わが愛しのフットマン達

寒さが続いていますがお嬢様、奥様、旦那様、お坊ちゃま、お変わりなくお元気にお過ごしでいらっしゃいましょうか。そろそろ梅の季節が訪れて参ります。

久しぶりにフットマン達数名の紹介をさせて頂きます。

先ずは八幡フットマン
スラっとしてスマートですネ。背が高い割には体重が少なく、藤堂と同じくらいです。お嬢様のお世話をさせて頂いている時は大変真面目で緊張していますが、給仕が終わりますとガラリと変わり藤堂に、ああでもない、こうでもないと挑戦してきます。それをそばで見ている胡桃沢が笑って、また始まったとニヤニヤしています。別に二人で漫才をしているわけではありませんが口は減らないけれど藤堂には可愛いフットマンです。担当させて頂きました時には、そんな事も思い出して下さいませ。

胡桃沢フットマン
名前が既に出てきましたが、人に揉まれたのか非常に礼儀正しくいつもニコニコしながらお嬢様のお世話をしています。すれ違う時にも必ず会釈して笑顔で返してくれます。背があまり高くないところがいいですネ。彼は嫌がるかもしれませんが藤堂とあまり変わらないのがウフフです。趣味は映画鑑賞らしいです。担当させて頂いた時には、そのような話題も投げかけて下さいませ。

杉村フットマン
二人が出てきますと、どうしても杉村ですね。何故かと申しますと三人は非常に仲が良く時々一緒に行動しているようです。藤堂と同じようにお酒が大好きです。ドアマンも時々する杉村ですが大変真面目でいつも笑顔を絶やしません。返事もきちんとしてくれる性格の良い微笑ましいフットマンです。担当させて頂いた時にはよろしくお願い致します。遊びに行くときは藤堂を一緒にはさせてくれません。ちょっと不満かな?

平山フットマン
この間誕生日を迎えたばかりで少し大人になったかな?仕事がてきぱき出来ていつも藤堂を迎えに来ます。ダンスが趣味で歌も唄います。明るい性格です。給仕が終わりますと、よくお腹が空いたと言います。食事に誘っているのかと思いますが中々一緒には行けませんが、たまにはと思っています。少し大人になった平山が担当させて頂いた時はよろしくお願い致します。

黒崎フットマン
大人な雰囲気を感じさせるかと思えば人懐っこい面があり又妖しいつかみどころのないない様なところが黒崎の魅力ではないでしょうか。藤堂は宝塚に連れて行く約束をしていますが中々チケットがとれなくて約束を果たせない状況です。お嬢様に誠心誠意尽くす青年です。是非会いに来てやって下さいませ。

本日は五人のフットマンのプロフィールを紹介させて頂きました。次回にはまた他のフットマンの紹介をさせて頂きたいと思いますが藤堂にとりましては全員可愛い愛すべき若者たちです。是非ご帰宅頂きまして楽しいひと時を過ごして下さいませ。

本日はこのあたりで失礼致します。藤堂でした。

経過

ご機嫌麗しゅうございます。

環でございます。

さて、前回の日誌で体を柔らかくする目標を掲げたことをお伝えしましたが、その後どうなったかのご報告を。

結果から申し上げますと、まだ一ミリも柔らかくなっておりません。

このままだと口先だけの男になってしまいますので、そろそろ本腰を入れて柔軟に取り組もうと思います。

何も策がないわけではございません。

実は当家の使用人の中でもなぜか柔軟のある伊織にコツを教えてもらったのです。

その話はまた次の日誌でご紹介しようかと存じます。

お楽しみにお待ちくださいませ。

それでは、また。

揚げニンニクはシュトロイゼルではありません

ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。
隈川でございます。

私は今、給仕や執務を終えた環、百合野、伊織と一緒に、夜の外食に来ております。

つまるところ、お夜食会でございます。

環「この時間の食事は体に良くありません、ですが」

百合野「それでも、たまに食べたくなってしまうんですよね」

二人の言葉に深く頷きながら、ふとテーブルに並ぶ調味料に目が行きます。

隈川「…シュトロイゼルみたいなのがある」

伊織「それはフライドガーリックだよ」

諭すように穏やかな口調で教えてくれました。

意味があるような、ないような会話。
お夜食時にはこれくらいが丁度いいのです。

お嬢様がお休みになられた後の、使用人だけでのささやかな贅沢です。

明日も朝は早いのですが、話題も尽きないので、もう少しだけ。

隈川

ああ、バレンタイン

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

お屋敷のバレンタインといえば、
バレンタインサロンなどもございました。

とはいえ日本流のバレンタインですと、
基本的には私達の出番はなく、
常に変わらずお務めするのみですが、
折角のイベントでございますし、
古今東西見渡せば、
そもそも男性が何かをするものですから、
ここは一つ私も、何かをしたいなと考える訳です。

私、同期に浪川と佐々木がおりますが、
使用人宿舎では、同部屋をあてがわれておりまして、
何となく、そんな皆を伝えてみたのでございます。

私「折角だから、何かないだろうかね」
佐々木「チョコは食べたいですけどねえ」
浪川「何かって言っても難しくないですか?」

佐々木は甘い物が好きです、
ですけど、作るのは苦手です。
浪川はこのような時、客観的です。

私「それを考えたいんですよ、ほら女性の方だと友チョコとかあるじゃないですか、ああゆうのは」

二人共、何が楽しいのか、といった顔です。

私「チョコ嫌いですか?」
二人「才木くんのは別に、いらない」
私「悲しいです」

私も、あげても、
殊更楽しい気はしませんでしたから、
この案はなしになりました。

私「他になにかありますか?」
佐々木「インスタ映えするのがいいと思うんですよ」

佐々木の流行語です。
インスタのことはよく分からないようです。
私もよく分からないのですけど。

私「例えば?」
佐々木「そこは……浪川くんが」
浪川「綺麗で可愛い……とか?」

答える誠意は、素晴らしいですね。

私「何か抽象的ですね、具体的に何をするのか決めないと」
佐々木「才木くんが考えてくださいよ」
私「ぐう」

そもそも私は何がしたいのでしょう。

浪川「明日もお勤めがあるから、私は、寝ますね」
佐々木「それもそうですね、そうしましょう」
私「何かやりましょうよ」
佐々木「才木くんが、決めたら、それにしましょう。じゃあ、後はお願いします」
浪川「お願いします」

任せられてしまいました。
ただ、三人集まって、決まらなかったことが、
一人で決められるはずもありません。
本でも読みながら、そのまま眠ってしまおうと思います。

何となく過ごすというのも悪くないですし、
気は置けませんから、
何となく楽しくはなるでしょうから。
何とかはなるでしょう。

使用人らしからぬ、コメントではありますけども。

ああ、バレンタイン。
何か面白いことが、あればやってみたいですね。

後は、春が駆け足で、
参りましたら、なおよいところです。
早く来い来い、春よ来い。

才木

〇〇ボンボン

立春とはいえまだ寒さ厳しき日が続いております。

お嬢様、いかがお過ごしでしょうか。乾でございます。

さて、2月と言えば「ヴァレンタイン」でございますね。

今回は私のヴァレンタインの思い出をお話しさせていただきます。

元々、甘い物が好きだった幼い日(小学1年生だったと記憶しております)の私はヴァレンタインの時期になると当時、某有名洋菓子店に勤めていた伯母からのプレゼントを心待ちにしておりました。

そこには、数種類のチョコレートと必ず「ウイスキーボンボン」が入っていたのです。
無論、この「ウイスキーボンボン」は私の父親向けの物なのですが・・・

ある日、小学校から帰った私は何気なく「ウイスキーボンボン」を食べてみてそのおいしさから何個か食してしまいました。

そして案の定・・・酔っぱらったようでございます。
(私自身は何の記憶もありませんが陽気に歌を歌っていたそうです)

今でも「ウイスキーボンボン」は大好物でございます。

最近では色々なお酒の物もございますが特に吟醸酒の物がお気に入りでございますね。

お嬢様はお好きなチョコレートはございますか?

よろしければ、お教えくださいませ。

まだまだ寒い日が続きますが、お嬢様が良き春をお迎えになりますようお祈り申し上げます。

節目

お嬢様、お坊ちゃま方、ご機嫌麗しゅうございます。

2月には立春があるとは申せ、まだまだ寒さが厳しゅうございますが、いかがお過ごしでしょうか。

1月にご用意しておりましたガレットデロワ。どのようなフェーブを手に入れられましたか?
季節ならではのお品ということでございますと、今月は恵方巻やチョコレートを思い浮かべる方もいらっしゃるかと存じます。

わたくし香川は2月というと、毎年特別な思いがよぎります。

お屋敷にてお嬢様にお仕えするようになった月。

緊張しつつも、纏うドアマンコートと蝶のバッジに誇りを感じたあの日。

いつになっても、どこでお仕えするようになっても、初心に立ち返ることの大切さをこの身に思い出させる期間が、わたくしにとっての2月であるように存じます。

まだまだ未熟者ではございますが、精いっぱいお仕えさせていただきたく存じます。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

それではまだ雪の残るところもあろうかと存じますが、お足元にはくれぐれもお気を付けて、お早いお帰りをお待ちしております。