消夏法?

皆さま、お健やかでいらっしゃいますか?
暑い日が続いております。くれぐれもお体の調子を崩さぬよう、どうぞご自愛くださいませ。

さて、江戸の昔のころ、よく行われた消夏法の一つに「甘酒を飲む」というものがございました。
盛夏の折、熱い熱い甘酒を口にし、大汗をかいた後の清涼感で、一時、暑さを忘れるというわけでございます。
そのひそみにならい、私もこの夏は熱い飲み物で乗り切ろうか・・・と思いつつ、一仕事を終えて自室に戻れば、窓から庭園の涼風が入ってきており、とても爽やかな空気になっておりました。
まるで高原にいるかのような心地よさに、ふと気がついてみれば、厨房から失敬してきたソルベにスプーンをのばして恍惚としている自分の姿を鏡の中に見つけてしまい、おもわず愕然となってしまいます。
いや、全くもって夏の盛りにいただく冷菓ほど、美味なるものはございません。
このような楽しみもなしで、どうして夏をすごせるでしょうか?

では、皆様。
どうぞお体にさしさわりがないよう、猛暑をうまくやりすごしてくださいませ。