理由は単純

風薫る、なんて言葉で表現される季節の到来ですね。
爽やかな新緑の緑を揺らす風を「緑の風」と書き表したなら、お嬢様はどのように思われるでしょうか?
風は緑色じゃないと、ご指摘されるでしょうか?

ちなみに、留学中のWritingの授業にて「風が光る」という表現をそのまま英語にして文章を書いたところ、先生に「風は光るものではなくて、吹くものだ」と笑われました。
伊織でございます。

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読書をする際、どのような基準で本を選ばれますか?
メディアで取り上げられる注目作でしょうか、それとも気に入りの作家の作品でしょうか?

わたくしはジャンルも作家も対象読者もランダムに選ぶようにしております。
時には少年向けを、時には本格ミステリーを、もしくは海外作家のハードSFであったりと、手に取る本は本当に雑多極まりございません。

そんな中、失礼ながらまったく存じない作家、作品でありながら、作者名とタイトルだけで購入してしまった本がございます。
それが、藤原伊織著「ダックスフントのワープ」でございます。

藤原+伊織という非常に耳慣れた名前の組み合わせに、「ダックスフントのワープ」という興味深いタイトルは購入に値すると、瞬時に判断いたしました。
数編の短編作品を収録した文春文庫より発行されている作品でございます。
収録作品はどれも楽しく読めますので、移動や入浴のお供にぜひ手にとってみてください。

新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
伊織でございます。

おせちに飽きたらカレー、なんてお話もよく耳にいたしますが、お嬢様は何を召し上がりますか?

きっと、おせちのやさしい味付けに飽きられるとなれば、カレーのように味のはっきりしたものを好まれますでしょう。
せっかくですから、一風変わったカレーに挑戦してみてはいかがですか?
単に日本風家庭カレーではなく、タイ風やスリランカ風というのも結構ですが、正月ですし、もっと面白い趣向を巡らせましょう。

カレーだけに、家令に作らせるのです。そう、カレーだけに華麗に。
家令とはすなわちハウススチュワード。
諏訪野、周防、豪徳寺、椎名、そして時任と、なんと当家には5名もいるではございませんか!
きっと椎名執事はストレートにおいしい物を、豪徳寺執事なら欧風のおしゃれなカレーを作って下さることでしょう。
さぁ、残り3名の作り出すカレーの個性やいかに。

カレーに飽きたころには七草がゆをお持ちいたしますから、どうぞ安心してたーんと召し上がれ。

薬研……存外楽しいものです。

薬草などを挽いて薬を作る道具「薬研」。
昨月の日誌にて薬研との出会いに少しばかり触れたわけですが……。
その薬研を用いて作った初めての薬草茶があまりにも無難すぎたと感じたわたくしは、ただのオブジェだと思い込んでいたまさかの材料「サルノコシカケ」に手を伸ばすのでした。

サルノコシカケ。
もちろんこのまま使うわけではありません。
あらかじめ使いやすい大きさにカットされたものがあり、一言説明が添えられておりました。

なるほど。
味や香りに関してはまったく教えてもらえないのですね。
自分で確かめろとの暗示とお見受けいたしました。
やりましょう!

せっかくですから、他の材料も初めてのものを(今度こそ)選んでみましょう。
今回のラインナップは以下の通りです。

・サルノコシカケ
・柿の葉
・ウドの根
・ハトムギ

サルノコシカケの土っぽいイメージに合わせて、茶色い材料を揃えてみました。

え?
ハトムギはまた弱気なチョイスではないか、ですって?
でも潰した時の感触が薬研の醍醐味を味わえるって、説明に書いてありましたよ。
だから混ぜても良いと思います。
ゴリゴリします。

時代劇でゴリゴリやっている姿を見ておりますと、『挽き切る』道具のように思えますが、それだけではなく、『すり潰す』ように使うのも重要なのだそうです。
ですから、前後に動かしながらも、下方向へかける力だけではなく、側面を使って『すり潰す』動作も行います。

が、やっぱり疲れますし、どうせ飲むのはわたくしだけなので、適当に切り上げます。

できました。
手製薬研薬草茶第2弾でございます!

さぁ、サルノコシカケがどんな味がするか試飲してみましょう。

……
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味や香りの表現は人により様々です。
ですので、わたくしの率直な感想が伝わるかは非常に疑問ですが、そのまま書き記します。

『鹿園で鹿に餌をやっている時の味』

がします。

何を言っているか理解いただけないことは重々承知しておりますが、以下のような印象が広がって参りました。

1.ハトムギ茶の香り
2.しめった土の香り
3.しめった木の皮の香り
4.しめった10㎝くらい掘ったところの土の香り
5.なんとなく獣の香り

以上です。
好みは分かれましょうが、漢方と言われれば効能を期待したくなる香味でございます。

薬研を使った茶づくりとは、貴重な体験でございました。
お屋敷でおいしいお茶をご用意するため、これからも研鑽を積んでまいります。