日誌

春。出会いと別れの季節。
お嬢様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
山岡でございます。

今年も旅立つ使用人を見送る月でございました。
何年経っても慣れないものですね。
仲間の旅立ちは悲しいものです。

来月になればまた昨年のように、
新たな出会いがありますでしょうか。
まだ見ぬ使用人見習いが、お屋敷の門を叩いてくれるでしょうか。

先の事は誰にもわかりませんからね、
悲しがってばかりいても、
不安がってばかりいても仕方ありません。
期待して待つ事と致しましょう。

さ、この日誌がお嬢様の元へ届く頃、
ティーサロンはアニバーサリー期間に入っているかと存じます。
今年で17周年を迎えました。
パチパチパチパチ

凄いものですね。
一つの空間が17年続くというのは。
幼稚園の年小さんがお酒を飲めるようになるまでの歳月ですって。
わたくし17年前って何をしていたのでしょう。
そう考えると1年目から仕えている先輩の使用人の偉大さを改めて感じます。

私なんてこちらで仕えさせて頂いてまだ3年?4年目に入ったところでしょうか。
一端の使用人ですが、まだまだ新参者でございますので、
大旦那様と、この空間を愛する全ての方へ申し上げさせて下さいませ。
お屋敷17周年、おめでとうございます。

これからもこの空間が続きますよう、
そして続くこの空間を使用人として守り続けられますよう、
仕えてゆきたく存じます。

お嬢様。
今後とも優雅で素敵なひとときを
お過ごしくださいませ。