誠心誠意

お嬢様、お坊ちゃま
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
山岡でございます。

この度、大旦那様よりファーストフットマンの任を授かりました事をご報告申し上げます。

私は2019年の12月中頃から
こちらのティーサロンにてお仕えをさせて頂きまして、この冬を持って5年目になります。

勿論今でもそうなのですが、
ティーサロンで仕え始めた頃の私は
使用人としても人としても
大変未熟なものでございました。

ファーストフットマンを夢見始めたのは2年目辺りからでございまして、力が伴っていないまま望みだけ高くあり打ちひしがれる事が多くございました。
身の丈にあった弁えを意識し始めるようになりましたのは恥ずかしながらつい最近の事でございます。

この石を頂く事は、
光栄であり敬意を払う事はさることながら、
それ以上の重みを感じる次第でございます。
積み重ねてきたものを認めて頂いた喜びと、
それ以上のこの先の事や
自身への課題を考えながら
日々精進して参りたく存じます。

なんだか自分で書いておきながら
堅苦しすぎてむず痒くなって参りました。
この文章をお読み下さっているお嬢様が想像する山岡の背筋はきっと過去最高にピンっとなっているのではないでしょうか。

折角の機会ですのでもう少しだけしたためさせて下さいませ。

今回この任を仰せつかるにあたり
様々な事を思います。

17年と言うお屋敷の歴史に対して自身がファーストフットマンを務めるということ。
既に様々な色の宝石を付け執務にあたる先輩のこと。
これから同じ色の石を背負い合う百合野、隈川、古谷のこと。
同じ時期に同じ色の石を仰せつかった桐島、才木のこと。
今共に仕えている後輩の使用人のこと。

お屋敷を思う気持ち、お嬢様、お坊ちゃま、奥様、旦那様を思う気持ちが届きますと嬉しい所存です。

今まで以上に、日々精進の意識を強く持って、
貴方様に誠心誠意お仕えをさせて頂ければと存じます。

何卒これからもよろしくお願い申し上げます。

山岡