笑う門には福来る

ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。
隈川でございます。

辛い杉花粉の季節も過ぎ去り、風には初夏の香りが混じり始めたこの季節、お嬢様は如何お過ごしでしょうか。

この少し複雑な季節、お召し物選びに手間取ったりすることもあるかもしれません。暖かくなったとはいえ、油断はなさらず。念の為、羽織物の一枚はお持ち歩きくださいませ、お嬢様。

そういえば、最近、佐々木と才木と浪川が話しているのをこっそり近くで眺めるのが私の細やかな楽しみでございます。

いつもわちゃわちゃと楽しそうで、なんだかこちらまで元気になります。

3人とも個性的ではありますが、とても頼りになる使用人仲間たちです。彼らの笑顔は見習わなくてはなりませんね。

特に佐々木は私が紅茶係のときに甘いアイスティーを淹れると満面の笑みで美味しそうに飲んでくれるので、淹れ応えがございます。
やっぱり表情って大切ですね。

お疲れが溜まってしまったときに、私もお嬢様の笑顔を引き出せるような使用人でいられますように。

隈川