我が晩白柚

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

先月は私が提案した晩白柚ムースケーキをご愛顧くださり、誠にありがとうございました。
お陰様でご好評いただき、一日にお出しできる数に限りがあるためティータイムの間しかご提供できず、心苦しい限りです。
「いつかは晩白柚」、そんな思いで憧れを持って眺めていたこの時期の旬な縁起物を皆様にお召し上がりいただき、喜びで胸が一杯です。

そんな憧れの晩白柚、良い機会ですから、一大決心で自ら購入することにいたしました。
2Lサイズを注文し、2月頭に到着。
驚くほどの価格ではないのですが、何しろサイズが大きいので、価格の半分は送料です。
このまま追熟させていくと「部屋中が柑橘の香りに包まれる」というほどの芳香で満たされ、ようやく食べ頃になるようなので、棚の上でしばし放置。
しかし、1ヶ月ほど経過した今でも、グレープフルーツに似た果実香がごく稀に微かに香るくらいで、未だ食べ頃には至っていないようです。
洋梨のようにすぐ熟するのかと思っていましたが、皮が厚いためか冬瓜くらいの保存性がありそうな印象です。
熟したら果肉は美味しくいただき、皮はマーマレードや、レモン塩麹ならぬ晩白柚塩麹にしようと目論んでいるのですが、一体いつになることやら。
マイ晩白柚の熟成を楽しみながら日々を過ごしている今日このごろです。

晩白柚ムース

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

この度、大旦那様のお許しを得て、私が提案したフットマンケーキ『晩白柚ムース』をご提供させていただく運びと相成りました。

晩白柚(ばんぺいゆ)とは、一言で表すならば「巨大な柑橘」、メロンやスイカほどの大きさがある世界最大級の柑橘類で、ザボンの一種です。
熊本県八代市の特産品で、年末年始に青果店や九州地方などでご覧になられた方もいらっしゃるかもしれません。
台湾の「白柚」という種を晩成化させたことが名前の由来のようで、「晩成の白柚」すなわち「晩白柚」とのこと。
その大きく丸い黄金色の果実が朝日や富を連想させること、常に青々と繁る常緑樹であること、また柑橘の「橘(きつ)」が「吉(きち)」に通じることなどから、縁起物として親しまれているようです。
それに倣って晩白柚ムースの着想となりました。
皆様に幸多からんことを心よりお祈り申し上げます。
是非ご賞味くださいませ。

ナノバブル発生中

寒中お見舞い申し上げます、執事の吉川でございます。

本年は早くも「これは!?」と気になったアイテムを入手してしまいました。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、手に描いたマジックペンがシャワーだけで落ちるという触れ込みの『ナノバブル』テクノロジー、マイナス電荷を帯びた微細な泡を発生させ水中に滞留させることでプラス電荷である汚れを落とすという仕組みのようですが、それを洗濯に活用した『ナノバブル洗濯機カートリッジ』です。
数センチほどのごく小さなカートリッジを洗濯ホースと洗濯機の間に挟み込むだけで設置完了。

早速試してみると、ううむ、良く分からない、というのが正直なところです。
室内干しの匂いが良くなったかな、柔軟剤を使った時のふんわり具合が増したかな、という気がしないでもない感じです。
肝心の汚れ落ちは、普段そこまで汚れないということもあり、実感を得られていないような……。
夏場でしたらまた違ってくるのかもしれません。

ただ、洗濯槽の汚れ落としにも効果があるとのことですし、余計な電力や水量を必要としたりするわけでもなく邪魔にならないので、このまま使い続けてみます。
プラズマクラスターやナノバブルなど、この手の未知のテクノロジーを見るとワクワクしてしまう私、新年早々から好奇心を満たしてくれる絶好のアイテムに出会いました。

オムライスの肝

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

最近、いえ以前から多かったのかもしれませんが、オムライスから派生した『オムハヤシライス』や『デミオムライス』を出す飲食店が増えたように思います。
単純にオムライスにデミグラスソースを掛けただけのものだと思っていたので、まずは自分で作ってみることにしました。
手近な店にてハヤシライスを求めてまいりまして、玉ねぎが無かったので冷凍パプリカ、鶏肉が無かったので生ハムで代用してケチャップライスを作り、卵を焼いて乗せてハヤシソースを掛けて完成。
食してみるとこれでも十分に美味しい。
ならばお店ではどうなのかと益々期待は高まり、ビジュアル的な美味しそうさと好奇心には勝てず、後学のためにと意を決して食してみることにしました。

いざお店を探して行ってみると軽い行列。
人気店なのだなと思い十数分の待ちを経て、いよいよ店内に、そして着皿。
ほほぅ、写真通りのビジュアルで美味しそう!
期待して口にしてみると………あれ?
ケチャップライスじゃない?
バターライス?
なんだか味が薄くて物足りない気がします。
デミソースと共に食べても物足りない。
チーズを頼まなかったからかなと思いながらも、根本的に何かが足らない気がします。
そうか、ケチャップだ。
オムライスの肝はケチャップライスだったんだ。
具材なんて何でもいい、ケチャップで味を整えたライスとオムレツを合わせたものこそがオムライスなんだ。
確かに卓上にはケチャップが置いてあり、自身の好みで足すことが出来るようになっています。
飲食店では出来ることなら味を足したくないと思っている私ですが、余りの味気なさに卵を捲りライスにケチャップをかけてしまいました。
先人たちが欲したからこそ、卓上にはケチャップが置いてあるのでしょう。
鬼に金棒、弁慶に薙刀、虎に翼、オムライスにケチャップ、足し算ではなく掛け算になる組み合わせがある、そう実感した秋の夜長でした。

疑惑のサツマイモ

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

すっかり涼しくなって日が落ちる時間も早くなり、秋の味覚のシーズンが本格化してまいりました。
今年もまたサツマイモの収穫の時期が訪れ、市場でも手に入りやすくなってきております。
私イチオシの品種『紅はるか』も見かけるようになってきたので、入手しては蒸かしているのですが、ごく稀に様子がおかしいと感じることがございます。
紅はるか特有のジュワッとした濃密さが出ず、ホクホクのままなのです。
どれだけ蒸し時間を増やしても同じ。
良く言えばホクホク、悪く言えばパサパサ、そんな紅はるかの個体にあたることが何度かありました。
『紅はるか』或いは紅はるかのブランド商標である『紅天使』と印刷されたビニール袋に入ったものは確実に安心なのですが、どうやらスーパーが独自に印字したシールが貼ってあったりするものは怪しい気がします。
そこで気付きました。

「これ、『紅はるか』ではなく、『紅あずま』では?」

安納芋は独特の色と形状ですが、紅はるかと紅あずまとシルクスイートは私のような素人が見た目だけで判別することは困難に思えます。
紅はるかと紅あずま、名前は似ていますが味や食感は似て非なるもの。
恐ろしく紛らわしいサツマイモ、私でなきゃ見逃しちゃうね。
収穫後の熟成不足だったという可能性も無きにしも非ずですが、これからはきちんとした袋に入った信頼できる商品を選ぼう、そう誓った秋の夜長でした。

秋の訪れ

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

昨今は10月半ばまで暑い日が続き、「四季」ではなく「二季」だと言われつつありましたが、今年は順調に秋が訪れているように感じます。

そろそろ金木犀も薫り始める頃合ですし、夏から秋そして冬に向かうこの時期は楽しみでしかありません。

何よりも嬉しいのが夜が涼しいということ。
夏の間もクーラーで涼しくして眠れてはいたものの、自然の涼しさには敵わないようで、睡眠の質が違います。
寝入りと寝覚めの気持ちよさが別格です。

一年中これくらいの気温であってほしい……そう願わざるを得ません。

未知なる自販機

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

街を歩いていると、日本という国の自動販売機の多さに驚かされます。
普段、自販機で物を買う習慣が無い私が「多いな」と感じるくらいですから、相当多いと思います。
自販機の種類も多種多様で、ドリンクのみならず、アイス・スナック菓子・カットフルーツ・生花などから、最近では餃子や焼肉など、冷凍食品のテリトリーにまで手を広げているようです。

先日、あまり見掛けない自販機を発見致しました。
遠目からだと、オレンジ色の丸い何かが大量に入っているように見えます。
所謂ガチャガチャと呼ばれるものの類いかと思い気になって近付いてみると、上部に大量のオレンジの球体、まさに柑橘類のオレンジがセットされており、支払いを済ませると自動で絞ってドリンクにしてくれる自販機のようです。
生搾り系のドリンクは、駅の売店でミキサーなどで販売している印象でしたが、ついに生の果物を自動で絞ってくれる時代が来たかと感動すら覚えました。

普段でしたらドリンクの自販機は素通りしてしまう私ですが、好奇心が勝りひとつ求めてみました。
決済すると上部のオレンジがコロコロとレーンを転がって圧搾室に入っていきます。
まず一個、あれ少ないなと思ったら追加で三個、コロコロと入っていきます。
一分ほどで生搾りオレンジジュースの完成。
上部にビニールの蓋がされているのでストローを挿して飲みます。
自販機内でオレンジ本体が冷やされているようで、氷が入っていなくても飲み頃の冷たさ、むしろ氷が入っていないため味が薄まらなくて良い感じ。
一口飲むと……これは美味しい!!
正直、過去一番のオレンジジュースではないかとも思えるほどの美味しさでございます。
種や皮などは丁寧に濾されているようで搾りかすの類いは一切入っていません。
新鮮なオレンジジュースを手間なく適温で飲めることにこれほど幸せを覚えるとは驚きです。
お値段もオレンジ四個分と考えると非常にリーズナブル。
青果ですから糖度や酸味などに個体差があり仕上がりが均一ではないのでないかとの不安はありますが、同じシステムで今後は梨や林檎などの搾りたてジュースも飲めたらと熱望して止みません。

そうそう、梨といえば、今月はギフトショップにて私がおすすめする洋梨のソルベが販売されています。
よろしければ是非お手に取っていただき、厳しい残暑を乗り切っていただければと存じます。