陽の光を向いて

ご機嫌麗しゅうございます。お嬢様。

葉山でございます。

 

向日葵を見にお散歩に出かけました。

 

向日葵は太陽に恋をした花でございます。
朝の光で目を覚まし顔を上げ、夕暮れの名残を見送りながらその一日を太陽とともに歩む花。

ギリシャの古い物語では太陽神を想い続けた娘クリュティエがついには花となって空を見上げ続けた姿だと伝えられており、これが水の精クリュティエの伝説でございます。

向日葵は植物学的には一つの花ではございません。
中央の部分には数百~数千もの小さな花が集まっており外側の黄色い花びらのようなものは「舌状花」中央のびっしりと細かな花が集まり並んでいる、これが「筒状花(管状花)」でございます。

向日葵の大きな輝きは一輪に見えて無数の小さな花の輝きが積み集まったものにございます。

そんな向日葵は太陽の光を信じて空を見上げるからこそ、あれほど眩しく自信をもって咲くのでございます。
お嬢様、今日がもし曇っていても辛く打ちつける雨であっても顔を上げ見上げて下さいませ。
太陽は雲の向こうにございます。止まぬ雨がないように必ず太陽は顔を出し光りがさします。その時、自信をもって胸を張って咲きほこれるように今日という日を、今この時を大切にして参りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、この暑い夏の時期ほかにもお嬢様にご紹介したい花がございます。
それはサルスベリ、漢字で書くと「百日紅」でございます。
「百日紅」は夏から秋にかけて、長い期間にわたって花を咲かせます。
一輪の花が百日咲くわけではなく花が散っても次々と新しい花を咲かせ続けることでまるでひとつの木が百日間、夏の記憶を咲かせているように見えます。
それが「百日紅」という名前の由来です。
さらにサルスベリという名は磨いたように幹がつるつるで「猿でさえ滑ってしまう」からついた名だとか(実際にはサルは登れるそうな)。
遠くから見ると花々はフワフワと揺れ近づくとそよ風にもユラユラとなびいている繊細で可愛らしいサルスベリはそんな花にございます。

   

 

コキアの群れを横目に赤く色づく秋を待ち遠しく思いながら帰路へとつくのでした。

 

お嬢様、残暑にお負けになりませぬよう。

無理はせずに、どうぞご自愛くださいませ。

 

ゆうだち

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。

冴島でございます。

ここ1、2ヶ月気温の高い日が続くと毎日のように夕立(ゲリラ豪雨)が起こっておりますね。

ゲリラ豪雨とは気象庁の正式名称ではなく(局地的大雨)というそうでございますよ。

なぜそんなことをいきなり書いているかと申しますとこの日誌を書いている8月の某日まさに今この時非常に激しいゲリラ豪雨により足留めをくらっている次第にございます。

あと1時間程で止んでくれればいいのですが。

お嬢様、お坊ちゃまも局地的大雨にはくれぐれもお気をつけくださいませ。

日誌

ご機嫌麗しゅうございます。
東條でございます。

夏の暑さが遠のきどことなく秋の香りがする頃になって参りました。
それにちなんで今月はフットマンケーキ「秋の永月」をご用意させていただきました。

このケーキは白餡といちじくをどら焼きのような生地で挟んだ物にございます。
名前についてですがいちじく、こちらは別名映日果とも呼ばれるものでございます。
漢字自体には特に意味がないとの事でございますが、いちじくの花は外側から見えない状態で実をつけるにも関わらず日を映すと書くところに少しの格好良さを感じ、少し流用させていただこうかと思い今回ケーキの名前を思案いたしました。

映日をそのまま使ってもようございましたが、せっかく秋が旬の果物ですから秋にちなんだ単語、日の反対で月でも入れてしまおうかなと思い永月と入れてみました。
この単語の意味合いとしては、夜空にいつまでも輝く月、でございます。
白餡も夜空に煌々と輝く月をイメージしてのものでございます。

少し早い月見のお供に是非お楽しみいただければ幸いでございます。

日誌

健やかにお過ごしでいらっしゃいますか?
宗近でございます。

私が幼い頃、九月は間違いなく〝秋〟でございましたが、最近は夏なのか秋なのか迷ってしまいますね。

今年の夏は猛暑こそ昨年ほどではございませんでしたが、日本のみならず世界中での自然現象に起因する痛ましいニュースを耳にしない日はなかったように感じます。
早めに秋が訪れ、その秋が穏やかなものであることを願ってやみません。

先日その秋の気配を感じる音を都心で耳にしました。夕暮れ時の日暮の鳴き声でございます。
都心では日暮の鳴き声を聞くこと自体少なかったのと穏やかな秋を待ち望む気持ちも相まってとても心地よい響きでございました。

お嬢様には秋の気配を感じる音や風景、香りなどはございますでしょうか?
いつにも増して秋を待ち望む私の我が儘ではございますが、機会がございましたら是非その気配をお聞かせくださいませ。

そして九月は名月の季節でもございますね。
十五夜には、少し夜更かしをなさって、月を眺めるのも一興かと存じます。忙しない日々の中でも、ふと立ち止まる時間を、どうかお忘れになりませんように。
また朝夕はめっきり涼しくなる日もございましょう。
どうかティーサロンへお戻りの折には薄物の羽織を一枚お持ちくださいませ。

長月

残暑去り難く暑い日が続いております。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

今月よりギフトショップにて私お勧めの「栗のパウンドケーキ」をご用意することが叶いました。
非常にご好評いただいており有難うございます。

山に囲まれた小さな田舎町で育った私にとって、栗はとても身近なものでございました。
秋になるとよく幼馴染と裏山に栗拾い出掛けた記憶がございます。
取った栗を両手に抱えて自宅に持ち帰り、焼き栗や栗ご飯にしてもらい食していたものでございます。

今回は私の好物の栗をパウンドケーキにいたしました。
大粒の栗が入った優しい味わいに仕立て上げてありますので、是非お召し上がりくださいませ。

ご感想など聞かせてくだされば嬉しゅうございます。

では、お嬢様のお帰りをお待ちしております。

あざむ

蝉の声もまばらになり、日一日と早まる夕暮れからは鈴虫の声。

お嬢様におかれましても風の音に驚かされる、といったことが増えてまいりましたでしょうか。

 

香川でございます。

 

 

この時期には、かぜあざみ~♪というフレーズが耳によみがえる方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

意味を調べたことはこれまでございませんでしたが、漠然と“あざむ”という動詞があってその連用形なのではないかなどと想像してまいりました。

 

 

しかしそれ以外で耳にしたことはない言葉でもございます。

 

 

風があざむ?

 

 

何かギラギラしていたものが秋っぽくなること??

 

 

「こちらのオータムナルもだいぶあざんでおりますね」

「暗くなるのも早くなってきて、大気のあざみを感じます」

「このイチジクスコーン超あざむぅ~」

 

 

…少年の頃からも使ったことも聞いたこともない言葉でございますね。

 

 

誰か答えを持っていそうな使用人はおりましょうか。

 

…、

したり顔であざむいてきそうなのが数人目に浮かぶので、人選は油断なきようにいたしましょう。

 

 

季節の変わり目でございます。

ご体調崩されませぬようお過ごしくださいませ。

 

 

お早いお帰りをお待ちしております。

Vikings

ビュッフェという言葉はいつごろから日本で市民権を得たのでしょうか。

グラスに注いだオレンジジュースの色彩を眺めている能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

蝉時雨もまだまだ聞こえぬころ、夏を迎える前の日のことでございます。

梅雨時期のある晴れた日、山岡とともに山梨のワイナリーに赴きました。

ともに、と申しましょうか、わたしが一方的に誘ったと申しましょうか。

快くついてきてくれることになりまして、馬車へと乗り込んだ次第です。

 

山梨という土地へは、十年前にも一度、足を運んだことがございました。

ソムリエを志すにあたり、日本のワインを深く知ろうという思惑でした。

当時はまだ右も左もわからないころ。勇気を出したテイスティングでも、

比較してようやくそのワインの輪郭がうすぼんやり感じられる程度です。

 

十年前と現在。二本の甲州ワインがセラーに並んでいる光景を拝見して、

歩んできた時間とその道中にあった、さまざまな物語に想いを馳せます。

 

ひぐらしの声が窓の外から聞こえ、そろそろ夕陽が空を染めるころです。

絡まった思考を解きほぐすため、散歩へ出かけることにいたしましょう。

 

夏の疲れが押し寄せる、季節の変わり目でございます。

どうかお身体に障りのございませんよう。

 

能見