季節の変わり目、庭園の植物が移り行く様に趣を感じるようになりました。
幼少の頃に体験した秋の行楽を懐かしく感じております能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
誠に残念ながら暦の上では、私が愛してやまぬ夏が終わってしまいました。
お嬢様はこの夏、心の中に暖かく灯るような素敵な思い出はできましたか。
残暑と申します言葉通り、残り香を感じることができる時候でございます。
今のうちに、この夏の記録として日記帳に記してみてはいかがでしょうか。
さて来月の上旬。影山とともに特別なエクストラティーをご用意いたします。
影山と紅茶を製作いたしますのはお屋敷にまいりまして初めてでございます。
執事歌劇団入団の同期としてパフォーマンスで切磋琢磨してまいりましたが、
ティーサロンでともに一つの作品を作る機会には、心躍る感情がございます。
この度は「霊峰富士」をモチーフに、2種類のアレンジをご用意する予定です。
我々はスワロウテイル登山部(仮)として僅かな頻度ながら活動してございます。
日本で最も高い場所で見た、日常生活から隔絶されたこの世とは思えない景色。
忘れられないアルバムのひとページを、お嬢様と一緒に眺めてみたい。
そのような想いをこめて、お嬢様に紅茶をお届けいたします。
どうかお楽しみにお待ちくださいませ。
能見