夜中のお屋敷

お嬢様、お坊ちゃま、「秋の夜長~」とは申しますが、
夜更かしはなさっていませんか?

私は最近、椎名執事から茶葉の新たな参考書をいただき、
床につく前に、ついつい資料整理等をしてしまいます。

そんな、普段よりも遅い時間に起きていますと…
どこからともなく物音が…

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フットマンの極意

響執事が持っていた書物…。
やはりどうしても気になってしまいました。

そして、私こっそり、響執事がトレーニングをしているときに、
拝借させていただきました…。

その書物にはフットマンとしての心得ておくべき事柄が、並んでおりました。

どれも心得として素晴らしい内容でしたが、
私が特に関心させられた、一文がございました。

それはお嬢様と過ごす時間の事でした…

『時間を使うという事は、白紙のスケッチブックに色を入れて行く事である。』

つまり、私達が優雅に振舞えば優雅な色が残り、
忙しなく動き回れば、忙しない色で埋まっていく…

そしてその色はもう二度と変える事は出来ないわけでございます。

我々フットマンはそこにどれだけ、優雅でかつ、ストレスと言う濁りを入れない
色を入れていけるかが、給仕の心得なのでございますね。

時間の使い方をもっとシビアに、優雅な給仕を心がけて行こうと再確認いたしました。
お嬢様、お坊ちゃまにさらに快適な時間を提供できるよう、心がけてまいります。