お嬢様、お坊ちゃま、
ご機嫌麗しゅうございます。
佐倉でございます。
本年は気温の変化が激しく、調節も中々に難しい日が多くございます。
今年の秋はどの様な月になるのでございましょうか。
お嬢様、お坊ちゃまのためにも、過ごしやすい日が続く事を心から願っております。
お風邪を召されませんように、十分にお気をつけくださいませ。
先日、秋の味覚を味わいたいと思い立ち、市場を眺めておりましたところ、
「秋刀魚」の文字がとびこんでまいりました。
名前に「秋」の文字が入ることからも分かる様に、秋の味覚の代表格でもございます「秋刀魚」。
私、幼い頃に小骨が刺さった経験から、小骨の多い魚が、少し苦手なのではございますが、秋刀魚のあの脂の乗った美味しさは、それを押してもついつい食べたくなってしまうものでございます。
七輪の上で、流れる脂と香ばしく焼き上がる香り。
想像しただけで少々お腹が空いてまいります。
と、ここまで考えながら、私は秋刀魚を美味しく調理する方法を持っていなかった事を思い出し、今回は泣く泣く断念いたしました。
お屋敷の一角で、秋刀魚を焼くのはやはりお叱りを受けてしまうのでしょうか……。
簡単に調べた程度ではございますが、秋刀魚にはどうやら、他の魚の様に、一字で表す漢字が無いとのことでございます。
古くは、「魚」へんに「祭」で「さんま」とも呼ばれていたようでございますが、中国では同じ文字で「このしろ」と呼ばれていたこともあり、今では「さんま」とは呼ばれなくなったとのことでございます。
どうやら、庶民の間では、「さんま」が市場に並ぶとお祭りになる程美味しいと言われていたそうで、
小耳に挟んだ話ではございますが、ある地域では、今でも秋刀魚が食べられるお祭りに、何人もの人が行列を作って買い求めるとか。
これは、是非当家の中庭でも、秋刀魚祭りを開催するのは如何でございましょうか。
と、このように提案したのではございますが、匂いや道具の問題もございまして、却下されてしまいました。
無念でございます。
秋になりまして、少しずつ肌寒い日も増えてくることかと存じます。
お身体の調子はしっかりとお整え頂きまして、また元気な姿を拝見できることを心よりお待ちしております。



