風はとても爽やかで暑さを一瞬とはいえ忘れさせてくれます。
昔は当たり前に感じていたそんなことを思い出させてくれるそんな有意義なお散歩でした。

 

そして知らなかったお花との遭遇。
とても可愛らしいその花は「サギソウ」というのだそうな。
見てるとほっこりとして癒される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に素敵な一日でした。
甘いものでも頂いて帰りましょう。
今日はぐっすり眠れそうでございます。

日誌

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

ただいま朝の6時にございます。
本日、早々に支度をし出かけたのであります。
蓮の花を見に。
昨年は出かけるのが遅く着いた頃には花が閉じているところでした。

さあ、リベンジでございます。

蓮の花は早朝に咲き午後には閉じる。これを数日繰り返し、そして花が散り花托が残りやがて果托となって蓮の実を生します。

しかも蓮の種は種皮が堅く内部を保護する構造がとても発達しているため千年後に種を植えても発芽するのだとか。
不思議。

そして泥の中でも成長できる強靭な根を持ち水質が悪くても育ちます。そのため浄化植物として池や沼の改善にも使われているそうです。

さらに大きな葉にも特徴が。蓮の葉は水や汚れをはじく自己洗浄力のあるロータス効果で知られています。
この性質は防水加工や塗料の開発等など我々の生活にも広く応用されております。

調べれば調べるほど奥が深い神秘的な花
でございます。

ちなみによく似た花に睡蓮がございますが違いは蓮はハス科、睡蓮はスイレン科のまったく異なる植物でございます。
見た目の違いは睡蓮の花は水に浮くように咲きますが蓮の花は水面からスッと伸びた茎の先に咲きます。

 

さて、いささか眠い目をこすりながら大きな池のほとりに着くと今年もしっかりと一面翠の皿で覆いつくされております。
そして息を飲むのです。点々と桃色や白色の蓮の花が朝の光りに照らされ淡く輝いているその美しい光景に。

この光景を欲し来たのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大きな声で叫び自分に気合を入れたくなる衝動をおさえ、一度めいいっぱいに深呼吸。
これで今年の夏ものりきれそうてす。

雨よりもひどく暑かった印象の梅雨も明け猛暑、酷暑の夏本番の日々がやってきます。

どうかご自愛頂き、くれぐれもご無理はなさいませぬよう。

お戻りの際はゆっくりおくつろぎ頂けるよう皆で準備してお待ちしております。

瑞々しい季節の輝き

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

 

6月の半ば梅雨入りしたばかりだというのに、もう真夏日と熱帯夜に迫らんとする「暑さ」の予報を聞きお嬢様、お坊ちゃまはもちろんのことお屋敷で給仕に従事する皆の体調を心から心配する今日このごろでございます。

雨が降る日も増え、気圧の変化と湿気にうんざりしながら日々を過ごしておりますと心も沈みがちになるもの。
そんなとき私はこの季節に元気に綺麗な華をつける花々を見て英気を養います。

 

というわけで今月もお散歩に行って参りました。
今回は少しばかり欲張って春薔薇と紫陽花と花菖蒲を求めてでございます。

 

まずは春薔薇から。
その広大な薔薇園に着くと敷地内いっぱいに咲き誇るたくさんの種類の薔薇たちに出迎えられ、あまりの感動的な光景に大きな声で叫びたい。ああ、そんな衝動を抑えつつその中に身を置きゆっくりと一輪一輪愉しんでゆきます。

春の薔薇は休眠期間に蓄えた栄養を一気に使うため大輪で華やかな花をつけます。色合いは気温の上昇とともに一斉に咲くため明るく鮮やかな色合いになることが多いのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に素晴らしかった。必ず来年も足を運ぼうと心に誓うのでした。

 

次は紫陽花。
最近は名所とはいかなくても立派な紫陽花をよく目にするようになったような。

丸々と立体的に「がく」が変化した装飾花の集合体が美しい手毬咲き。
装飾花が額のように周りを飾り真花を作品として芸術を織り成しているがく咲き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんなに雨が多く塞ぎ込むような日でも紫陽花の花が綺麗に色づくために必要な雨なのだと思えば憂鬱な気分も少しは晴れるのでした。

 

そして今年、一番の発見はこの菖蒲園を見つけたこと。
花菖蒲はアヤメ科アヤメ属に属する初夏を彩る大きく綺麗で優雅な花。
その花の色の組み合わせは数千種類にもなるのだとか。
私、存じておりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

似たものに、アヤメ、カキツバタ、アイリス等があります。自生地や花びらで見分けます。難しい、私はまだ自信がないのでもっと学びたいと思うのでした。

しかし花菖蒲、こんなに素敵な花と各々が特徴的な彩を持っていたとは。
これを知れただけでも大きな収穫でした。

 

梅雨を乗り切るためのたくさんの英気や活力をいただきました。
さあ、また明日から頑張りましょう。

かおやかに長れし藤の花

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

天気予報は5月も10日を過ぎれば毎日のように最高気温が真夏日の日々との予報を出しており、春は私の知らない間に何処かへ行ってしまわれたご様子。
来年はもう少し長く春の麗らかな日々を感じさせていただきたいものです。

さて昨年、私はこともあろうか執事日誌にも書いたとおり藤の花を見に行くもすでに花は終わっており藤棚にはつるさえも残っていなかった。そんな苦き思いをした記憶。

待っておりました、ええ、待ちわびておりましたとも。
はやる気持ちを抑えながら藤の花を求めてお散歩へ

 

都内、藤の花の名所に着くとまず驚かされたのはその人の数。
藤棚の下を歩いて進める藤の花のトンネルでは皆、上を見上げながら各々が持ち寄った撮影機器で優雅に垂れ咲き乱れているその様を一心不乱に手中におさめようと撮影しておりました。

藤はマメ科のつる性植物で、長い房状の花を垂れ下げるように咲かせます。花の形が蝶のように見えるのも特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤の花の魅力について考えてみました。
香りは柔らか、陽の光に透ける花びらは儚くも品のある美しさで桜ほど華やかではないのに心に深く染み入る。きっとその儚さと品のある美しさが心の奥にある感情に語りかけるからでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一年越しで存分に堪能し心から満たされた気持ちで帰路につくのでした。
帰り道、天神さまのすぐ近くにある老舗の和菓子のお店で「くず餅」を買いました。

帰ってスッキリとしたハーブティーと共に楽しむといたしましょう。
憩いのひとときを。

In full bloom

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

4月に入りにソメイヨシノの開花の知らせを聞き見に行った時にはまだ三分咲きといったところ。一週間後には満開の桜並木の中を歩けるだろうと胸を躍らせたのもつかの間2、3日後には寒の戻りで気温も一気に下がる花冷えの日、さらには花散らしの雨。

はぁ、これではあっという間に散ってしまうのではと心配したものの今年の桜は強かった。
まだ咲いていなかった蕾達はこの逆境をしっかりと耐え気温も一気に上がり春の陽気が戻って来るとここぞとばかりに満開。

桜花爛漫の装いに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風が強く吹けばヒラヒラと舞い散る桜吹雪と地表の散っていた花びらがクルクルと渦を巻くそんな桜の幻想的な情景に息をのむ。

「美しい」他に表現の言葉が出てこない(昨年も自分の言語化の乏しさに嘆きを感じていたような)。

今年もいっぱい力をもらった気がする。
また一年頑張れる。
綺麗な桜を見てそう思った早春の頃でした。

 

それでは体調お崩しになりませぬよう十分にご自愛下さいませ。