古谷でございます

雪待の月。





独でいるのがあまりにも肌寒くおもえてしまう。







心ともども冷え込んでしまったとしても







さえざえと沁み渡るこの風情に趣深く身を委ねたならば







空から舞い降りた音のなきその贈り物が貴女のもとへ届くかもしれません。







たとえ何処にいようとも。







願わくばどうか声なきその声に耳を傾けてください。






「天使の溜息」という言葉をご存知でございますか?





「Champagne」は古きにおいてから脈々と伝統が伝わるその地でのみ、その名称をうたう事を許される由緒正しきスパークリングワインでございます。







シャンパンを抜栓し、グラスにその泡立ちを注ぐ時、シルクの様に滑らかで、そしてささやかに響いてみせる心地良いその音色。フランスではそれが「天使の溜息」と呼ばれるそうでございます。







独でいるのがあまりにも肌寒くおもえてしまう。








今宵がそんな夜だとしても、だとしたなら







このグラスを一度飲み干してみて頂きたい。







優しくてそして華やかに舞い上がるその泡立ちの、そのささやかな音色を聴くことができたなら








これ以上ないささやかな幸福が貴女を待ってるかもしれません。






気がつけば年の瀬も近づいております。







とびきり贅沢な葡萄酒を傾けてみせる、貴女のそんな姿に思い馳せる今夜でございました。






古谷
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