さて、本日は少々、私の趣味のお話にお付き合いいただければと存じます。
おそらく本当に趣味に振り切った話題となってしまいますが、ご容赦くださいませ。
執務として執事歌劇団の活動を通し、公演やコンサートなどに携わっている関係で、私も日頃から「音」と向き合う機会が多くございます。
ひと口に音楽を聴くと申しましても、その楽しみ方は実に様々でございます。
例えば、お気に入りの楽曲を流しながらゆったりと過ごしたり、通勤や通学のお供として楽しんだりするような、純粋に音楽を味わうための聴き方がございます。
いわゆる「リスニング」と呼ばれるものです。
一方で、作詞作曲を担当する百合野や隈川ほどではないにせよ、私も完成した音源の確認やコンサートに関わることもあり、「音そのもの」と向き合う機会も少なくありません。
一見すると、どちらもスピーカーやヘッドホンから音を聴くという同じ行為のように思えますが、実は求められる音の性質には違いがございます。
リスニング用の機材は、音楽をより心地よく、より楽しく聴かせることを目的としていることが多く、低音の迫力や高音のきらびやかさが強調されている場合もございます。
それに対し、音作りや録音の確認などで使用する「モニター」用途の機材は、できるだけ音源をそのまま再現することを重視しております。良い意味でも悪い意味でも、音の粗やバランスまで正直に聴かせてくれる存在でございます。
そのため私自身も、用途に応じていくつかの機材を使い分けております。
いわゆるモニター用の基礎となる機材はもちろんのこと、お恥ずかしながら趣味の面においても、ついつい様々な機材に手を伸ばしてしまいます。
「これは価格に対して驚くほど音が良いな」
「こちらは低音の表現が実に好みだ」
などと考えながら聴き比べておりますと、つい時間を忘れてしまいます。
打ち込みを中心とした楽曲との相性が良いもの、クラシックやアコースティックな演奏を心地よく聴かせてくれるものなど、それぞれに個性があり、その違いを探るのもまた楽しみのひとつでございます。
振り返ってみますと、私が最も聴き慣れている音は、稽古場やコンサート会場で日常的に耳にしている音なのかもしれません。
そのためか、どちらかと言えば色付けの少ない「モニター」的なサウンドを好む傾向がございます。
もっとも、以前歌劇団でのお務めの際、自ら進んでウッドベースを手に取った経験もございますように、根っこの部分では低音が好きな性分でございますので、ついつい重厚な低音に心惹かれてしまうことも少なくありません。
同じ楽曲であっても、スピーカーやイヤホンを変えるだけで、新たな楽器の音に気付いたり、これまで意識していなかった表現を発見したりすることがございます。
もしご別宅に複数のイヤホンやスピーカーがございましたら、あるいは手に取る機会がございましたら、ぜひ普段お聴きになる音楽で試してみてくださいませ。
きっと、これまでとは少し違った音楽の楽しみ方に出会えることと存じます。