人生は冒険だ

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

寒さが薄れ、花々が芽吹き、
散って新緑が色づいてまいります。
やがて春雨は五月雨となりまして、
夏の訪れを知らせてくれることでしょう。

ようやく気候の推移も落ち着いてまいりまして、
お召し物に悩まれる機会も少なくなったのでは存じます。

私はと言えば衣替えのタイミングを見失い、
混沌としたクローゼットを整理しましたり、
外套をクリーニングに出す必要があるなどと、
一歩遅れて考えている今日この頃です。

後回しにしたことで、
失敗したなという気持ちが募ることもございます。
がそれはそれ、これはこれ。
いつ重い腰を上げて行動に移すかを、まず決めることにいたします。

世の流れや季節の移ろいに合わせてというのも、
もちろん大事ではありますが、
何事も自分自身のバイオリズムに
合わていくことも肝要なのではとも思います。
もちろんそればかりにはいかないのは、
我々が社会的動物であるが故ですが、
自らに委ねられたことぐらいは
好き勝手にやってもいいはず。

と言い訳をする間に手を動かしていれば、
既にやり終えているというのは自明の理。
向後の憂いなく新しいシーズンを迎えたいと存じます。

……

来たる五月二十五日に、
MINI BAR 「tiny BLUE MOON」を担当させていただきます。

今まで使用人としてさまざまなカクテルに触れて参りましたが、
バーテンダーとして立たせていただく機会はなく、
初めての試みに緊張しております。

特にステアという技法を用います「マンハッタン」というカクテルは、
今まで数限りなくいただいた私が最も愛する品ではございますが、
自らの手でお作りするのは初めてのこと。

自分自身が好むものに向き合い、
それを皆様にご提供するということは、
私にとって多大なるプレッシャーを感じるところなのですが、
真摯に向き合い今作りうる最善のものを
ご用意できますよう尽力いたします。

また合わせて「相棒」とも言える、
チョコミントカクテル「グラスホッパー」と
愛するペンギン紅茶・ニルスを用いた「ジントニック」も
ラインナップに加えました。

私にとってはこれ以上ない組み合わせでございます。
是非ご期待くださいませ。

……

毎度のことではございますが、
新年度を迎え、世の中が浮き足立ち始めますと、
使用人としては下半期の姿が見えてまいります。
油断せず時間をかけて、
さまざまなことに取り組んでいきたいところです。

皆様におかれましても、
年の初めにお考えになったことを
振り返ってみるのもよろしいかもしれませんね。
ただ焦りは禁物でございます。
紅茶でも召し上がっていただきながら、
ごゆっくりと思索にふけってみてくださいませ。

またティーサロンにてお戻りを心よりお待ちしております。

才木

不自由の中に自由を見ゆ

敬愛せしお嬢様へ
今年の春という季節はどうもいつもと違うようで
夏の欠片が届いたかとおもいきや、冬の残滓が寒風吹き晒すような
あまりにも暑さ寒さが入り乱れる困った気候でございますね。

狭苦しい中で温度も気圧もガタガタ入れ変わる、まるでグラスの中で混じり合っていない二つの液体のような気候は、バーテンダーとしてなんだか苛々いたします。

ちゃんと混ぜろホントに。

混ぜないほうが味が尖って美味いなんて言葉は、混ぜることを極めた者だけが言うべきで
混ぜることを極めたと言えるバーテンダーには未だ、どれほどの古豪名手であっても未だ出会ったことがございません。

いえ、何も極めていない時任も、よく「このカクテルはあまり混ぜないほうが美味い。」とか良く若きフットマンたちに得意げに申し上げてはおりますが。

さて、長い枕詞ではございましたが

私事で恐縮ながら、最近マイブームとなっておりますものの一つに運動がございます。
無論、必要な運動・トレーニングは人生欠かさず行うように心掛けてまいりましたが
最近になってギアを一つあげたような次第でございます。

切っ掛けはあまり冴えたものではなく、健康上の不安からでございまして
前年、体調を崩しました折に体力の劣化が尋常ならざる具合であることを自覚いたしまして
時任は「この体動く限りお嬢様・お坊ちゃまのお側に仕える」と常々大言申しておりますが
その体の期限の方ががさっさと来てしまっては、それはそれで決まりが悪いと言う次第で

日常のトレーニングの質や密度をやや上げ、またただ鍛えるのではなく、実用性のある鍛え方をするべきと思い、昔から嗜んでおりました武道の類に挑戦してみております。

最近の武道は随分と変わったものでございます。
いえ、その心や本質はもちろん不変でございますが、

一つは学ぶものたちの裾野が随分と広がったものでございます。
大人も子供も共に励んでおるのは昔からでございますが、ダイエット・エクササイズを目的となさるご令嬢がたや、老いての健康の為にと通われるご老体がたなど、「武術」と言うよりは「スポーツ」としての側面がとても進化しているのを感じました。

一つは修錬の方法がとても合理化されたことでございます。
ただ心意気に支えられて、鍛錬を積み重ねる‥などという昭和のスタイルは影もなく
様々な機器によるトレーニング。しっかりと学習に最適な運動量を計っての、集中と休憩がしっかり管理された鍛錬。個別のトレーニング計画。希望すれば食事プランまで。

あまりに至れり尽くせりで、使用人の身としては逆に居心地が悪くすらございます。

 

稽古も、防具などが進化しているためか安全性が明らかに増しており、
こういう点も、より多くの一般の方が武道に挑んでいただける良き要因の一つなのだろうと、ひたすら時の流れと共に進んでいた、関連の方々の努力に感動しておりました。

が。

それは同時に、稽古相手がとても元気な若者であることも多いという事でもございます。
なんとまぁ、やはりロートルと若者の差の大きい事。
体力の問題も非常に大きゅうございますが、何より苦心したのは速度。
純粋なスピードはまだ重ねた鍛錬で若者にも比せますが、体と脳を動かせる頻度と言いましょうか、コンピュータでいうところのクロック速度。攻防から攻防、動作から動作。
一定時間に取ることのできる行動の回数において、悔しいながら大きな隔たりを感じてしまいました。

想う動きに体が追いつかない、鎖や重石が付いているというより、若き日には当たり前にあった数々の機能が、純粋にあちこち失われている感覚。

この新たな場で稽古を始めた当初は打ちのめされたものでございましたが
鍛錬を続けるに連れ、戻ってくる能力もあれば、戦略や経験則など他の何かで補える能力もあることに徐々に気付き

結構楽しみながら日々の鍛錬を行なっております。

思えば若き日は身体能力に任せて暴れるだけの節もございました。
若干、怪我や事故を恐れて力を抜かねばならないような局面もございました。

今のこの持ちうるカードでいかに自己を研鑽するかという課題は
不自由であるが故に様々な楽しみが増したように思えます。
「ゲームには不自由という名のルールが必要」とは、よく言ったものでございます。

お嬢様、お坊ちゃま
ようやく重い上着もクロークルームに片付けられた今、新たな運動を始める良い機会でもあるやもしれません。
ご無理だけは絶対せずに、ぜひ楽しい範囲でお試しくださいませ。

 

 

さて
今宵も自室の巨大クッションの上で、我が愛猫は大の字で寝ております。
仰向けに寝る猫って他ではあまり見ないのですが、もしやお腹が出過ぎなのでしょうか?

どうやら愛猫のトレーニングもギアを上げる必要がありそうだと、お気に入りの猫じゃらしを握り締めまして

今宵の日誌も筆を置かせていただきます。

La Petite Sirène

視界がピンクから深緑へ。ランニング時にも季節の移り変わりを感じます。

大旦那様からいただく今年の浴衣の柄が気になり始めた能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

春から初夏にかけては、ソムリエにとりましても特別な季節でございます。

試飲会が活発に行われる時期でございますので、様々な会場に赴きました。

特に夏に向けて、爽やかなスパークリングワインやキリッとした白ワイン。

今年の夏も美味しいワインをお嬢様にお楽しみいただけそうでございます。

 

各国のワイナリーが今年初めて手がけた、ニューリリースの銘柄もあれば、

インポーター業者を通じて、初めて日本へ輸入されるワインもございます。

試飲会に並ぶワインのラインナップが変わると、心躍る気持ちになります。

一杯一杯、一期一会の数多重なる出会いが、非常に楽しゅうございますね。

 

そのような中から、お屋敷にもたくさんの新ワインをお招きいたしました。

ワイン好きのお嬢様、是非ビバレージユニットの日誌をご覧くださいませ。

お嬢様にとりまして、お気に入りの一本が見つかると大変幸いに存じます。

 

試飲会で登場いたしました世界各国から集まるインポートワインに加えて、

本年からは、日本ワインにもフィーチャーしてまいれたらと思いますので、

今後予定しておりますワイナリー巡りが終わりましたらご報告いたします。

 

それでは、今月も素敵なワインライフをお過ごしくださいませ。

 

能見

執務や業務

ご機嫌麗しゅう、お嬢様。
隈川でございます。

春は短く、はやくも初夏を感じる陽気が増えてまいりました。こまめにお飲物を召し上がり水分不足には何卒お気をつけくださいませ。

さて季節は移れど、屋敷に仕える使用人たちは日々変わらず様々な執務や業務に精を出しております。

…え?
執務、業務といつも言うけれど
どんなことをしてるの?
でございますか。

たしかにお嬢様からすると、使用人たちの働きは今ひとつご想像しにくいところもございますか。

任されております内容は人により異なりますゆえ多岐に渡ります。
簡単に言うならばそれぞれのお仕事ですね。

庭園の管理、馬房の手入れ、陶磁器や食器の調達、厨房に出入りする者、卓上での事務でしたり…
あげ出せばきりがございません。

お嬢様の身近なところですと身の周りのお世話をする本邸の使用人や、スケジュール管理を行う執事、ティーサロンの給仕人であるフットマンなども執務でございます。

ちなみに「執務」は主に卓上でのお仕事、「業務」は日々のなかで任されている屋敷内での役目を指して申し上げることが多いかと存じます。

私が仰せつかっているのはティーサロンでのお茶汲みや給仕、紅茶部での伊織の補佐をしながら、お嬢様やお招きした客人を楽しませる音楽やレクリエーションの考案企画。それに付随して絵を描いたりなども執務にあたりますかね。

例えばお話をする機会のあった使用人に給仕外でどのような執務や業務をしているのか聞いてみるのも面白いかもしれません。

え?お嬢様もなにかやりたい??
お嬢様のお仕事は無理なく笑顔でいてくださることでございますよ。

隈川

皐月

いつの間にか吹く風も夏めいてまいりまいた。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

5月は自動車レースF1のモナコGP(グランプリ)がございます。
名前くらいはご存じかと思いますが各界のセレブや王族様がモンテカルロに集まり週末を通してパーティーやイベントが開かれる特別なGPでございます。
初開催が1929年でございますの100年近い歴史がありレース史に印象的な瞬間も多数ございました。
その一つが1992年、アイルトン・セナが予選で他のドライバーに1秒以上の大差をつけポールポジションを獲得しそのままレースでも勝利、F1史上最高のドライバーとしての地位を確立させますした。
その他にも伝説的なドライバーやチームがモナコGPに足跡を残しております。
お嬢様が自動車やレースにご興味がなくてもセレブの社交場としてご参加くださるのも良いかも知れません。
その時は是非、私がご案内させていただきます。

では、お嬢様のお帰りをお待ちしております。

夏へ向けて

影山でございます。
紅茶をブレンドしてオリジナル紅茶を作るのは紅茶係の楽しみの一つでございます。

紅茶係は合間にフットマンのまかない紅茶を作るのですが、

まずブレンドする前にブレンド後の味をイメージいたします。

大体イメージ通りのものにはなりますが、
たまに予期せぬ味になったり、

想像以上に相性が良かったりいたします。

先日個人的に気に入りましたのが、

コーシャスリーandライトリー

トワイライト

の少し甘めのアイスミルクティーでございます。

スパイスの効いた甘酸っぱさとしっかりと感じる南国のフルーティー感。

久保が美味しいと言いながら飲んでいたのも嬉しゅうございました。

お嬢様もご別宅で新しい発見がございましたら是非教えてくださいませ。

May the 4th

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

 

心地よい新緑の風が感じられる五月となりました。
ただ、朝晩は少し冷え込むようなこともございますので、体調を崩さぬよう、今しばらくは充分にご自愛くださいませ。
さて、そんな五月初めの四日には、ある記念日が定められております。

 

司馬の愛してやまない映画、「スターウォーズの日」でございます。
劇中の名台詞 “May the Force be with you.”( フォースと共にあらんことを。) のMay the Force とMay the 4th (5月4日)をかけた語呂合わせが、その由来でございます。

一昨年、昨年とシリーズ一作目・二作目の思い出について、この日誌で語らせていただきました。
今年は三作目の「ジェダイの帰還」について、また少々の駄文を綴らせていただきたいと存じます。

まずは余談から。
この三作目の日本公開時の副題は「ジェダイの復讐」でございました。
これは制作のジョージ・ルーカスが公開直前に原題を“Revenge of the Jedi”から“Return of the Jedi”と改題したのですが、当時の日本の配給会社がその情報変更を広告宣材に反映させることが間に合わなかったために、“復讐”というタイトルで公開せざるを得なかったと聞いております。

2004年のDVD発売をきっかけに、正式に邦題も「ジェダイの帰還」に改められているのですが、一部のオールド・ファン、特に公開時にリアルタイムで鑑賞した方などは、いまだに旧題への愛着をお持ちのようでございます。
それも愛すべきファン気質でございますね。
ただ、司馬は公開時から作品の内容や世界観からも、旧題への違和感を覚えておりましたので、このタイトル変更はとても好ましく感じて、心の中で快哉を叫んだものでございました。

さて、二作目の「帝国の逆襲」はあろうことか主人公側が敗北し、登場人物の運命の変転を盛大に投げかけられ、ファンは次作への期待感を大いに盛り上げられたものでございます。
そして、三年が過ぎて公開された三部作の完結編にあたる今作品ですが、見事なまでの終幕を繰り広げてくれました。

序盤での砂漠の活劇、ついに明かされた主人公の出自の真相、そして三重構造のクライマックス、ラブロマンスの結末。
まさに大団円とういう言葉がぴったりと当てはまる超大作でございました。
いまでは旧三部作と言われるこのシリーズ、もし未見の方がいらっしゃいましたら、ぜひともご鑑賞くださいませ。
時代とともに魅力が色褪せるような映画も多くありますが、普遍的な物語の力強さ、キャラクターの魅力に裏打ちされたスターウォーズシリーズの面白さに、きっと衝撃を受けられることかと存じます。

今回も熱が入りすぎまして、我知らず長文を認めてしまいました。
どうぞ、お許しくださいませ。

本来、ゴールデンウイークとは興行会社が映画館への観客動員を狙って命名したのが、その由来とのことでございます。
穏やかで過ごしやすいこの時節、どうぞ映画館へと足をお運びくださいませ。
お嬢様方が夢中になれる作品に出合えますよう、お祈り申し上げております。

 

“May the Force be with you.”