古谷でございます

街燈はもみや楢の枝で包まれて

街路樹にはたくさんの電飾のイルミネーションが施され

宵の刻が深くなればなる程にそれはよりいっそう、まるで煌めく宝石の都のようにみえるのです。

じつに多彩なネオンの輝きに相反して、空気はよりいっそう冷え込んで参ります。

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古谷でございます

雪待の月。

独でいるのがあまりにも肌寒くおもえてしまう。

心ともども冷え込んでしまったとしても

さえざえと沁み渡るこの風情に趣深く身を委ねたならば

空から舞い降りた音のなきその贈り物が貴女のもとへ届くかもしれません。

たとえ何処にいようとも。

願わくばどうか声なきその声に耳を傾けてください。

「天使の溜息」という言葉をご存知でございますか?

「Champagne」は古きにおいてから脈々と伝統が伝わるその地でのみ、その名称をうたう事を許される由緒正しきスパークリングワインでございます。

シャンパンを抜栓し、グラスにその泡立ちを注ぐ時、シルクの様に滑らかで、そしてささやかに響いてみせる心地良いその音色。フランスではそれが「天使の溜息」と呼ばれるそうでございます。

独でいるのがあまりにも肌寒くおもえてしまう。

今宵がそんな夜だとしても、だとしたなら

このグラスを一度飲み干してみて頂きたい。

優しくてそして華やかに舞い上がるその泡立ちの、そのささやかな音色を聴くことができたなら

これ以上ないささやかな幸福が貴女を待ってるかもしれません。

気がつけば年の瀬も近づいております。

とびきり贅沢な葡萄酒を傾けてみせる、貴女のそんな姿に思い馳せる今夜でございました。

古谷

古谷でございます

まるで白く濁ったような、けむるような。

目には見えぬともそんな空気が視界を覆う。おもわずうだり、ぐだをまく。そんな蒸し暑い日が続く真夏日和。

むせかえるような白昼の熱気に包まれた、貴女の疲れたお身体に澄み渡る、そんな一杯に相応しきグラス。

それは至ってシンプルなつくり方。きわめて簡素なルセットではありますが、英国由来からの歴史ある、伝統の一杯でございます。

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古谷でございます

日を追う毎に、その揺らめきは増すばかり。

煌めくあなたの不思議な瞳に負けてしまいそう。

ほとばしるような熱き眼差しも、深き夜が訪れようやく落ち着きはじめて参りました。

静寂を刻むティーサロン。そのいたるところに装飾された麗しき紅き薔薇。闇の間を染めるその色は太陽の如くに輝く、情熱の貴石ルビーのようでございます。

そんな夜。貴女にお贈りしたい一杯のグラス。

カクテルの名は、

「Jack Rose-ジャックローズ」

林檎のフルーティな香り。芳醇な熟成香がまるでベルベットのようになめらかな、ノルマンディが生んだ高貴なる酒calvados。

薔薇色の色彩を現すのは甘酸っぱいザクロ。

程よい酸味にシロップの甘み。そしてトロリとした凝縮感を堪能できます。

めくるめくような真夏日の夜。今宵、貴女がこのグラスを手にすれば、

心溶かしてしまいそうな情熱と、ロマンスの世界が覗きこめるかもしれません。

古谷

古谷でございます

窓の向こうから響く雨音。

しとしとと聴こえてくるこの音色が、まどろみの中でも耳を伝い、どこか朧げに流れてゆく。そんな夜もそろそろ多くなって参りました。

6月の空に映る月は今宵も、まるでかの楊貴妃がこよなく愛したパールの如く、銀白の煌めきを真珠の粒のように地上にこぼして輝いているようです。

地上では水無月を彩る、それはみずみずしいまま咲く紫陽花の花。

この花もそんな月明かりをたっぷりと浴び、雨夜に映えるほどに艶やかで美しい色を魅せてくれます。

そんな景色を窓を開いて眺めていたら、気づけば夜もすっかり更けてしまいました。

降りつづく長雨により、今宵もどこか肌寒い夜になりそうでございます。

オヤスミ前のカクテルは、じめじめとしたこの頃をしばし忘れさせ、6月のしっとりとした風情が垣間見れるような。そんなグラスに致しましょう。

心身を潤わせ、冷えた身体を温め、美容にも良いとされる。それは旬の果実ライチのリキュール。すっきりとした爽快な口当たりをお贈り致します。

「China Blue-チャイナブルー-」

その神秘的な色合いを見つめ、グラスにひろがるハーバル系の香りをたっぷりと吸い込み、すっきりとした喉越しで今日の疲れを癒して頂きましょう。

「Violet Fizz-ヴァイオレットフィズ-」

今日はいつもよりもほんの少しだけ。外の雨音に耳を傾けながらじっくりとグラスを飲み干してみてください。そして、どうか今宵も良き夢を観れますように。

古谷