第五回フットマンティーの魅力

厳しい寒さの冬を越え暖かい日も多くなり、春の訪れを感じさせる今日この頃、如何お過ごしでしょうか?
お嬢様、お坊っちゃま。紅茶係の白川で御座います。

早速では御座いますが、番外編を挟みましたフットマンティーの魅力の第五回目をお届けしたく存じます。
それでは参りましょう

「それは、見渡す限りの草原を、爽やかに駆け抜ける春の風で御座います。」

いつもの様に私の問い、
「それはどの様な紅茶で御座いますか?」に対する答えで御座います。
確かに、春の訪れにぴったりな暖かさも、爽やかさも感じさせるそんな紅茶、
本日は金澤のフットマンティー〝カナリー〟の魅力をお届けしたいと存じます!

まず、カナリーはダージリンと台湾烏龍茶の四季春のブレンドティーで御座います。
四季春は爽やかな飲み口のスッキリとした台湾を代表する烏龍茶で御座います。ティーサロンでも提供させて頂いております故、ご存知のお嬢様、お坊っちゃまもいらっしゃるかと存じます。
そしてダージリンはダージリン地方のほぼ中央にありますマーガレットホープ茶園の上質なダージリンを使用しております。
標高の高い寒暖差も大きな土地で育ち、高貴な香りと深い味わいの〝紅茶のシャンパン〟に正に相応しく、金澤自身が、紅茶の管理もしております伊織を説き伏せて使用に至りました金澤拘りのダージリンで御座います。

時に単体の味でも優れた紅茶という物はただブレンドすればお味が高まるという物ではありません。
優れた紅茶は香りも強く味わいも濃い物であります。
そうした物をブレンドしますとやはり紅茶同士が喧嘩してしまい素晴らしい紅茶の味を引き出せず損なう物となります。
ですがこの〝カナリー〟はお互いの香りとお味を損なわず寧ろ高め合う様な紅茶で御座います。
またこのカナリーは芳醇な香りと味を持ちながらも爽やかな飲み口で後味が〝スッと〟消える特徴を持ち、
「どんなお食事にも合いお食事の味を損なう事の無い、自信を持ってお薦め出来る紅茶で御座います。」と、金澤も申しておりました。

またアイスでのお召し上がりもお薦めで御座います。
爽やかなスッキリとした味はアイスでも損なう事無くお召し上がり頂けます。
そして当家使用人の環もこよなく愛する紅茶で御座います。
お召し上がりがまだでしたら是非ご帰宅の際にご用命下さいませ。

名前の由来で御座いますが、はて?カナリー……………?

金澤ですからカナリー?と、多くのお嬢様、お坊っちゃまが想像されたと思われますが、斯く言う私もその一人で在りました。

金澤「まあ、それもありますが…」

他にはカナリーを淹れた時の紅茶の色味が黄色、カナリア色である等、他にも大切な由来が有ると聞きます。
それは是非、お嬢様、お坊っちゃま自身がティーサロンにて金澤自身にお確かめ頂ければと存じます。

 

ここでお知らせさせて頂きます。

この度、三月は金澤と共に執事として務めます吉川のクレープボックスをギフトショップ、パティスリースワロウテイルのオンラインストアにて販売させて頂きます。

お嬢様、お坊っちゃまに喜んで頂く為に、当家パティシエと試行錯誤し出来ましたのは、見た目にも可愛らしい春を彷彿とさせるピンクとホワイトのシャンティをあしらいまして、中にはお嬢様、お坊っちゃまの幼少期を思い浮かべる甘酸っぱいレモンペーストと大人の味わいの塩バニラクリームを包みましたクレープで御座います。

塩バニラクリームの濃厚な味わいをレモンペーストの爽やかささっぱりと洗い流す〝カナリー〟にも似たクレープ、〝花見月クレープ〟を是非、お召し上がり頂ければと存じます。

こちらのクレープボックスは冷蔵庫にて2~3時間解凍しましてお召し上がり下さいませ。

最後になりますが、金澤はこの〝カナリー〟を

「日々、様々な事に挑戦され、目標や夢に向かうお嬢様、お坊っちゃまの背中を押せる様な、そんな紅茶を作り上げたい。」

と申しておりました。
私は驚きを禁じ得ませんでした。
それは、私の思いと全く同じであった為で御座います。
私もお嬢様、お坊っちゃまに元気になって頂きたい、笑顔になって頂きたい、明日への活力を養って頂きたいという思いで紅茶を淹れております。
いえ、今思えばお屋敷の全ての使用人がそう思い務めておりましたね。
当たり前の事では御座いますがお嬢様、お坊っちゃまに懸ける思いを再確認して嬉しく思う日誌で御座いました。

如何でしたでしょうか?お嬢様、お坊っちゃま。
フットマンティーには味や香りもさる事ながら使用人達の様々な思いも込められているのですね。

それでは次はどのフットマンティー?もしくは番外編?
楽しみにお待ち頂ければ幸いで御座います。
ご機嫌よう、お嬢様、お坊っちゃま。