スイーツの魔法

ケーキサロンへお越しいただきましたお嬢様、誠にありがとうございました。

そして、私断言いたしましょう。

私にとってケーキサロンの日は…

おそらく一生の中で一番甘いものを食べた日でございました!

思い出すだけで口中が甘くなる記憶がございます。

お嬢様もたくさんの種類のケーキを食べていただけたかと存じますが
実は我々にもパティシエが試食のケーキを出してくださいました。

もちろん…

全種類でございます。

それぞれ小さいサイズではございますが、トータルのケーキの量はそれは素晴らしいボリュームでございました。

そして、本当に美味しく幸せなひと時でございました。

甘いものは我々を幸せな気持ちにしてくださいますね。

今後幸せな気分になりたい時にケーキを食べたくなる習慣がつきそうでございます。

ほどほどにしておきますが。

あれからなぜか無性に甘いものが食べたくなってしまいます。

当家のスイーツの美味しさは魔法のようでございます。

池田屋事変

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

秋は何処、
あっという間に立冬を迎え、
いよいよ今年も終わりでございますね。
暑さが長く続きましたから、
寒さもより厳しく感じそうです。
こういった時こそ、暖かい飲み物が、美味しくなるなぁなどと、
自室で物思いに耽っておりましたら、佐々木が近寄って参りました。

「才木くん、丁度いいものがありますよ」
「三郎、顔がにやけてますけど、どうしたんですか」
「確かに冬は寂しくなりますね……やかましいわ! まぁ、飲んでみてください」

そう言った佐々木は、
真っ白なベッキオホワイトに
注がれた、紅茶を差し出して参りました。

「この芳醇な香り……ブルーベリー……」
「更に、アップルビーツカットや、ブラックベリーリーフも入ってございます」
「私はお嬢様ではないですよ……どれ」

うまい。
小さく呟いた私に、
佐々木は満足そうな顔をしておりました。

「ミルクを入れるのも、オススメでございます」
「私はストレートの方が、好きですけどねぇ」

ともかくとして、
甘い落ち着きのあるブルーベリーの香りと暖かい紅茶は、
確かに私の求めていたものです。

「待て待て待てーい!」

突然、討ち入りかと思われるような、大きな声が部屋に響きました。

「お前は」

二人の声が揃います。

「「二郎!!!」」
「浪川です」

浪川でした。

「どうしたんですか、急に」
「浪川くんも飲みますか? 佐々木の紅茶」
「いえいえ、某、それにうってつけの茶菓子を、持って参ったのです」

浪川は少し引きづっております。前世の記憶でしょうか。

「これは……紫……ですね……」
「私のケーキと似たような色じゃないですか?」

佐々木のブルーベリーレアチーズケーキ、美味しく召しあがって頂きありがとうございます。

「全然違います! これは! 紫いも!」
「「タルト!!!」」

またもや声が揃ってしまいます。
タルトなことだけは、私達二人にも分かっておりました。

「その紅茶……PSGと、この紫いものタルト、絶対あいます!」
「紫いもとブルーベリーあうんですかね、いや、でもそもそもマリアージュというのは、合わなそうなものを合わせてみるという楽しみもあって云々」

浪川と佐々木の声と気持ちが揃います。

「話が長い」
「うるせえ」

私達は、試してみましたが、
やはり皆様には、ティーサロンで
お試し頂くのが一番かと存じます。

とっても美味しゅうございました。
とだけお伝えしておきます。

ようやく浪川のケーキが、
お出しできることになり、
同期三人の味が揃います。
お給仕しだした頃には、
考えもしませんでしたが、
やはり嬉しいものです。

そう、今は、ペンギンクッキーも
ございますからね!
丁度いいお口直しになりますね。

私の紅茶もそろそろ。
それはまた次の日誌で、
お話致します。

皆様、どうかご体調にはくれぐれもお気をつけて。
私達それぞれの味をお楽しみ頂ければ、幸いでございます。

ティーサロンにて、
お早いご帰宅をお待ちしております。

才木

バナナ!

お嬢様、お坊っちゃま。
最近は紅茶をホットで飲んでおります。
御茶ノ水です。

10月から私がブレンドしました紅茶「バナナキャンディ」が登場致しました。もうお召し上がり頂けましたでしょうか?
お嬢様、お坊っちゃまから美味しいと言って頂き、とても嬉しく思っております。

ちなみに、私は「アフロディーテ」と一緒にして、チョコバナナとして飲んだり致します。
いろいろな楽しみ方がございますので、是非お試し下さいませ。

紅茶と共に

10月も後半になりますと秋の深さが増してまいります。
お嬢様、お坊っちゃま、ご機嫌いかがでございましょう、金澤でございます。

夏の暑さはもう遠い思い出…
アイスティーをいっぱい飲んだあの頃…
使用人達がひと息つく時に飲むお茶も今はホットティーへと変わってまいりました。

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旅ノ最終章

イタリアの旅6日目はオプションでナポリ、ポンペイに行きました。

ナポリはローマから200km離れた都で世界3大美港の一つでとても美しい所でした。バスから降りて港での短い時間でしたが白い船が浮かび魅惑のの港でした。もう一度行ってみたいと思いました。

ポンペイはヴェスヴィオ火山の麓、サルノ川河口にあり古代には交易が盛んな港でした。紀元79年のヴェスヴィオ火山の噴火によって町は一夜にして埋没。その後の発掘で裕福な商人の家、浴場、円形劇場、建造物、美術品が出て参りました。メインストリートを歩き当時は賑やかな町だったのではと思いを走らせました。

見学が終わって遺跡から出てきますと果物が豊富に売られていました。イタリア旅行をされましたら是非行っていただきたい街です。

最後はイタリアの首都ローマに参りました。旅に出る前にオードリー=ヘップバーン、グレゴリー=ペックの映画「ローマの休日」を観ました。何回見ても心温まる楽しい物語です。オードリー=ヘップバーンの若く美しく可愛さは今でも目を閉じるとタイムスリップしたように感じられます。グレゴリー=ペックの新聞記者の心温まる演技も懐かしいです。日本の舞台で大地真央がアン王女をオードリーそっくりに演じたのも楽しかったです。スペイン広場、アン王女がジェラートを口にした場所ですが今は飲食が禁止になっています。トレヴィの泉、泉に背を向けてコインを投げ入れると再びローマを訪れることが出来ると云われています。コロンナ宮殿「ローマの休日」のラストシーン、記者会見が行われてアン王女と新聞記者が別れる。なんとも寂しい映画の場面です。ローマに行かれる機会がありましたら是非映画「ローマの休日」をご覧になってお出掛け下さいませ。一層印象深い旅が楽しめると思います。

長々とありがとうございました。また『旅』をしたいと思います。藤堂でございました。

リバース

『リバース』湊かなえ

この作品は内容には触れられないです。

ただ一つ言えるのは最後の最後で、わたくしの顔が真っ青になりました。

作品全体で言いますと、中盤から終盤は読みごたえがあまりないなぁと思いながら読んでいたのですが、それは全て最後の為でした。

ですので、

お嬢様もお読みになる際は、

とばさずにゆっくり読む事をおススメします。

全ては

結末とその後の未来がどうなってしまうのかという余韻のために・・

影山