霜月

秋も深まり、歩道に落ち葉が散る季節となりました。

お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

先日11月1日は当家ティーサロンともゆかりの深い紅茶の日でございました。今年は美味しいお茶との出会いはございましたか?

さて、今月は個人的に気になる日がございます。
11月17日が「将棋の日」なのでございます。

私の趣味の一つとしてお嬢様方にも時々お話しさせていただいておりますが、そこで今回は「将棋の日」の起源などをご紹介させていただこうかと存じます。お嬢様の雑学のひとつに加えていただけますと嬉しゅうございます。

江戸時代、将棋好きであった徳川家康公が将棋と囲碁を幕府の公認とし公務として将軍の御前で指す御城将棋が行われるようになりました。

八代将軍徳川吉宗の頃からは年に一度、旧暦の11月17日に「御城将棋の日」として御城将棋を行うようになりました。

この事を由来として1975年に日本将棋連盟が11月17日(新暦)を「将棋の日」と制定致しました。

毎年11月には全国各地で将棋にまつわる様々なイベントが行われております。

今年は11月22日・23日に兵庫県加古川市でイベントがあるようです。

いずれ私も一度は参加してみたいと思いますが、さていかがいたしましょうか。

お嬢様のご趣味のお話などもお教えくだされば嬉しゅうございます。

お帰りをお待ちしております。

日誌

お嬢様、お坊ちゃま
秋の金木犀の可愛さに喜びを感じていた近衛でございます。

秋といえば、私は大好きな花の一つである金木犀の季節だなと思う次第でございまして、つい道を歩くときなど甘い匂いがしないかなーと思いながら目的地まで足を運ぶものでございます。

ただ最近は秋がいつの間にか過ぎて冬を混じる気温になってしまいましたね。
まだまだ金木犀の香りを楽しみたいものではございますが、雨などで散ってしまったのでしょうか…

お嬢様、おぼっちゃまも道行く先で季節のお花やこれからはハロウィンが終わりクリスマスを控えてイルミネーションが街で用意し始める頃合いでございましょう。
社会勉強先での素敵な出会いがございましたらぜひご帰宅の際に話を聞かせてくださいませ。

また私この度ティーアドバイザーの資格を取得することが叶いました。
これからも一層お嬢様のおそばで使えるにふさわしい使用人になれるよう精進してまいります。
どうかお見守りくださいませ。

V.V.

秋風吹く空を見上げて、北新地へと向かう黄金色の銀杏並木を思い出しました。

その落ち葉を踏み締めた感覚が起因となり郷愁の想いに耽る能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

ソムリエが年に最もそわそわするボジョレー・ヌーヴォーの季節でこざいます。

本年の新酒には一体どのようなキャッチコピーがつけられているのでしょうか。

こちらの日誌がお嬢様の目に留まる頃には、文言が決まっているとよいですね。

 

今年は時任とともに、2025年のボジョレー・ヌーヴォーをお届けいたします。

五年以上も前、時任とワインバーに立っていたことを非常に懐かしく感じます。

味覚のプロフェッショナルでございますので、選定したワインが楽しみです。

 

本年の新酒は、昨年とラインナップを少し変えてご用意する予定でございます。

入れ替わりのあったボジョレー・ヌーヴォーを、簡単にご紹介いたしましょう。

 

Gaspard et Lisa Beaujolais Nouveau 2025

リサとガスパール ボジョレー・ヌーヴォー 2025

僭越ながら私が選定いたしましたこちらはお屋敷に初登場の一本でございます。

可愛らしいタッチで描かれました、何とも言えない表情の動物たちが愛おしい。

お嬢様が幼少期によくお読みになっていた絵本を彷彿とさせるエチケットです。

デザインとは裏腹にワイン自体は本格派。優美なエレガントを纏っております。

 

Lou Dumont Beaujolais Nouveau Vieilles Vignes 2025

ルー・デュモン ボジョレー・ヌーヴォー ヴィエイユ・ヴィーニュ 2025

こちらは、時任が選定いたしましたボジョレー・ヌーヴォーでございまして、

日本人醸造家の仲田晃司さんがフランスに渡り開いたワイナリーの一本です。

ヴィエイユ・ヴィーニュ、通称「VV」。古樹に成ったブドウから造られました。

新酒でありながら、ワイン通好みの複雑なアロマを愉しめそうでございます。

 

11月も始まり、様々な生産地のたくさんの新酒がお屋敷に届いてまいります。

ソムリエが浮き足立つ季節、お嬢様も本年の味わいをご期待くださいませ。

 

能見

回顧

ご機嫌麗しゅうございます。

室戸でございます。

フットマンとしてティーサロンにて給仕するようになり、およそ半年が経過いたしました。

この半年の日々は、わたくしにとりまして、何物にも代えがたい、光栄と喜びに満ちた時間でございました。

初めてお屋敷の門をくぐったあの日から、わたくしの心は、ひとえにお嬢様のお傍でお仕えすることに捧げられております。

思えば、最初は緊張からミスもございました。

今思い返しても冷や汗をかいてしまいます。

半年が経過し、わたくしは少しばかりではございますが、お嬢様の日常の機微を察することができるようになってきたとも感じております。

使用人の務めといたしまして、最も重要なのは、お嬢様が心穏やかに、そしてご自身の望むままに日々をお送りいただけるよう、影となり、盾となることでございます。

この半年間で培った、わずかながらのお嬢様への理解と、フットマンとしての経験を糧に、わたくしは今後も精進を続ける所存でございます。

願わくは、この先、何年、何十年と、お嬢様のお傍でお仕えできますよう。

わたくしの生涯は、お嬢様の幸福のために捧げられております。

明日からも、初心を忘れることなく、お嬢様のティーサロンでの一時を支えさせていただきます。

感謝を込めて。

十一月は、なんの月?

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

ほんの少し前まで、暑さにあえいでいたと思ったら、朝夕は上着が必要なほど肌寒い日々がやって参りました。
最近、たびたび話題に出ることでございますが、とうとう日本の秋が失われてしまったかのようでございます。
そんな中でも、十一月だけは短いながらも、秋の面影を感じられそうです。

十一月。
秋の終わりと冬の始まりの狭間。
これといった行事もなく、その月らしさというものを思い出すことは難しゅうございます。
しかし、ものは考えようでございまして、年末になりますとバタバタと忙しくなり、一年をゆっくり振り返る余裕もなくなってしまうもの。
このなにもない透明な一か月で、今年を思い返してみるのも一興のような気がいたします。

また、使う機会も少なくなってしまいましたが、食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋という言葉もございます。
駆け足で秋が過ぎ去ってしまい、すぐに冬の気配も忍び寄ってまいります。
せめて、今月だけは秋の楽しさを存分にお楽しみいただければ幸いです。

なにもないと思っていた十一月でも、けっこう忙しくなりそうでございますね。
お嬢様方、どうぞお風邪など召しませぬよう、重々ご自愛くださいませ。

そろそろ、厚手の上着と冬の寝具のお支度もしませんと。

諏訪野でございます

ご機嫌麗しゅう、お嬢様。諏訪野でございます。

この度当家に、新たに以下4名のティーアドバイザーが誕生致しましたことをご報告いたします。

明石、野崎、卯月、近衛

今後もお嬢様のお役に立てるよう、しっかりと励んでまいるとのことでございますので、あたたかく見守って下さいますようお願い申し上げます。

これからの活躍にご期待くださいませ。お早いお帰りをお待ちしております。

日誌

ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

秋の運動場というのは、不思議な場所でございますね。
誰もいないはずなのに風が吹くたびに、どこか遠くで笑い声が聞こえるような気がいたします。
落ち葉がサラサラと音を立て、白いラインの上を転がっていく…
まるで、過ぎ去った季節たちが、もう一度走り抜けているようでございます。

けれど、よく見ておりますと落ち葉というのはただ散っているわけではございません。
風に運ばれながら、運動場のあちこちで小さな模様を描いていくのです。
それはまるで、人の記憶のようでございます。
形も色も違う思い出が時間の風に押され、少しずつ寄り添いながら、模様をつくっていく。

思い出とは、積もる落ち葉のようなものかもしれませんね。
時には踏みしめてしまいたくなることもございますますが、ふと足をとめて見つめると、そこに確かに自分の足跡が残っている。
あの日の息づかいや、かすかな声の余韻までもが、まだ風の中に漂っている気がいたします。
だから私は、運動場を掃くときも、すべてを片づけようとはいたしません。
少しだけ残しておくのです。
風が吹けば舞い上がり、陽が当たればきらりと光るそんな一枚の記憶を。

それはまるで、心の奥に残した小さな光のようなもの。
過ぎ去った時間を思い出すたび、静かに温もりをくれるのです。

落ち葉も記憶も、消してしまうには惜しいもの。
それらが重なり合って、今日の自分を形づくっていくと存じます。
お嬢様、私は決して落ち葉を片付けるのが面倒になったわけではございません。

そうです素敵な記憶を残しておきたいのです!

ですから、これから午後の給仕に備えてお昼寝をさせていただ、、、。

い、今一度お掃除に行ってまいります。