どく

過ぎたるはなお及ばざるが如し。

心して日々を過ごしたい言葉でございます。

伊織でございます。

 

 

様々な毒が世の中にはあり、我々の命を脅かすわけですが、人間は動物として非常に毒に強い生き物であるということを知り、驚いております。

 

動植物が捕食者から身を守るために得た毒ですが、どうも人間にはあまり効いていないようです。もちろん命の危険があったり、心身に多大な損傷を及ぼす毒があることは承知の上ですが、もっと身近で毒だと認識していないものが、意外と人間以外には毒となり得るのだそうです。

 

それはたとえばニンニクの香り成分であったり、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインだったりするのです。

ニンニクも1日の摂取目安量が定められているようで、食べ過ぎには注意が必要なのだそうですが、カフェインもまた摂り過ぎがよくないことはお嬢様もご承知の通りです。

生物によってはこうした成分が命を奪いかねないのだと考えると、なるほど、きちんと用量を守って口にする必要があるのだなと理解できます。

 

なかなか調べてみると面白そうですね。

夏対策

ご機嫌麗しゅうございます。
片倉でございます。

ついに7月…茹だるような暑い日が少しずつ増えていますがお嬢様方はご無事でいらっしゃいますか?

私はと言うと来たる外での護衛訓練に向けて猛暑対策を進めてございました。

例えばですが、私はミネラルウォーターや麦茶などを常備するよう心がけています。
スポーツドリンクや経口補水液が暑さ対策として挙げられそうですが、暑いからとスポーツドリンクを大量に飲みすぎると糖分や塩分の摂りすぎでかえって身体を壊してしまう可能性があるそうです。

その他には食事面
こうもお暑いと食欲が湧かない日もあるかと存じます。そんな日でもらさっぱり食べられる夏野菜のピクルスなど仕込みまして後は完成を待つばかり…

最後の対策には護衛用の装備の夏仕様化
私の夏仕様のヘルメットと防護服にサーキュレーター(小型扇風機)を搭載しました。
猛暑対策として軽装にするのが1番なのですが
基本的に長袖が義務付けられていたり、胴部、頭部は厚着でないといけないということもあり
苦肉の策のため用意したのですが…これがまた意外と涼しいのです。
外が無風の中でも常にひんやりした風が装備内を巡っているおかげで猛暑日でもしっかりとお守りできます。

…熱中しすぎましたね、護衛訓練のお話はまた今度という事で…

お嬢様も夏の暑さにはくれぐれもお気をつけくださいませ。
冷たいお飲み物もご用意していますのでお帰りお待ちしてございます。

片倉

電気執事の夢を見る

敬愛せしお嬢様へ
雨の日にしても晴れの日にしても、傘が手放せぬ季節でございます。
この傘というものは、常に片手が塞がれてしまい、どうにも荷物となってしまうのが難でございますね。

文明が発達し、あらゆるものが小型化・携帯化している昨今、傘もどうにかハンズフリーに出来ないものかと思うところでございます。
そう申しますれば遡ること20年ほど前、とある米国の作家が「20年後の日本社会」を想像した未来絵図を描き、その構想の中に今日のスマートフォンそのものが描かれていた事がまるで予言のようだと話題になったことがございましたが、その構想の中で「2020年代には日本の傘は頭に被る形式に戻っているだろう」と予言されていたのが少し面白うございました。

思えば江戸時代の傘や日傘は、頭に被るタイプの傘や頭巾と豊富かつコンパクトで、随分と合理的でございますね。
折り畳めるタイプでも開発すれば、意外と売れるのではないでしょうか。

逆に近代で開発されつつある未来世代の傘は、ドローンタイプだそうでございます。
20年も先には身の回りの品々があれもこれもドローンとAIに組み込まれてゆく予想が有力でございまして、傘も片手を塞ぐ事なく頭上に浮遊し、持ち主を追尾して移動し、そもそも持ち歩かずとも呼び出せば自宅から飛んでくるという便利極まりない構想が成されております。

まぁ、そこに至るまでに充電の問題や安全性の問題、万人が使用しても安定したネットワークの確保など課題は多いようでございますが。

傘のみならず、車両や掃除機、洗濯機、調理器具、果ては洋服のクローゼットや靴箱に至るまで、AI・ドローン化の構想はあるそうでございます。
ご帰宅なさったら洗濯機ドローンが服を受け取って洗濯、クローゼットドローンがそれを格納し、ドレスルームドローンと連動して、当日のご予定に合わせたお召し物をコーディネートして朝ご用意しておく。そんな未来が垣間見えますね。

さて

使用人失業の危機でございます。

思えば、痒い所に手が届くかのように、主人の不便や面倒を解決するのが使用人の役割。
その意味で言えばドローンという存在は使用人の究極形とも言えます。
そのドローンの発展普及は喜ばしいことといえど、使用人にとっては存在価値喪失の危機かもしれません。

されど

今日においても既に「機械で出来ることを敢えて人間にやらせる」事に高級感を見出している事柄は多くございます。
そうでなくても元より、中世のお屋敷においては「どう見ても必要のない仕事」にまで使用人を雇い配置する事で、名家の裕福さと権威を示していた傾向がございました。

給仕ドローンやAIコンシェルジュが当たり前の時代がやってきたとしても
あえて其処に人を使うことが高級の条件となっていく。そんな未来が来る気が致します。

お嬢様も
AIドローンのアフタヌーンスタンドに乗ったアンナマリアが飛んでくるよりは
忠実なフットマンがアンナマリアをお持ちし給仕させて頂いた方が、お寛ぎ頂けるでしょう?

うむ。どうやらお屋敷の未来は20年後も安泰のようでございます。
しっかりと今も未来もお支えさせて頂き、何十年でも使用人たちがお屋敷を支えさせて頂きますゆえご安心くださいませ。

 

 

 

だけど

 

 

 

空飛ぶアンナマリア

ちょっと見てみたいですね。

 

日誌

 

影山でございます。

ティーサロンのご滞在時間が増えた事により、お嬢様とご一緒出来る時間が長くなった喜びと共に重責を感じてございます。

貴重なお時間を頂戴してるのでございますから。

今までよりもより視野を広くして務めたいと存じます。

夏の期間はどの紅茶もアイスティーで御用命頂けますので、色々な種類のアイスティーを試されるのもよろしいかもしれませんね。

夏支度

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

7月に入りますと、とうとう真夏がやってきますね。
陽光も激しく降り注いでまいります。
物陰から急に日向に出ますと、視界全体がカッと白くなるような気がします。
お出かけの際は、日傘やお帽子など、紫外線対策はけっしてお忘れにならずにご自愛くださいませ。

真昼の暑さが強烈な日、涼しい風を感じられるような夕刻になりますと、ようやく、ほっと一息がつけますね。
その時分には、庭園から響いてくる蝉の声にも、少しばかりの悲哀を感じられてきます。
夏の夕暮れの雰囲気には、過ぎた日々を懐かしく思うような効果があるような気がいたします。

井戸で冷やしたスイカ。
軒下の風鈴。
蚊取り線香からたゆたう煙。

いずれも純日本風の情緒であり、当屋敷ではあまり出番ははございませんが、時にはお嬢様方の別宅で用いることもございましょう。
夏本番が来てから慌ててご用意するのでは、突然の御用に間に合いません。
そろそろ、お屋敷の物入れを一大捜索しまして、夏の支度にかかると致しましょう。

あとは・・・。
プライベートビーチでお使いになるビーチパラソルや、避暑地でお召しになる浴衣、夜会用のドレスも新調しなければなりませんね。
こちらも早急に手配しなければ。

では、お嬢様方。
例年通りに今年も猛暑となるのでしょうが、どうぞ夏バテなどなさらずに元気にお過ごしくださいませ。

 

文月

うだるような暑さが続いておりますがお嬢様いかがお過ごしでしょうか。乾でございます。

今月ギフトショップにて私がプロデュース致しました「白桃のタルト」をご用意させていただきました。

旬の白桃とカスタードクリームををふんだんに使い軽い甘さでさっぱり仕上げております。

紅茶やコーヒーはもちろんの事、少しだけ辛口な白ワインやシャンパン、日本酒とのマリアージュもお楽しみいただければと思っております。

是非、お試しくださいませ。

また、ご感想などお教えくだされば幸いでございます。

 

今月はお嬢様の愛馬でございます。

 

 

では、お屋敷にてお嬢様のお帰りをお待ちしております。

日誌

ご機嫌麗しゅうございます、隈川でございます。

お嬢様!伺いました!
今後はティーサロンにご滞在できるお時間が100分間になるそうでございますね!ご夕食、ディナーのお時間ですと110分!これはこれは。

お嬢様とご一緒に過ごすことのできる時間が増えること、使用人の身としては嬉しいことこの上ございません!

しかしながら、実はそれと同時に重責を感じてもおります。

お嬢様がご多忙を極めていらっしゃることは重々承知しておりますから、そんな中で頂戴するお時間が延びるということ、真剣に受け止めて給仕をしなくてはならないと思っております。

お嬢様にとりましてのお寛ぎの場であるティーサロンにおいて、使用人はあくまで料理や紅茶の添え物であることは勿論弁えております。

その上で、ご一緒に過ごすひとときの中で、それぞれができることでほんの少しでもお嬢様の貴重な時間に花を添えられるよう努めてゆくつもりです。

環境が変われどお嬢様を一番に大切に思う気持ちに変わりはございません。

どうかこれからもご無理のない範囲でお顔を見せてくださいましたら嬉しゅうございます。

ティーサロンにてお待ちしております。

隈川