先日、花火大会が催されると聞き、長い付き合いでもある友人達と予定を合わせて足を運んで参りました。
久方ぶりに花火を見る。
それだけでワクワクは抑えられず、友人たちと子供のようにはしゃぎながら屋台を見回りました。
お祭りといえばクレープ、それが私の常でございましたが、世間はそうではないということに衝撃を受け、「都会は進んでいるな」と雑な感想をこぼしながら色とりどり美味しそうな香りに釣られるように食事を済ませました。
食後、屋台の村から人気のない道へ少し移動しながら我々は次はどうしようかと悩んでおりました。
開始時刻まではまだ時間がある、だがしかし、近隣のお店はお祭りのため臨時休業の所が多く、少し歩いたところにあるカフェやレストランは入れる余裕がなさそうで、座って休むこともままならない。
このまま歩きながら駄弁るのも構わないが、それならばいつでもできるのでは?
せっかくであれば特別なことをしたいと皆同じ気持ちでいたのでしょう。
「アレに乗ろう」
たまたま視線をつけた先にありました人力車を指差しながら私は言いました。
乗ってみると思った以上に安定感があり、走行中も不快な揺れがひとつもありませんでした。
それに車を引いてくださった方もお話が上手であっという間に目的地に着いてしまいました。
会場へ到着したタイミングもちょうどよく、あと数分すれば開始のところでした。
人混みに揉まれながら飲み込まれないように皆で集まり、開始の案内と順路の案内に導かれるように進みました。
花火はとても綺麗でした。
大きくて派手な花火があれば、小さくても途中で色が変わるような珍しい花火もあり、見せ場である何十も同時に打ち上げられる花火を見た時は感動しました。
この時間が続けばいいのに。
そう思ってしまうくらい久しぶりに見た花火は楽しかったです。
終わらないでほしい。
楽しい日が終わってしまうことが悲しくて、寂しくて、まだ終わらないでと思っていました。
あと少しだけ。
次が最後というアナウンスが入ると一瞬の静寂の後、今まで以上に高く上がる光の玉を見つめ、豪快に咲く大きな大きな華とお腹の奥にまでズドンと響く振動に、私は酷く心を奪われました。
来年もまたみんなで観に行こう。
そう約束をして私達は帰路につきました。

