日誌

九月は穏やかに過ぎてまいりました。暑さも次第にやわらぎ、身支度に追われることも少なくなり、動くたびに感じていた息苦しさも落ち着いたように思います。

日々の務めは大きな変化もなく、掃除をし、道具を整え、身なりを正すことを淡々と繰り返しておりました。けれども、その積み重ねこそが大切であり、机の上がきれいに整い、床に乱れがないことを確かめるたびに、静かな満足を覚えます。ときおり集中が緩みそうになることもありましたが…、その折には姿勢を正し、深く息を吸い込むことで気持ちを切り替えるようにいたしました。小さな心がけではございますが、一つ一つの作業に向き合う助けになっていると感じます。九月は特別な出来事があったわけではなく、静かな日々の連なりでございましたが、何事もなく務めを果たせることは、それ自体が安心であり喜びでもあります。十月もまた、変わらぬ心持ちで淡々と務めを続けてまいりたく存じます。