季節の楽しみ

 雨で寒い日が続いたり、かと思えばとても暖かい日があったりと、不安定な天候が続いておりますが、お嬢様方は体調を崩したりはしておりませんでしょうか?
椎名も先日、半袖で外に出かけました。今年初の事でございます!!
・・・・・遅すぎですか?
「突然寒くなったらどうしよう・・・?」と、どうも不安なもので、なかなか薄着で外に出ようという気になれません。
薄着と言えば、春日など年がら年中半袖のイメージがありますが、あれは何故なのでしょう?
今度、真剣に語り合ってみとうございます。

 さて変わりまして、お酒のお話を。
椎名はお酒に強くありません。
好きなのですが、沢山飲むことができないのです。
コップ一杯で、顔が赤くなってしまいます。

そんな私でございますが今年、初の『梅酒造り』に挑戦してみました。
今はちょうど、年に一度の梅の季節。
今だからできるささやかな楽しみでございます。

一件難しそうに感じますが、実は以外と簡単で、誰にでも気軽に作ることができます。
用意するのは
・果実酒用の4L瓶
・青梅1kg
・氷砂糖500g~1kg
・ベースとなるお酒
だけです。

 お調べいただければ簡単に情報は手に入りますが、参考までに簡単な作り方をご紹介いたしましょう。
①まず、梅を水に2~4時間ほど付けアクを抜きます。
 因みにこの青梅。
 そのまま食べてしまいますと、『アミグダリン』と言う青酸が入っているため、
 食中毒にかかってしま いますので、ご注意下さい。
 しかし、熟成が進めばこれらは分解されるのでご安心を。

②水を切りましたら、楊枝や竹串で梅を傷つけない様「ホシ(へた)」を取り除きます。
 へたを取り除き忘れると、熟成途中でポロリとはずれて見栄えが悪くなります。
 また作業の際、梅を傷つけないようにご注意を。

③梅の水分を清潔なキッチンペーパーなどで「しっかり」拭き取ります。
 もし、梅に水が付いた状態で仕込んでしまうと「濁り」の原因になってしまいます。
 また味も悪くなり、カビなどの危険性も出てきます。
 念のため、日陰で数時間干しておくのも良いかもしれません。

④事前に消毒しておいた瓶に梅と氷砂糖を交互にまんべんなく、梅を傷つけないように優しく入れてゆきます。
 この際、梅と氷砂糖が層のようになると良い等と聞きますが、
 そこまで気にする必要はないようです。
 また瓶の消毒ですが、ガラス瓶を用いるときは煮沸消毒は避けて下さい。
 ガラスが割れます。
 一番手軽なのは、洗って乾かした瓶に少量のお酒(これから使用するもの)を注いで、
 それでもって消毒する方法です。

⑤お酒を静かにまんべんなく注ぎ入れる。
 一般的に果実酒用として使用されているのは「ホワイトリカー」という焼酎です。
 甲類という焼酎で、本格焼酎(乙類)に比べると個性が無く、
 その分果実の味を引き立たせることが出来るので初めて作る方にはお勧めとされています。

 私は今回ホワイトリカーの替わりにブランデーをベースに致しました。
ホワイトリカーに比べ、より濃厚で芳醇な香りの梅酒になるからです。
甘みが出ますので、お砂糖はやや控えめに。
その他にも、ウイスキー、ウォッカやジン、ラム。
日本酒などでも仕込むことが出来ます。
ただし、注意いただきたいのが『アルコール度数が35℃程である』ということ。
勿論それ以下であっても仕込むことは可能ですが、梅のうまみ成分を十分に引き出すにはある程度高い度数が求められますので、低いとそれだけ熟成に期間を必要とします。
また、アルコール度数が20℃以下の場合は、「酒税法」に反することになりますので「必ず」果実酒用の25℃程の日本酒をお使いください。
それでなくても、腐敗や二次発酵の恐れがありますのでおやめください!

氷砂糖の量はお好みで調節いたします。
私は甘い方が好みですので、控えめと言いつつやや多めに入れました。
が、途中での加糖も可能だそうですので、始めはやや辛めに作っておいて後で調節出来ます。
砂糖ではなく、飲む直前に蜂蜜を入れてお召し上がりになるのも良いかもしれません。

ただし、お砂糖を全く入れないで仕込むと、梅エキスの抽出に影響しますで、300gほど入れておいたほうが良いかも知れません。

 さて、仕込み終わった梅酒はまだ氷砂糖がゴロゴロと残った状態ですが、無理に振ったりせず自然の成り行きに任せ溶けるのを待ちます。
度数の高いアルコールに梅を十分に浸すことで、しっかり消毒されますので1,2日は放って置くのがよいです。
一気に溶かしてしまうと、度数が下がり液比重が変化する為、梅がポッコリ浮いてしまいます。
梅はどの道浮いては来ますが、空気に触れっぱなしにしておくと、そこからカビが生えてしまいます。

1.2日置いた後は等分が均等になる様、1日に1回は「優しく」瓶を揺らして混ぜてください。
砂糖は5日ほどで溶けきってしまいます。

後は、3ヶ月ほど熟成させれば飲めるようになりますが、1年ほどかけるとより深い味わいになるそうです。
賞味期限は無いので、置いておけばそれだけ深みが増すそうですが・・・そこまで我慢できる自信がありません!

因みに梅は半年から1年で取り上げるようです。

「簡単に」などと申し上げておきながら、随分長々となってしまいました・・・
紅茶のお話しかり、どうもこの手の内容は学び出せばキリが無いようです。
もし、ご不明点がございましたら、私にお聞きいただいても結構でございますよ。

 以上のような話を田辺執事にしたところ『私も作ってみよう!!』という話になりました。
夏の終わりには、豊かに熟成された梅酒が仕上がっている筈ですので、田辺執事と二つの梅酒で飲み比べと洒落込みたいものです。