宝物

お嬢様、お坊ちゃま、ご機嫌麗しゅうございます。御崎でございます。

最近は気温が上がったり下がったりと忙しない日が続いているかと存じますが、お身体にお変わりはございませんでしょうか?

私が最初にティーサロンで給仕を初めてから、もう半月が経とうとしておりますが、時間の速さにはいつも驚かされております。

少しずつ流れが身に付いて参りまして、完璧までは程遠くございますし、まだまだ手探りではございますが、段々とできることが増えてきているなと少々手応えを感じ始めたところでございます。
それと同時に少しずつ緊張もほぐれて参りまして、色々なことを、思う時間が増えたようにも感じております。

私の使命はこのお屋敷の中でいつでも安心してお嬢様、お坊ちゃまが帰れる場所を作り、お外で頑張っている姿を想像しながらこのサロンでお帰りを待つことでございます。
もちろんお嬢様、お坊ちゃまがお出かけの間に誘拐でもされようものなら玄関近くの壁にかけております剣を携えて直ぐに助けに参りますが…

私、少々心配性な一面がございまして、本当はお屋敷の外でもお仕えしたいところではございますが、お嬢様、お坊ちゃまが、立派になりこのお屋敷を出て外の世界で頑張っていると大旦那様より伺っておりますので、このお屋敷で自分を鍛えながら大人しく待っておりますね…

ですから、ティーサロンにお立ち寄りくださった時、お屋敷の外であったことや、趣味のことを楽しそうにお話ししてくださるその笑顔を見られる時間がよかったと安心出来る時間であり何よりもとても幸せな時間で私の大切な宝物でございます。

まだご心配お掛けしてしまっていると思いますのでこれからも改めて安心できるよう沢山経験を積んで精進して参ります。
今度は私が幸せな時間をお届けする番でございますね。

季節の変わり目で、体や心が不安定になってしまいやすい時期でございますから、紅茶を飲んだり休憩もはさみながら、無理せずお過ごしくださいませ。

ご挨拶

お嬢様、お坊ちゃま、ご機嫌麗しゅうございます。

この度、大旦那様より命を賜りまして、お屋敷で、またティーサロンで、お嬢様、お坊ちゃまのお側にお仕えさせて頂くことになりました、御崎でございます。

突然ではございますが、先日お屋敷の掃除をしていたところ、「御崎」は「岬」と同じ読みをすることに気付きまして、私はふと思い付きました。
海の近くにございます岬にはほとんどの場合灯台が立っております。
灯台は船が迷わないように、船が安心して航行できるように立っております。

私はお嬢様、お坊ちゃまにとって岬に立つ灯台のような存在でありたいと心の底から思いました。

どうか、この広い外の世界で何か上手くいかなかったり、辛いことがあって落ち込んでしまったときも。
もちろんものすごく楽しくて幸せなことがあった時も。
安心してご帰宅できるように、日々精進しながら、ティーサロンでお嬢様、お坊ちゃまの好きな紅茶をご用意してお待ちしております。