もしも私が執事でなかったならば

先日出雲に「みのるさんを頂戴」と言ったところ
「何言ってるんですか駄目です」と即答されてしまいました椎名でございます。
少しづつ暖かくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?





先日の朗読サロンでは、沢山のお嬢様にお越しくださいました。
当家初の試みと言うことで、当日は大変でございましたが、だからこそ楽しく充実した時間を過ごすことができました。
お嬢様方も楽しんで頂く事が出来ましたなら幸いでございます。
ありがとうございました。


さて先日、お屋敷は4周年を迎えました。
4年経つ間に初めて当家のサロンの門が開いた当時からお勤めしておりました使用人は私と大河内のみとなってしまいましたね。
この間、大河内とお屋敷の将来について語り合いました。
今後の課題や伸ばすべき良いところ。
そして
我々の目指すべきもの・・・


お屋敷に来た当初は私もフットマンを勤めることがありました。右も左も判らず右往左往したものです。
そうそう、大河内も当初は給仕の経験もほとんどなく、人見知りで、のんびり屋で(コレは現在もでしょうか?)、とても喋りベタだったんですよ?
なんだか考えられませんね。


二人で頑張って、紅茶を飲み、カップや食材を覚え、いつしかお屋敷にやってきた新しい使用人を教育する立場になりました。
時には「こらっ」と優しくアドバイスすることもありましたが、お屋敷にとって、そして私にとっても居なくてはならない大切な存在です。


他の使用人たちもそうです。
毎日毎日、新しい発見があり、笑って、歯を食いしばって、たまに事件が起こったり、それを乗り越え一致団結して・・・
長い人生のたったの4年間ではあるのでしょうが、私にとってのSwallowtailは肉体の一部であり、沢山の想い出の詰まった宝箱であるのだと実感いたします。




― もしも私が執事でなかったならば ―


今頃どこで何をしていただろうか?
今も、前職に身をおいていただろうか、はたまたまったく別の道を歩んでいたのだろうか?


はっきりと言えるのは、お嬢様方とめぐり会うことは無かったという事です。
大旦那様にも、当家の仲間達にも、美味しい紅茶にも、あのシャンデリアにも、いつも触れているドアのノブにも・・・
めぐり会うことはありませんでした。
私はこのSwallowtailとの出会いにとても感謝しております。




これからも様々な出会い別れがあるかとは思いますが、お嬢様方のSwallowtailはここにあり続けます。
どうかこれからも変わらず愛していただけましたら、幸せでございます。