これはとある日の出来事。


私と高垣、使用人食堂にたまたま居合わせた時のことです。



二人とも食事を済ませて休憩していたのですが、目の前には包装紙に包まれた飴の入った瓶が。


どうやら海外で伊織が買ってきたお土産らしく、使用人皆で食べてとの書き置き。



食後に甘いものを摂ろうと二人でテーブルに並べてみたのですが、海外のお菓子はたまにすごい味のものがあり、中身が分からないのがネック。


同じ包装紙には同じ味の飴が入ってるでしょうから、アタリを引けばその紙の飴はアタリ、その逆もまた然りです。



折角の食後のデザート。
是非ともアタリを引きたい二人で初めから牽制し合っていました。



環「高垣君、これ美味しそうだよ」


高垣「いえ、包み紙的にハズレな気がしますので、環さんが食べてみればいいじゃないですか」


環「いやいや、私は後輩に美味しいものを食べてもらいたくて勧めているんだ。食べてみて」


高垣「…ちょっと怪しいので私はこれを食べます」


環「あ、それは私が目をつけていた安全そうな飴…。高垣君、いい飴に目をつけたね」


高垣「私はこれを食べます!」


環「では私はこれを。せーので食べてみようか」


高垣「いいですよ」



もぐもぐ…


もぐもぐ…



環「うん、普通に美味しい」


高垣「はい、私も普通に美味しかったです」



せめてどちらかは変わった味だったなら面白かったのですが、生憎二人とも美味しい飴でした。



その後、二人で食器を片付けていると後ろから使用人の断末魔が聞こえてきたのはきっと気のせいでしょう…。


運の良い二人でございました。
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