飲む香水

宗近でございます。
健やかにお過ごしでいらっしゃいますか?

私は普段からお酒を嗜みますが、友人の多くもそれを知るせいか旅行土産にお酒をいただくことがございます。

先日ハンガリーへ旅行した友人から「パーリンカ」というお酒をいただきました。
アルコール度数が40%程度の蒸留酒なのですがこれが大変美味しゅうございました。
簡潔に申し上げれば果物を潰して発酵させそのまま蒸留したものでございます。

と申し上げますとお嬢様はコニャックやカルヴァドスのようなブランデーを思い浮かべられるかもしれませんが、大きな違いは砂糖やスパイスなどの添加物は一切加えず、樽熟成もなしという点でございます。

香りには非常に新鮮なフルーツ感がありながら、口に含めば甘さは一切なく、実に見事なすっきりとした立ち姿でございました。
ハンガリーでは「飲む香水」とも呼ばれるらしく、飲み終えた後のグラスの香りまで楽しめる逸品にございます。

長い年月を生きてまいりまして、それなりに酒歴を重ねてきたつもりでございましたが、世界にはまだまだ私の知らぬ味が眠っているものでございますね。

新しいことを知るというのは、いくつになっても胸が高鳴り、喜びに心が満たされるものだと改めて実感いたしました。
年齢を理由に学ぶ喜びを忘れてしまいそうになりますが、まだまだ色々なことに好奇心を抱いていなければと、背を正された心地でございます。

あまり日本では見かけることのないパーリンカでございますが、お酒を嗜まれるお嬢様はもしどこかでお見かけになりましたら是非試してみてくださいませ。

日誌

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。久保でございます。

本日は、少しだけ嬉しいお知らせを2つ。

まずひとつは、10月の「ぷぢんケーキ」でございます!

ありがたいことに、今年もお屋敷でご用意いただけることとなりました。
3年連続3回目。
最初に考えた頃は、まさか3度も皆様の前に並ぶことになるとは思っておりませんでした。

けれど不思議なものでございますね。

お菓子には足がないはずなのに、季節になるとちゃんと帰ってくるのでございますから、、、

私自身も楽しみではございますが、「今年もございますか」とお声をかけていただくたびに、このぷぢんケーキはお屋敷の風物詩なのかな、と感じます。

遠い国で生まれたお菓子が、お屋敷で季節の便りのように迎えていただける。

考えてみればなかなか幸せなことでございます!

そしてもうひとつ。

11月5日には、八幡と共にカクテルをご用意することとなりました。

お世話になっている先輩とご一緒できることはもちろん嬉しいのですが、実のところ、今は楽しみと同じくらい「さて、どういたしましょうか」が頭の中を歩き回っております。
楽しみな予定ほど、少しだけ落ち着かなくなるものです。
遠足の前日や、読みたかった本を買った日の夜に少し似ておりますね。

良い一杯になるよう、あれこれと思案を重ねております!
10月にはぷぢんケーキを、、、
11月には特別な一杯を、、、
秋は実りの季節と申しますが、こうして楽しみが少しずつ増えていく様子もまた、実りのひとつなのかもしれません。
その実りを、皆様とご一緒できましたら幸いでございます。

ミルクティー

影山でございます。

10月19日に椎名、影山でエクストラティーをご用意させていただきます。

今回は

『ミルクティー』

をテーマとして2種類お作りいたします。

1、『花のミルクティー』

アールグレイ、ラベンダーホール、
ローズシロップ

(制作中の為、レシピが変わる可能性がございます)

2、『ソルティーチーズキャラメルティ』

クッピー、キャラメルシロップ、クリームチーズ、生クリーム

(制作中の為、レシピが変わる可能性がございます)

以前お屋敷で『白青紅』という紅茶をお出ししたのですが、そちらをアレンジしたソルティチーズキャラメルティーでございます。

ミルクティーがお好きなお嬢様も、
普段ミルクティーを飲まないお嬢様も、この機会に是非お召し上がりくださませ。

お帰りをお待ちしております。

緑の恐怖

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

唐突でございますが、お嬢様方は“緑の色”と聞いて、どんなことを連想なさいますか?

おそらく“豊かな自然”や“平穏さ”といった好ましいイメージを連想された方が多いのではないかと存じます。
しかしながら、西洋的な価値観はどうやら異なるようでございます。

シェイクスピアの戯曲「オセロー」には、
「―嫉妬にご用心ください。あれは緑色の目をした怪物で、自ら生み出した獲物を食らって楽しむのです」
という台詞がありますが、緑とは西洋の人々にとって、このように不吉なイメージを与える色なのでございます。

そういった背景を踏まえ、古今東西の物語に目を向けますと、不吉さが緑のモチーフと結びついたキャラクターが数多く思い出されます。
たとえば・・・

「オズの魔法使い」の悪役、西の魔女の肌の色。
「眠れる森の美女」の魔女、マレフィセントが魔法で出現させる炎の色。

コミックの「スパイダーマン」に登場する悪役は、グリーン・ゴブリン。
同じくコミックの世界から、ブルース・バナー博士が内なる怒りを抑えきれない時に変身する、緑の巨人ハルク。
そういえば、「バットマン」の宿敵、ジョーカーは髪を緑に染めていました。

一方、子供たちをネバーランドに誘うピーター・パンや、シャーウッドの森に潜んで、悪の権力者に制裁を加える義賊のロビン・フッドも緑衣を身にまとっておりました。

どちらかといえば正義の側にいる存在が、不吉な色を着ているということ。
これも、彼らが大人や権力者にとって、平凡で退屈な日常を脅かす存在として暗示されているのではないか、そう考えると物語の味わいが一層深くなるような気がいたします。

 

さて、十月といえばハロウィンでございますね。
にぎやかな恐怖のシーズンでございます。
さすがにお屋敷を不穏な緑一色に染めるようなわけにはいきませんが、ティーサロンを使用人たち一同で飾りつけをするのは毎年の恒例でございます。
今年もお嬢様方の目を楽しませることができれば幸いでございます。

では、お嬢様方。
お屋敷の緑色のエリアには、どうぞご注意を。
ははは。もちろん、冗談でございます。
愉快で不吉な一か月をお過ごしくださいませ。

 

​悪戯とお菓子と、温かい紅茶を添えて

​ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。

室戸でございます。

​街を歩けば色鮮やかな南瓜や黒猫の飾りが目につき、秋の深まりとともにハロウィンの訪れを感じる頃となりました。

​さて、今年も当家のギフトショップにて「Halloween Fair 2026」を開催いたします。

私にとっては今回が初めての参加となりますが、今年のテーマは「吸血鬼」でございます。日頃とは一味異なる、スワロウテイルらしいゴシックな装いをお楽しみいただけましたら幸いに存じます。

​ハロウィンと申しますと、「トリック・オア・トリート」の掛け声が有名でございますね。

悪戯を仕掛けられてしまうのも些か困ってしまいますが……もしお嬢様がお求めになるのでしたら、私は喜んでとっておきの甘いお菓子をお捧げいたします。

​私共使用人の願いはただひとつ、お嬢様が毎日を心地よく、笑顔でお過ごしいただくことでございます。

今年のハロウィンもお嬢様にとって素晴らしい思い出となりますよう、真心こめてお仕えさせていただきます。

​肌寒い日が増えてまいりましたので、どうかお体には十分にお気をつけくださいませ。

お嬢様がいつでも羽を休められるよう、温かい紅茶を用意してお帰りをお待ちしております。

神無月

爽やかな秋晴れの待ち遠しい今日この頃、お嬢様いかがお過ごしでしょうか。
乾でございます。

晴れた日には少し夜空に浮かぶ月が綺麗な季節になりました。
お嬢様は「月が綺麗ですね」という言葉に秘められた意味をご存じでしょうか。

夏目漱石に関する逸話による愛の告白として有名な言葉でございます。

日本人の奥ゆかしさが感じられる愛の告白でございますのでおさらいいたしましょう。

明治時代、小説を執筆しながら英語の教師をしていた夏目漱石は、学生たちが”I LOVE YOU”を「我君を愛す」や「そなたを愛しく思う」などと訳していたのを「日本人はそんなはっきりと愛を伝える事はしないから”月が綺麗ですね”とでも訳しておきなさい」と教えたそうです。

文献などに確かな記録はないものの、このエピソードが広く知られることになり愛の告白としてロマンチックな意味を持つようになったと考えられております。

ちなみに答え方にも定番があるようで「あなたと見るから綺麗なのです」や「月はずっと綺麗でしたよ」など状況に応じて使い分けるようでございます。

また、何か面白いお話などあればご紹介いたしましょう。

では、お嬢様のお帰りをお待ちしております。

さて今は

ここ数年の話題のひとつに、秋の長さがございます。

数年前には秋が1週間しかなかった、なんて話も耳にいたしました。

果たして1/52年というわずかな期間を1/4の季節に数えてよいものなのでしょうか?

伊織でございます。

 

“暦の上では”という表現もよく耳にいたします。

旧暦との違いを表していることは重々承知ではあるものの、この言葉を耳にする機会が多くなるほど、今度は認識している季節と体感のズレの大きさを指摘されているように感じてしまいます。

 

 

ズレが大きくなればなるほど“暦の上では”という前置きは陳腐になり、いつか体感に合わせた新しい暦、季節が生まれるのではないかと思わざるを得ません。

ただの夏が初夏、仲夏、晩夏と三分割されて長くなるのか、それとも秋を失い、四季は三季に、やがては二季なってしまうのでしょうか。

 

 

いつか四季のあった日本が歴史書の中だけの存在にならないことを心から祈るばかりです。