記念すべき日に向かって④

もっとも寒い時期がまいりました。暖冬だとは申しましても、寒いものは寒いです。
お屋敷へお借りの際は、すぐにでもあたたかい紅茶をご用意いたしましょう。
本日はどの紅茶がよろしゅうございますか?
伊織でございます。

2016年3月24日で当ティーサロンが開館10周年を迎えますことを祝い、お嬢様方にお贈りする記念品の作成を大旦那様より仰せつかりました。

先日までにバラと帯を加えましたが、今回はやっぱり捨てきれないもうひとつのお屋敷の象徴「蝶」を盛り込もうと思います。

バラに寄り添うようにしようか……とも考えたのですが、左のバラの存在感に対して右側がまたさみしく感じてしまいましたので、右側に入れてみようと思います。
ちいさな円がたくさん並んでいた所に、大きな円を加え、この中に蝶を入れることにいたしました。

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丸い円の中に蝶――お屋敷で使用する封蝋をイメージし、使用人からお嬢様への大切な贈り物というメッセージをこめたいなと考えました。

さてさて10周年の記念品ですが、お嬢様方、一体何かおわかりになりますでしょうか?
勘のいい方でしたら、もしかするとピンと来ているかもしれませんね。

バラに巻き付いた帯ですが、右側にも回り込むような部分を付け足し、簡単な指示を入れた第一項がこちらでございます。

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画像をよーく見るとお気づきいただけるかと思います。

10時~11時にバラ……

さようでございます、10周年の記念品は「時計」でございます。
お嬢様にお使いいただけるものを、時計としてだけではなく、時にはアクセサリーとしてもお持ちいただけるようにと、ちょっと小ぶりな懐中時計をお作りいたします。
この手書きの絵を元に、本当に時計をお作りすることができるのでしょうか?
不安もございますが、まずはこの絵とともに、実際に形にしてくださる先方とお話をいたします。
どうぞ次のご報告をお待ち下さいませ。