日誌

9月1日より
ギフトショップにてわたくしの考案した

『クッピーラスク』

をご用意させていただきます。

色々試行錯誤した結果、
非常にシンプルにまとめました。

ラスクにクッピー&クリームが塗られた濃厚な味わいがお楽しみいただけます。

お召し上がりいただくタイミングは
間食時がおすすめでございます。

間食でございますので
言いかえますと、

いついかなる時もお召し上がりいただけます。

また
お勉強やお出かけのおともにもしていただけたら嬉しゅうございますので、

是非一度ご堪能くださいませ。

日誌

お嬢様、お坊ちゃま
今年の夏も楽しくお過ごしいただけたでしょうか。
近衛でございます。

9月になり季節も夏から秋へと移り変わる頃合いでございますね
まだまだ日中は暑い日が続いておりますが、最近日々のお給仕の終わりに夜の気温が涼しくなってきたなと感じております。
何気なく空を見上げ、夜空の雲や月をのんびり眺めながらその日の終わりを過ごし、夏の終わりを感じ入るのも季節の変わり目の醍醐味でございますね。

お嬢様、お坊ちゃま方もお忙しい日々をお過ごしかと存じますが時にはゆるりとお心を休めるお時間を作っていただけると幸いでございます。
ティーサロンでも、ゆったりおくつろぎいただけるようお給仕させていただきますゆえ、ご帰宅をお待ちしております。

可能性

お嬢様方
宵闇の訪れの早さが日に日に強く感じられるようになってまいりましたが、ご機嫌いかがでございましょうか。

香川でございます。

平年よりぐんと暑い夏だったとのこと。
体力もお使いになられたかと存じます。意識して休息をおとりいただき、回復に努めてくださいませ。

さて、夏を越えれば実りの秋。
あれこれと思いをかけ、大切に育てたからこそ得られるもの。
また、どのような成長をしてくれているかに気をもむ時期でもございます。

オータムナルのテイスティングが楽しみであるように、
日本酒もあのはつしぼりがどう丸みを帯びたかなど、気になるところでございます。

先人の蒔きし種。
守り育ててどう実らせるか。

この秋に思うことを忘れぬよう書き留めておきましょう。

お嬢様のもとに豊かな時間をお届けできるように。

お帰りを心よりお待ちしております。

日誌

ご機嫌麗しゅうございます、荒木田でございます。

漫画や小説、映画にドラマ。世にあふれるあらゆる物語の中で、主人公に都合のよい出来事が重なり、どんな苦境に陥っても最後には必ず勝利を収める。こうした物語の起伏や出来事は往々にしてございますが、そんな現象を人は「主人公補正」と呼びます。

さて、そんな主人公補正というものについて。

「ご都合主義だ」「リアリティが欠けている」そんな批判的な声はしばしば耳にいたしますね。確かに現実の我々の暮らしにおいては、土壇場で必ず勝利するヒーローなど存在せず、むしろ運命に押し潰されることの方が多いのかもしれません。

しかし、この主人公補正はあって当然のものなのでございます。なぜならば主人公とは、数ある人間の中で「物語を最も面白くするために選ばれた存在」だからでございます。

脇役や通行人にだって、それぞれ人生や物語はあるでしょう。しかしながら、彼らを中心に据えた物語が必ずしも面白いとは限りません。商店街の角のラーメン屋の主人が一日中スープを煮込んでいる物語。名刺入れをオフィスに忘れた不憫な会社員の一日。木のうろでどんぐりを抱えて眠り続ける小リスの話。――それもまた物語には違いありませんが、必ずしも万人を惹きつける力があるわけではございません。

物語の主人公は、読者や観客を最も楽しませ、心を揺さぶり、涙させ、笑わせるために存在します。そのために舞台照明のように「補正」という光が当たるのです。むしろ補正がなければ、物語など始まりもしない。主人公補正とは、物語を駆動させるための最低限の潤滑油なのでございます。

さて、この「主人公補正」という考え方を現実に引き寄せるとどうでしょうか。

巷でよく聞く言葉に、「誰もが自分の人生の主人公なのだから、自分の人生を生きよう」というものがございますね。

なるほど、尤もなお話でございます。確かに人はそれぞれ舞台の中央に立ち、それぞれにしか歩めぬ物語を紡いでいる。誰かにとっては脇役に見えても、自分にとっては掛け替えのない主役である。これは心を軽くし、前へ進むための、なかなかに良い言葉でございます。

しかし、私には一つ物足りなく感じられる点があるのです。「主人公だから自分の人生を生きよう」――それだけでは、どうにも締まりがございません。主人公であることは、ただの前提条件に過ぎません。問題はそこからでございます。

補正とは、主人公の物語を「面白くするため」に働くものだと申しました。であれば我々の人生においても、せっかく自分が主人公である以上、どうすればこの物語が最も面白くなるかを考え、生きるべきではないでしょうか。

失敗も挫折も時には必要でございましょう。喜劇にだって悲劇にだって、ハラハラと手に汗握る展開はつきものです。けれど結局、物語が面白くなったかどうかを決めるのは、その物語の中心に立つ主人公本人なのです。自分自身の選択と覚悟が、物語の補正となり、運命すら動かすのでございます。

お嬢様、坊っちゃま、人生を主人公らしく歩む……というのは当然として。ただ生きるだけでは退屈な物語になってしまいますから、どうせなら、面白い物語を。自らが語り部となり、自らが演出家となり、自分だけの舞台をお作りください。

面白い物語を作るためのおすすめは、普段しないことをすることでございます。普段通らない小路地なんかは特によろしゅうございます。未知の何かに出くわすやもしれませんし、異世界へのポータルがあったりして。何故かニワトリがいたりもします。事実は小説よりも奇なり。

そしてそのお嬢様の作る舞台に、もし私が脇役として登場を許されるのであれば……そうですね、爆発くらいいたしましょうか。脇役の一人が派手に散るのもまた、物語の華でございましょう。

良き眠りを。

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

 

まったく、厳しい残暑でございますね。
長すぎた夏にも、さぞ飽き飽きされたことかと存じます。
ただ、ようやく少しずつ落日も早まり、わずかではございますが、秋の気配を感じるようにもなって参りました。
涼しい風にお顔をほころばせるようになるまで、どうぞ今しばらくご辛抱くださいませ。

 

暑さに酷使されたお体に、そろそろお疲れを感じる頃かとも存じます。
元気にお過ごしいただくには、規則正しい生活は大原則。そして、それを支えるには、良質で充分な睡眠が不可欠でございますね。
ちなみに司馬は、まれに昼間の執務などで就寝前に緊張がほぐれない時は、ウィスキーやブランデーなどの蒸留酒を、ドライクランベリーをつまみに、ほんの一口ほどいただくことがございます。
ええ。ほんの一口だけでございますよ。

 

英語圏では、寝る前に軽くお酒を飲む習慣があり、それを「ナイトキャップ」と呼ぶことがあるとか。就寝前にリラックス効果のあるお酒を飲むことで、眠りにつきやすくするという意味合いだそうです。

 

お嬢様方におかれましても、心地よい睡眠をお取りいただきたく存じまして、この度、ギフトショップにてあるお品を登場させていただきました。
名づけて、司馬のナイトキャップ。
バランタインファイネストというウィスキーで煮つけたクランベリーを忍ばせたパウンドケーキでございます。

 

お嬢様方への寝酒代わりにとご用意いたしましたが、それほど強烈にアルコールを感じるものではございません。
洋酒由来の芳醇な香りと、クランベリーの爽やかな風味をお楽しみいただければ幸いです。
ギフトショップにお立ち寄りいただいた際には、ぜひともお手に取ってくださいませ。

 

ただ、過ぎたるは及ばざるが如しとも申します。
あまりお酒が過ぎますと、かえって深い眠りを妨げるということもございますので、このお菓子をつまみにして、さらに甘いリキュールを一杯などは、どうかお控えくださいませ。

 

では、秋の到来を夢に抱きつつ、今宵は安らかにお休みなさいませ。
お嬢様方の枕元に、司馬のナイトキャップがお供にあれば、これに勝る喜びはございません。

 

風物詩

ご機嫌麗しゅうございます。
米澤でございます。

暑さ対策グッズがなければ、この夏は乗り切れなかったと言っても過言ではなかったかと存じます。
お嬢様、お坊ちゃまにとっては今年の夏はどのような夏でございましたか?

私は今年の夏、数年ぶりに夏祭りに足を運び、
人生で初めて屋台で売っているりんご飴をいただきました。

幼少期から夏はあまり好きではなかったのですが、
サマーフェアでは人生初の浴衣を着させていただき、数年ぶりの夏祭りで人生初のりんご飴をいただく。
その季節の風物詩に触れてみると案外楽しめるものだと、
大人になって改めて気づいた2025年の夏でございました。

さて、今年の秋は何をいたしましょうか。

ここ数年の9月は秋という感じはせず、残暑が非常に厳しゅうございますが何卒お身体にはお気をつけくださいませ。

今年の夏の思い出などお屋敷にてお聞かせいただきたく存じますので、アイスティーをご用意してお戻りをお待ちしております。

米澤

 

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

時間とは目に見えぬのに、誰よりも厳格な監督のような存在でございます。

ほんの数分遅れただけでも叱責し、どんなに早く準備を終えても労いの言葉はかけてくれません。
しかも、その監督は休暇もとらず、夜中であろうと早朝であろうと、律儀に秒針を打ち鳴らしております。
本当に働き者ではありますが、もう少し柔軟に接していただきたいものでございます。

けれども、もしこの監督が存在しなかったらどうなるでしょう。
ティータイムが始まる時間は曖昧になり、お嬢様が紅茶をいただくつもりが、気づけば真夜中。

紅茶の代わりに夜食を用意する羽目になるかもしれません。

そう思うと、この厳しい監督も、実は陰ながら秩序を守る守護者なのだと感じます。
時間は時に私たちを急かし、時に待たせ、思うようにはならない存在でございます。
けれど、その不自由さゆえに、ひとときの笑顔や言葉はより鮮やかに心へ刻まれるのでしょう。
もし永遠に続く午後があったなら、お嬢様との会話も、きっとただの雑談になってしまう。
限られた中で交わされるからこそ、その瞬間が素敵に輝くものだと思います。

ただ、それでもやはりお願いできるのであれば、清掃の最中だけはこの監督に小休止していただきたい。
掃除機と格闘している間の一分は、一時間に等しく感じられるのです。
その一方で、お嬢様が笑顔を見せられる瞬間は、ほんの一秒でも羽のように軽やかに過ぎ去ってしまいます。

かくなる上は、時計の監督を味方につける秘策を編み出すしかありません。

何か秘策を授けてください。

なお、9月16日には冴島と共に、ささやかながら特別なカクテルをご用意する所存にございます。
どうぞそのひとときも、時を忘れてお楽しみいただけますように。