Cool Japan SAKEism 精白

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。

香川でございます。

 

かぼちゃたちのにやりとした顔をみると、だんだんと年末が近づいてきているのを感じますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

仮装のご準備も進んでいらっしゃいますか?

今年はどんな装いをイメージしていらっしゃいますか。

当家で仕える使用人達も、今回はどこぞの学園生活を再現してるようでございますね。年に一度のこの機会をお楽しみ頂けますと嬉しゅうございます。

 

さてサロンにおきましては、8月に引き続きまして10月もSAKEテイスティングセットをご準備致しました。

今回は青森の八戸酒造から取り寄せた3品をご紹介いたしましたが、

本来は4種のシリーズものでございました。

 

その幻の4品目は『KM96』という銘柄。

日本酒はお米から作られますが、雑味を取り除いたり、その後の発酵に余分な影響を与えない為に、精米という工程がございます。

世に大吟醸と銘打っております物は、お米を少なくとも50%削った末につくられたお酒でございます。高級酒を醸造するには高精白がセットといった風潮はございますね。

 

KM96はその逆を行くかのような、精米率4%。

お米の風味を出来るだけ残したいという、造り手の想いが伝わってくるようでございます。

実は今回の3品を選定するためにKM96も試したのですが、優れた旨味を感じさせる逸品で、シリーズの中ではこの先どこかで再び会えそうなそんな予感を最も感じさせてくれるものでございました。

 

それゆえに、というのはなんとも皮肉なものでございますが、後ろ髪をひかれつつ今回はそれ以外の3品のご紹介と致しました。

 

4品の飲み比べであったら、どのような印象になりましたでしょうねぇ。

という仮想を、してみつつ。

ワイン

ご機嫌麗しゅうございます。睦月でございます。
だんだんと日暮れも早くなり、涼しい季節になって参りましたね。秋といえば食欲の秋、読書の秋などございますがお嬢様はどのような秋でございますか?
私は勿論お酒の秋でございます。そんな秋は無いと仰らないでくださいね。

本日は!ハウススチュワードの能見さんから頂きましたワインを頂戴したいと存じます。

ドイツワイン。葡萄の品種はリースリングでございます。シトラスな香りに青リンゴのような味わいで後味はすっきりとした甘口ワイン。

一言で申しますと、美味しい!!

アルコールも9%と一般的なワインよりも低めでございます。

次は私もオススメのワインを能見さんにプレゼントしたいと存じます。

………あれれ?いつの間にかワインが半分に減ってしまっております。底に穴でも空いてるのでしょうか?

それではお嬢様、休日などの過ごし方は様々ではございますが、素敵な休日をお過ごしくださいませ。

おっと、忘れるところでした。10月14日(金)に火野・睦月がお作り致しますカクテルもございます。ご興味、ご都合が合うお嬢様はご帰宅お待ちしております。

睦月

わたしのカヌレ

昔からカヌレが好きで。
もう5年以上前でしょうか、一度私の提案で当家のパティスリー用にご用意しようという話があったのですが、焼き型の問題で流れてしまい、その後再びティーサロンでお出ししたという経緯がございます。
その上で今回改めて声をかけていただきカヌレをご用意できることとなりました。

 

表面の飴のようなぱりぱり、その下の厚みのある硬さ、そして中はしっとりもちもちと。
ただ、ぱりぱりならいいというものではございません、伝統菓子という側面を鑑みますと、多少しっとりした上でリズムの良い食感が残るくらいが美しゅうございましょう。
顔に近づけたときの香ばしい香り、そして口の中で広がるラムやブランデー、濃厚な卵の風味。
お菓子の由来も、ボルドーという世界屈指のワイン生産地で、その過程で余る卵黄を消費するために生まれたというエピソードすら美しく感じます。

このように
カヌレという菓子においては、残念ながらシンプルなスタイルこそが至高であると認めざるを得ません。

 

しかし、私がカヌレをティーサロンで提供した数年前とは違い、最近は至る所でカヌレを目にするようになりました。
応援していたロックバンドが売れてしまったときのような喜びと悔しさが入り混じっているのが正直なところではございます。ただそのような環境だからこそ、定番のカヌレでは私がご用意する価値が薄いのではないかと思い、今回は、少しアクセントのある味わいを提案いたしました。

 

軽くスモーキーなウィスキーをベースにハチミツとハーブを漬け込んだリキュール、ドランブイという英国のお酒を使っております。
ボルドーは過去英国領だったこともございますので、浅からぬ縁があるリキュールなのかなとも思います。

深まる秋にぴったりの焼き菓子ですので是非お手に取っていただければ幸いです。

日誌

お嬢様、おぼっちゃま、奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
山岡でございます。

9月にお届けさせて頂いたお品についての感謝の気持ちを先月の日誌で伝えられなかったので、この場をお借り致します。

まずは9月5日にお届け致しました、
セカンドスチュワード八幡とのカクテルデー
「YYY〜ワイワイワイ〜」について、
お手にとって下さったお嬢様方、
改めてありがとうございました。
今回は八幡が旅先のBARで見つけたリキュールを用いてのお品のご用意ということで、
全3種類のお味をお届け致しましたが全てのレシピを八幡が考えてくれました。
今回は八幡が造った船に乗らせて頂いて櫂だけ一緒に漕がせて頂いたような気持ちです。
丁度昨年のこの時期に、八幡と「Y&Y」と申しますタイトルでカクテルデーをお届けさせて頂いたので、
来年のこの時期にはまた一つYの増えたカクテルデーが出来ると面白いなと思いながら振り返っております。

もう一つは19日と20日にお届け致しました、
フットマンパスタ「浅利と鶏のスープパスタ」
こちらもありがとうございました。
大変ご好評の声を頂けて私も幸せでございました。
もうティーサロンでずっと同じ話をしておりますが、
今回は私がシェフに渡しましたテーマ「ラーメンっぽいパスタを作って頂きたい」「野菜はきらいなので生野菜のサラダはご遠慮したい」という部分に大変頭を悩ませてしまったようでございましたが、
そんな中でもあちらのお品に仕上げてくれた事がもうこの上ないありがたさで、
更にお嬢様方にもお喜び頂けて、明日天寿を全うする事があっても山岡悔いはございません。
またお届けさせて頂ける機会がございましたら是非お楽しみ下さいませ。

さてさて話は変わりまして少し私事ではございますが先月末にあった思い出話をひとつ、、
と思ったのですが今回の日誌も思いのほか長くなってしまいましたのでこちらのお話は是非ティーサロンにて。

お嬢様、またお早いおかえりをお待ちしております。

九里・四里・八里・十三里?

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

 

いよいよ秋も本番でございますね。
先月に続いて、また食欲の秋にちなんだお話でもしたいと存じます。

時は寛政、江戸に登場した焼き芋屋さんは、“栗より(九里四里)うまい十三里”という惹句を広めたそうです。
ちょうど、産地である川越が、江戸から十三里ほどにあったので、言葉遊びとしてさらに洒落が効いています。
狙いは当たり、江戸っ子たちには大いに人気を博した、とか。
そのことから、今月十三日は「さつまいもの日」に制定されております。

・・・しかしながら、こんなお話も。
江戸に先がけ、初めて焼き芋を商うお店が登場したのは、宝永の京の都。
その看板に記してある文字は“八里半”。
当時、さつまいもは蒸し芋で食されていたようなのですが、焼いたさつまいもが栗の味に似ていたことから「栗(九里)にはやや及びませんが」という洒落で「八里半」と名づけた、ということのようです。
こちらも、都の人に大人気だったようでございますが、やはり、さつまいもは栗よりも格下に見られていたように推察されます。

どうやら、栗とさつまいも、どちらかが美味しいかは、江戸時代から関心の的だったようでございます。
まるで、今日のご当地グルメの争いを見るようです。
昔から人々の食にかける熱い想いはあまり変わらないものなのですね。

というお話から、今月前半のフットマンアイスをご紹介させていただきます。
司馬がプロデュースいたしました「メープルマロン」アイスクリーム。
かつて、二回ほどご提供させていただいたメープルアイスに、旬のマロンの粒を忍ばせまして、いささかグレードアップを図りました。
メープルシロップの優しい甘さに、秋を感じさせる栗の味わいは、相性抜群。
以前の味を覚えていて、お気に召された方。
もちろん初めての方も、ぜひ一度お試しくださいませ。

 

さて、奇しくも同時期に提供されるフットマンケーキは、八幡がプロデュースいたしました「2色のさつまいものモンブラン」。
というわけで、江戸時代から続いております、由緒正しき「栗VSさつまいも」の味合戦の再現でございます。
双方をお試しになって、どちらかに軍配をあげるかは、お嬢様ご自身でございますよ。

神無月

秋色日毎に深まり山々の紅葉も美しい季節となりました。

お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

 

先月ギフトショップにて私がおすすめの「栗のケーキ」が大変ご好評いただきまして
誠に有難うございました。

今後また機会がございましたらお嬢様にお喜び頂けるスイーツをご用意いたしますの
でその時は宜しくお願いいたします。

 

さて、今回はミステリー記念日のお話をさせていただきます。

1849年の10月7日はミステリー小説の先駆者であるエドガー・アラン・ポーが亡く
なった日でございます。

後年この日をミステリー記念日と制定されました。

代表作「モルグ街の殺人」はご存じの方も多いと思います。

現場の状況を考えながら犯人?人?意外な事実を結論づけるまでの見事な推理が展開
されるさまは現在でも面白うございます。

 

また面白いミステリーが読みたくなってまいりました。

お嬢様、何かお勧めがございましたらお教えくださいませ。

 

今月の折り紙はリスでございます。

では、お屋敷にてお嬢様のお帰りをお待ちしております。

虫の声

朝晩は秋らしくなってきたものの、まだまだ日中は夏の名残を感じる日も続いております。お嬢様はいかがおすごしでしょうか?

伊織でございます。

 

 

秋の夜、当たり前のように聞こえてくる涼やかな虫の声ですが、この虫の声をまさに「声」と捉えているのは日本人のもつ希有な特徴なのだという話を耳にいたしました。

海外の多くの地域の方が虫の声を単なる音、騒音と同じように感じているのだそうです。

どうやら日本人は虫の声を言語脳で処理しているため、まさに言葉として捕らえているというのです。

 

 

「虫の声」という表現自体が、すでに我々がただの音として認識しているのではない、ということを表しているのかもしれませんね。

 

 

秋の夜長、語りかけてくる虫の声に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか?