古谷でございます

燃えすぎた真夏の太陽は沈みこみ、焦げたような余韻を残すこの季節の空に映るのは十六夜の月。

影伸ばしその面影を照らます。

「天国にいる亡き恋人に捧げられたグラス」

そんな悲劇的な逸話を持ったカクテルをご存知でございますか?

カクテルの名は

「マルガリータ」

作者は米国ロサンゼルスのとあるバーテンダー。

彼は若き日に初恋の女性を狩猟中の流れ弾で亡くしており、メキシコ生まれの彼女をしのび、恋人の故郷のお酒にございますこのテキーラをベースにカクテルを考案しその名前をマルガリータと名付けました。

このカクテルは1949年の全米カクテルコンテストで入選されており、感動を呼ぶエピソードとともに現在においても大変人気のある有名なカクテルとして、お外のBARにおいても定番としてご用意されております。

今宵を照らす既望の月の下。

美しい悲恋のエピソードに想いを馳せ、秋の夜長にグラスを傾け過ごしてみるのもいかがでしょうか?

古谷