昨年末も映画のことを認めましたので今年もそうしてみようと思います。
今筆を執っている時点の話になってしまうのですが
今年もこのペースで行くと年間150本程の作品をみることになりそうです。
ただ昨年と違い今年は初見の物にこだわらず、同じ作品を何度もみましたので昨年の反省が生かされたのかもしれません。
(またこの日誌を認めている時点でまだ2つの大作、「Killers of the Flower Moon」「ナポレオン」が控えておりますのでそちら次第でもあるのですが)
そんな中で今年最も心に残った作品は
「イニシェリン島の精霊」
でございました。
1923年のアイルランド。イニシェリン島が舞台。
主人公であるパードリック(終始困った顔をしたおじさん)が親友のコルムから突然絶交を告げられます
何の脈絡もなく始まった喧嘩とそれに振り回される島民。
そしてその喧嘩の様相もどんどんと異様さを増していって、といった具合なのですが。
50歳近くのおじさんふたりの喧嘩を2時間。
一体なにを見ているんだろうという気持ちになりながらも、何度も見るうちに深みにはまっていくような怪作でございました。
映画がもつ余韻の深さ。映画館を出て電車に揺られながら、部屋についてゆっくりお茶を飲みながら、その後数日はその作品のことを考えておりましたし、今でもふと思い出してしまいます。
エンターテイメントとは無縁の作品ではございますのでおすすめは致しません。ただ同じマーティンマクドナーが撮った「スリービルボード」とはまた違った良さがある作品ですので、ご興味があれば是非。
お嬢様も来年も良き1年となることを、ティーサロンで楽しく過ごせますことを、良き作品と出会えますことを祈っております。