白熱

ご機嫌麗しゅうございます。
環でございます。

先日使用人数名で釣りをしに海へと足を運びました。
初めての者もいながらのんびりと釣りのイロハを楽しんでいた最中、ポツリと金澤さんが呟きました。

「やりますか…。」

 

その声に皆が振り向き、互いの顔を見合わせているとさらに続けて、

 

「大会を。」

 

 

そう。

釣り場といえば恒例の大会。

制限時間を設けてより多く魚を釣った者が勝利。
釣果により順位を決めるという勝負です。

それまではなかなか釣れず、釣りの難しさを皆で語り合っていた中での開催なので、そもそも釣れるのかという心配をしながら各々のロッドを片手に持ち場に着きました。

 

始まって数分後。

「釣れました。」

まず一番手に声を上げたのが明石でございました。

 

流石は経験者。
プレッシャーをものともせずさらりと釣果をあげておりました。

やはり経験が物を言うなと皆で感心していた時、後ろから声が。

「釣れました。」

 

その声はまさかの室戸。

経験があまりないと言っていた彼が二番手に釣り上げておりました。

思わぬ伏兵に驚きつつ、皆の頭に共通の意識が芽生えました。

「勝ちたい…」

 

そこからは真剣勝負。

中盤ののんびりさは何処へやら。
各々があの手この手をつかって魚を釣り上げていきました。

制限時間いっぱいまでしのぎをけずり迎えたタイムアップ。

 

結果、一位は室戸が見事に勝ち取りました。
ダークホースの独壇場と化した釣り場でしたが、最後まで白熱した試合となりました。

後半にドラマティックな展開が待っていた釣り大会。
大変有意義な時間を過ごせました。

また詳しいお話はお屋敷にて。
お嬢様も是非一度釣りを体験してみてくださいませ。これまでとは違った価値観を得られるかもしれません。

それでは。