水無月

雨に映える紫陽花の花も美しく、爽やかな季節となりました。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

6月の和菓子に「水無月」がございます。
京都をはじめ全国の神社では1年の折り返しにあたる6月30日に、半年間の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われます。
この時に食されるのが「水無月」でございます。
三角形の白の外郎生地に小豆を乗せた和菓子でございますが、それぞれに意味が込められております。
「水無月」の上部にある小豆は悪魔祓いの意味があり、三角の形の外郎は暑気を払う氷を表していると言われております。
お嬢様も「水無月」を召し上がって頂いてこれから半年の無病息災を祈願するのもよいかもしれませんね。

では、お嬢様のお帰りをお待ちしております。

 

御礼

お嬢様、奥様、お坊ちゃま、旦那様、ご機嫌麗しゅうございます。
久保でございます。

先日、冴島と共にご用意いたしましたカクテル「春のさいきょうえん」召し上がってくださったお嬢様方、本当にありがとうございました!

桜を思わせる淡い色合い
新緑のように鮮やかなグリーン

きらきらと輝く金粉に、口の中でぱちぱちと弾けるポッピングシュガー!

グラスの中に春を閉じ込めながら、「次は何が起こるのだろう?」という楽しさも詰め込んだ一杯でございました。

ただ喉を潤すための飲み物ではなく、目の前に置かれた瞬間からわくわくしてしまうもの。

まるで小さな科学実験のように混ざり合い、光り、弾け、変化する。

そんな「遊び心」を込めてお作りいたしました。

お嬢様方が笑顔でグラスを眺めてくださる姿や、驚いた表情を見せてくださるたび、私も胸がいっぱいでございました。

「美味しい」の一言だけでなく、
「楽しい」という気持ちまでお届けできておりましたら、これほど嬉しいことはございません。
改めまして、本当にありがとうございました‼︎

さてさて、本日は少しだけ食器のお話を、、、

お屋敷でも時折見かける、リチャードジノリの「ギルランダー」というカップ。

白磁の上を彩る緑の装飾は、まるで植物が静かに伸びていくようで、私はあのデザインを見るたび不思議と深呼吸したくなります。

派手ではないのです。

けれど、気づけば目で追ってしまう、、、

私はそこに「良い給仕」と少し似たものを感じております。
大きく目立つわけではない。
けれど、お嬢様が自然と安心できる。
気づけば空気のように傍にいて、ふとした瞬間に心が和らぐ。

そんな存在であれたらでいるのが理想でございます。

……とはいえ、現実の私はどうでしょうか!

笑い声は大きく、動きも賑やか。
今回の「春のさいきょうえん」に至っては、金粉がきらきらと舞い、ポッピングシュガーはぱちぱちと弾け、“静かに寄り添う”とはずいぶん違う方向へ走っております。

けれど私は、それもまた給仕なのだと思っております。
落ち着いた時間をお届けすること。
そして時には、「次は何が起こるのだろう」と胸が弾むような時間をお届けすること。

静けさと、楽しさ。
穏やかさと、遊び心。

一見すると矛盾しているようですが、ギルランダーもまた、静かな白磁の中に確かな華やかさを秘めております。
だからこそ私は、ただ紅茶や食事を運ぶだけではなく
その時間ごと心地よいものにしたい。
ふっと肩の力が抜ける安心感も、思わず笑ってしまうような楽しさも、どちらもお嬢様方にお届けできましたら幸いでございます。
ギルランダーの柔らかな模様を見るたびに、私はそんなことを考えるのでございます。

それではお嬢様方に素敵な一日が訪れますように。

 

ミルクが先か紅茶が先か

6月26日には紅茶サロンが開催されます。

今回はナショナルクリームティーデーにちなみ、スコーンとクロテッドクリームが主役のクリームティーをお楽しみいただこうと企画しております。

伊織でございます。

 

 

イギリスで紅茶と言えばミルクティー、というのはお嬢様もご存じの通りです。

英語ではミルクティーとは言わず「Tea with milk」と称します。

 

 

ミルクティーに関して長く論じられているのが「ミルクが先か、紅茶が先か」という問題でございます。

初めにカップに入れるのは、はたしてどちらが正解なのか。

この議論について少しだけ掘り下げてみましょう。

 

 

議論の前に文化を振り返ります。

イギリスには中国からの磁器=chinaが輸入され、もてはやされました。

遠い国からの輸入品である磁器は高価ではありますが、耐熱性に優れるという特徴をもっておりました。

しかしそんなものを使えるのは貴族などのお金持ちだけです。

一般庶民は紅茶が飲めるようになっても、高級な磁器は使えません。熱に弱く、割れやすいカップを使っておりました。

 

 

こうしたところから、庶民の間では「ミルクを先に入れておくことで急激な温度上昇を防ぎ、カップを割れにくくする」という方法が採られることになります。

対照的に高価な磁器が使える人たちはその必要がありませんし、そんなことを問題にすること自体がありませんでした。ですので、先に紅茶を注いでもなんら問題はありません。

やがてこの差は「ミルク先入れ=庶民」、「紅茶先入れ=お金持ち」のような階級意識と結びついていきます。

 

 

後になると、科学的なアプローチでどちらを先にカップに入れるかの違いを検証することになりました。

ミルクを先に入れた場合、ミルクに含まれるタンパク質であるカゼインの変質が穏やかになります。

カゼインは紅茶に含まれるタンニン(渋み成分)と結びつく性質があります。

低温のミルクに紅茶を注ぎ入れることで温度変化が緩やかになり、カゼインとタンニンの結びつきが安定し、全体的に味がまろやかに仕上がります。

 

 

対してミルクを後から入れた場合、高温の紅茶にミルクが入ることでミルク自体の温度が急激に上がりやすく、カゼインの結合力に影響を及ぼすのだそうです。

結果タンニンとの結びつきが弱くなり、紅茶の渋みを感じやすくなり、また風味もミルク先入れとは変わります。どちらかと言えば紅茶の風味がより引き立ちます。

 

 

なんて違いはありますが、その際はごくささいなもので、正直わたくしはあまり気にしません。後からミルクを入れた方が紅茶に対してのミルクの配分がしやすいなと、思う程度です。

 

 

科学的なアプローチからすると、ミルク先入れの方が奨励されるようですが、紅茶を楽しむのに堅苦しい決まり事などいりません。

小説「1984」で知られるジョージ・オーウェルも紅茶に関してはかなり厳格な意見を主張したのは有名ですが、同時に「多くの人が反対するだろう」という趣旨の言葉も記しております。

 

 

紅茶は趣向品です。

ご自身がおいしいと感じる方法が正解です。

それが他人と異なった場合は、ぜひ互いに飲み比べたり語り合ったりしてみてはいかがでしょうか。

これもまた紅茶が好きだからこそできることです。

 

はや夏服

肌寒さがようやく初夏の陽気にバトンを渡す気になったと思いきや、蒸した空気がそこかしこに流れ込んできてございますね。

 

 

お嬢様方、いかがお過ごしでございましょうか。

香川でございます。

 

 

ティーサロンでも夏服の季節でございます。

一年たったということでございますね。

 

 

一年後のことを想像したとして、その通りになっていることなどどれだけあるのでございましょう。

このところは特に想像が追い付かぬ事態も多いように存じます。

 

 

ただ、

 

 

想像するからこそその未来への希望を思い描くことができ、

 

想像力を豊かにする努力をし続けるからこそ、

 

短絡的な行動を控えられるようにもなるのではないかと存じます。

 

 

思考するためには言語が必要。

 

その言葉を巧みにあやつるためにも、思考の源たる脳に良い刺激を。

 

 

今月、とうとうミニバーの開催を仰せつかり、初挑戦への大いなる刺激を頂戴しております。

 

 

本格的な夏が訪れる前に、

御身におかれましてもご自身なりのチャレンジをどうぞ。

 

 

われわれはいつでもお嬢様方を応援しております。

クリームティーをもう一度

影山でございます。

6月前半にわたくしの考案した

『クロテッドクリームアイス』をご用意いたします。

このクロテッドクリームアイスは実はご用意するのがなかなか難しく、パティシエの頑張りにより実現してございます。
感謝でございます。

お嬢様には是非、
当家自慢のスコーンとともに、
クリームティーを楽しんでもらいたいという想いが強くございますので、
ご用意が叶って嬉しゅうございます。

『クロテッドクリームアイスの召し上り方』

1、クロテッドクリームアイスをクリームティーにしてお召し上がりしていただく。

2、クロテッドクリームアイスをそのままお召し上がりいただく。

3、一緒についてくるホットチョコレートソースを使ってアイスにかけていただき、パリパリになったチョコと一緒に召し上がっていただく。

様々な楽しみ方がございます。

是非ご賞味くださいませ!

季節変わり目の健康管理

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
宗方でございます。

今年は早い時期から暑い日が多くございますが、いかがお過ごしでございますか。

本日の中庭では薔薇たちが綺麗に咲き誇っておりました。
今年の花は少し足が速い印象がございますので、是非お早めにご覧くださいませ。

さて、先月よりティーサロンでのお給仕の機会を頂くことが増え、気づいたことがございます。

もったいぶる程の事でもございませんので申し上げますと、使用人達の間での肉体鍛錬が流行しているようでございます。

季節などを含めた時期の影響もございましょうが、運動や健康に対する意識が強まっているようでございますね。

かく言う私も、この頃食事に気を使っておりまして、肉体鍛錬が中心ではございませんが、腸内環境を整えようと試みております。

以前の私もそうでございましたが、食事を変えるというと身構えてしまう方もいらっしゃるかと存じます。

ですが、あくまで私の経験ということで申しますと、普段の食事に納豆やキノコ類、ヨーグルトなどの発酵食品を加えるところからでも十分でございました。余裕があれば、食物繊維やビタミンなども意識的に摂るとなお良いかと存じます。

気温や湿度の変化も激しい時期でございますので、しっかりと体力をつけてお元気にお過ごしくださいませ。

お帰りをお待ち申し上げております。

宗方

オリエント急行

お嬢様、お坊っちゃま、ご機嫌いかがで御座いましょう、金澤でございます。
今回は「一生に一度は叶えたい夢」のお話です。

私は夢の一つに、「オリエント急行に乗る」があります
小学生の頃に本で見たときからずっと思い続けております。
それが叶ったのが約10年前、いやちょっとだけ叶った?
まあ正しくは過去にオリエント急行で使われていた本物の車両に乗ったのです。

処は箱根ラリック美術館
敷地内に保存されている車両は、「プルマン4158」、1929年フランスで製造された最高級サロン車、内装にはラリックのガラスパネルを使用したアール・デコ様式の装飾が施されており、まさに走る芸術品といわれております。
製造からヨーロッパでの活躍が中心ですが、過去(1988年)に行われた超大型企画により日本の線路を走った事もあるのです。
そして現在はその歴史的車両でお茶を楽しむことが出来るのです。
わたしは唯々感動し夢がちょっとだけ叶った事に優雅な車内で涙したのでした。

まだ夢は継続中、改めて
「動くオリエント急行に乗る」を思い続けております

叶えるとするならば、大旦那、お嬢様、お坊っちゃま、のヨーロッパ旅行の荷物持ちとして同行し是非ともオリエント急行に乗車していただいて…

ん?今、「自力で頑張りなさい!」と聞こえたような…

今はいつの日か叶う事を思いながら、プルマン4158の模型を夕日に照してみたり

 

 

 

 

青空フリーマーケットで手に入れた桃山のオリエントエクスプレスの酒器で脳内旅行を楽しんでおります。

 

 

 

 

 

『 異邦人 』♪