椎名でございます。

先日、冬物のコートをクローゼットにしまいました。
気づけば少し動くだけでも汗ばむようになり、あぁ、いつの間にか夏も視界に届くぐらいに近づいてきたのだと実感いたしました。

お屋敷の厨房に目をやりますと当家のシェフが夏に向けたパスタの開発に腕を振るっており、
また紅茶係の恰好をした使用人たちがお嬢様にお出しするアイスティーの入れ方について意見交換をしている姿が目に留まります。

すっと、深呼吸。

少し広がった視界の中にはいくつもの時間の流れが飛び込んできます。

執事としてティーサロンにつく傍ら、執事歌劇団として活動しておりますが、特にここ数か月は怒涛のスケジュールでございました。
これからもそのリズムは変わることはありませんが、肩の力は入れすぎず、空を眺める程度の余裕は何事にでも必要なのでございましょう。

そういえば、最近猫を探しに街に出ておりません事に気づきました。
温かくなってきたことでございますし、次の余暇の際にはふらりと街に出てみたいと思います。

5月になり、新生活を迎えた方々もひと段落したところでございましょうか。
巷では新生活に戸惑い、なかなか適応できず「五月病」という気の病に悩む人々の事も耳にいたします。
お嬢様は大丈夫でしょうか。

一般では内気で几帳面な性格や、完璧主義の理想の高い方が患いやすい傾向にあると言われております。
しかしながら近年はストレス社会とも言われ精神的疲弊は切っても切り離せないものとなってまいりました。
そういう意味では、この5月のタイミングのみならずいつでも、誰でもなり得ると考えてたほうが良いのでしょう。

この手の病には決定的な対処法や事前対策は極めて困難なのでしょうが、是非肩の力を入れすぎず、趣味などの好きなことに没頭してきてくださいませ。
きっと心身とも良い効果がございます。

ティーサロンでの落ちついた時間。
シェフ自慢のお食事。

そして、適度な運動。

・・・なんだか説教がましくなってまいりましたが、お嬢様の健康を案じてのことでございますのでお許しいただけますと幸いです。

ちなみに、睡眠もお休みの時には極端に長くとりすぎず、平日との差を短くすることで休日特有の倦怠感が軽減できるそうです。

私共使用人はいつでもお嬢様のお傍におります。

何かございましたらば何なりとお申し付けくださいませ。

それでは。