秋の気配

司馬でございます。皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

いまだ汗ばむ陽気も続いておりますが、庭園から聞こえる蝉の声に、ツクツクボウシの鳴き声が交じるようになりました。この声が聞こえますと、秋本番が迫っていることをしみじみと感じさせられます。

心なしか、朝夕の風も涼しげに思えて参りましたが、そろそろ夏の疲れが出てくる頃でございます。季節の変わり目は、特にご油断なさらずに、体調を崩さぬよう、ご自愛くださいませ。

さて、延期となっておりましたハリウッド映画の大作が、このところ、ようやく続々公開の運びとなっております。娯楽映画好きの司馬といたしましては、うれしい限りでございます。公開が伸びたため、ゆとりをもって編集の手直しができたのか、なかなか良作に恵まれているような気がいたします。

首を長くして上映を待っておりました、「フリー・ガイ」というコメディを先日鑑賞いたしましたが、これは非常に傑作でございました。今年拝見した映画の中では、ベスト1でございます。機会がございましたら、お嬢様方もぜひご覧くださいませ。

また、ほぼ2年近く公開延期となっておりました007の最新作・「ノー・タイム・トゥ・ダイ」も来月に公開となります。映画館に足を運ぶのが、ますます楽しみとなってまいりました。

これから、夜はますます深くなってまいりますが、当家のホームシアターにも夜長の退屈をお慰めする傑作が勢ぞろいしております。どうぞ、ご安心なさって、実り多き芸術の季節をお迎えくださいませ。

猛暑ですね

司馬でございます。皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

庭園に蝉の声が激しく飛び交い、強烈な日差しも降り注いでおります。暦の上で8月はもう秋に入りますが、例年のことを考えますと、まだまだ暑さは続いていくことでしょう。

賢明なるお嬢様方におかれましては、暑さ対策も万全にお過ごしのことと存じます。ですが、まだまだご用心を怠りなく、また、冷たいものをお望みでございましたら、すぐに御持ちいたしますので、ご遠慮なくお申しつけ下さいませ。

司馬は暑さに強い方でありますが、ここ数年、夏の盛りには飲み物に手を伸ばしてばかり。おかげで、食欲が落ちることもございます。ついつい、そうめんや冷や奴などの淡白な和食に魅力を感じてしまいがちですが、それでは夏バテをしてしまいますね。

そうめんの薬味には、ひき肉を炒めたものを用いたり、豆腐に肉味噌を添えたりして、エネルギーを取ることに致しましょう。なにか、お勧めのおかずでもございましたら、お教え頂ければ幸いです。

どうしても食欲の落ちる季節でございます。厨房のシェフも工夫を重ねておりますので、お嬢様方、毎日の食事を大切になさってくださいませ。

では、いましばらくの猛暑を、どうかご無事に乗り切ってくださいませ。

そろそろ冷たいものでも。

司馬でございます。皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

汗のにじむムシムシとした陽気が、たびたびやってくるようになってきました。夏本番も間近でございますね。

暑い日には、熱い飲み物をお口になされれば、発汗を促して体温が下がり、結果、涼しくなってまいります。体調維持の観点からも、ぜひとも、熱々のホットティーを・・・。

などと申しあげたいところでございますが、ここ数年ほどの暑さはとても耐えきれるものではございません。また、あまりにも暑すぎるときには、逆効果になることもあります。やせ我慢は禁物ですね。涼しく整えたお部屋で、冷たいデザートなどお召し上がりになるのが、やはり一番でございます。

ちなみに、司馬は小さい頃より、アイスが大好きでございました。

砂糖水を凍らせた駄菓子のようなものから、牛乳をたっぷりと使い、フレーバーや果実もふんだんに合わせた上質なものまで、どれも目がございません。

濃厚なチョコレートアイスにチョコチップを加えたものを以前は偏愛しておりましたが、ここのところ、シンプルなバニラアイスの魅力を再発見しております。暑さはなかなかに辛いものがございますが、今年もアイス三昧を楽しめると思いますと、また夏本番の到来も待ち遠しいものでございます。

お嬢様方は、冷たいスイーツといえば、なにを思い浮かべられますか?やはり、アイスクリームやシャーベット?それとも、昨今主流となっております、ふわふわのかき氷。趣向を変えて、和スイーツの水まんじゅうなども粋でございますね。

では、お望みの冷たいものをご用意しておきましょう。日差しを避けつつ、お早くご帰宅くださいませ。

梅雨には、この一本を。

司馬でございます。皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

六月に入り、季節は梅雨を迎えております。うんざりするような曇り空と、長雨が続いております。お気持ちは沈んでいらっしゃいませんか。

ほんの気晴らしにでもなれればよろしいのですが、この時節におすすめの映画のお話でも致しましょう。

「雨に唄えば」
1952年制作のミュージカル映画でございます。おそらく、ミュージカル映画の中でも10本の指に入る作品でございますね。

主演のジーン・ケリー、わきを固めるドナルド・オコナーの超人的なダンスも見どころの一つです。アスリートのような体格を、縦横無尽に駆使し、その躍動ぶりは、観客の心を極限まで高揚させます。お話は古典的(ありふれた)なラブロマンスかもしれませんが、王道的な良さに満ちております。往年のハリウッド風俗を知るにも、うってつけでございますよ。

そして、“You Were Meant to Me”や“Make’Em Laugh”、“Good Morning”など、絢爛豪華なナンバーに目が釘づけになったところで、満を持して登場するのは名曲、“Singing In The Rain”。土砂降りの中で歌い踊る、ジーン・ケリーの笑顔は、ほとばしるような生の喜びをいっぱいに表現しています。

現代の目で見ますと、古めかしく感じられるかもしれませんが、ハリウッドの豊かな時代を象徴する映画として、後世に残し続けるべき傑作でございましょう。

I’m singing in the rain.Just singing in the rain.What a glorious feelin’I’m happy again.

憂鬱な雨が続きますが、傘の中、お嬢様方が笑顔でこの一節を口ずさんでいることを、司馬は心より願っております。

若葉の季節

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

五月となりましたね。
まだまだ、朝晩の肌寒さも残りますが、汗ばむような初夏の日差しも感じられます。
爽やかで、過ごしやすい季節となりました。

遠出などなさるのには、絶好のシーズン到来でございますね。
司馬も喜んでお供したいところでございますが、時節柄、お出かけもままならず、お嬢様方におかれましても、さぞやご無念のことと、心中、お察し申し上げます。

しかしながら、庭園の木々は新緑を盛んに芽吹き、その鮮烈な色彩は、誠に目に染み入るようでございます。
遠出はできませんが、一人掛けの小さなテーブルを持ち出して、ささやかながらも心を込めた野外のお茶会などはいかがでしょう。

もちろん、ご用の際にはすぐにおうかがいできるよう、使用人はいつでもお近くに控えております。
新緑を吹き抜けるそよ風を感じつつ、やわらかな木漏れ日を感じるのも、また一興ではございませんか。

・・・そろそろ、ミントの香りを効かせたアイスティーが恋しくございませんか?

それでは、早速ご用意いたしましょう。

シバのババロア

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

・・・フルーツ。

突然ですが、なんとも魅惑的な響きを持った言葉ではございませんか。
その爽やかな甘みは、かつて水菓子と称されたこともあります。
刺激的な酸味。
紅や黄の彩りの美しさ。
フルーツがあるとないのでは、食卓の雰囲気そのものすら、大きく変わってしまうことでしょう。

さて、司馬が最も愛するフルーツは“苺”でございます。
ほどよい甘さと酸味。
優しい食感。
愛らしい赤にちりばめられた、つぶつぶのアクセント。
手でつまんで、そのまま口に運ぶのも良し。
ミルクやお酒との相性も抜群。
スイーツの食材に使えば、その魅力はますます輝く、まさにフルーツの女王でございます。

というわけで。

司馬がこよなく愛する苺を用いたババロアを、4月後半のスイーツとしてご提案させていただきました。
ババロア本体にはもちろんのこと、苺の果肉も忍ばせ、底に敷いたスポンジにも苺の果汁を含ませた、ぜいたくに苺を味わえる一品でございます。

自信を持ってお勧めいたします。
よろしければ、お試しくださいませ。

あ、その時は、お気軽に“シバのババロア”とお申しつけください。

そろそろコートの仕舞時

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

日々、陽光に暖かさを感じられるようになってまいりました。
冬の終わりでございますね。
桜はもう少し先のようでございますが、梅の花は紅白の彩りを庭園に添えております。
麗しく清楚な風情は、スワロウテイルにとって特別なこの月を、春の気配が祝福してくれているようでございます。

というわけで、いよいよ今月は開館15周年の記念日がやってまいります。
これほどの長きに渡って、お嬢様方へのお世話が叶い、使用人一同、とても喜んでおります。
これからも心からお寛ぎいただけますよう、各々、持てる技を駆使して、ますます奮励いたす所存にございます。
どうぞ、ご期待くださいませ。

さて、春風が吹いてくれば、分厚い冬のコートも出番を終える頃でございます。
今か今かと出番を待っているお召し物に、そろそろ主役を譲りましょう。
今月後半のアニバーサリー期間には、どうぞ軽やかな春のドレスでご帰宅くださいませ。
お嬢様方が晴れやかな装いで、賑々しくお食事をお召し上がりになる様子を、今から司馬も楽しみにしております。

とは申しても、寒さは不意に舞い戻ってしまうものでございます。
お嬢様方がご不自由を感じられてはいけません。
いつでも、冬物が取り出せるよう、怠りなく用心しないといけませんね。
これもまた、使用人の心得でございます。

では、またサロンにてお会い致しましょう。