暑中お見舞い申し上げます。

司馬でございます。
皆様、お健やかにお過ごしでございますか?

♪~まぶたに口づけ 受けてるみたいな 夏の日の太陽はまぶしくて

という歌詞が印象的な往年の名曲がございましたが、情熱的な日差しさえ疎ましく感じられるこの頃でございます。
「吾輩は猫である」で、語り手の猫が暑さを嘆く一節がございましたが、まさに同感の思いがいたしますね。

こうも暑さが続きますと、ついつい食欲もおとろえがちとなりますが、お嬢さま方におかれましては、日々のお食事をしっかりとお取りになりまして、夏バテ知らずにお過ごしいただければ、これに勝る幸いはございません。

・・・とりあえず、前向きなメニューで鰻のかば焼きあたりなどいかがでしょうか?

おっと、これは私の一番の好物でございました。
ついつい考えるのも億劫になり、即座に頭に浮かんだものを書き記してしまいまして、大変申し訳ございません。
夏の盛りには、少しばかり重いお品でございましたね。

では、シェフ自慢の冷製パスタなどご用意いたしましょう。
暑気払いと、食欲増進になればうれしゅうございます。
あまりにお気に召しまして、かえって暴飲暴食につながらないかと、それも心配でございます。
夏は楽しみも多くございますが、使用人といたしましては、まったくもってお嬢さま方のお体が気遣われる季節でもございます。
どうぞ、くれぐれもご自愛くださいませ。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。

暑さを避けて、劇場へ

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

まるで、熱帯の密林の中にいるかのような、じめじめした毎日が続いております。
梅雨明けも間近かと存じますが、それまでは、どうぞ庭園の紫陽花などを眺められて、不快な天気をおしのぎくださいませ。

先日のことでございますが、遅ればせながら実写版の「美女と野獣」を鑑賞してまいりました。
結果から申し上げると、たいへん満足する出来栄えでございました。

アニメーションも傑作でございましたが、どうしてもお子様向けの漫画めいた描写もあり、また、脚本上で、二、三箇所ほど首をかしげるような所も、正直申し上げるとございました。

今回の実写版は、そのようなところが実にうまく修正されていて、胸のつかえがとれるような想いすら感じました。

出演陣の歌唱力、演技力も素晴らしく、また楽曲の見事さは言うまでもございません。
新しく加えられた野獣のソロも、作品の良さを損ねることなく、むしろオリジナル曲に勝るとも劣らない、心に残る名歌でございます。

アニメ版を未見な方も、お好きな方も、きっとお気に召す作品でございます。

大人気作品ですので、まだしばらくは劇場で公開されていることでございましょう。
暑さしのぎにぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。

今月は、大好きな映画、「カーズ」の続編も公開されます。
予告編では、驚きの展開が登場しておりました。
そんな点も含めまして、とても楽しみでございます。

暑さもきびしくなりますが、どうぞご無理をなさいませんよう。
お嬢さまなりの避暑法を見つけてくださいませ。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。

風薫る季節

司馬でございます。
皆様、お健やかにお過ごしでございますか?

青々とした新緑が目に鮮やかな季節となりました。
この頃の季語に“薫風”というものがございます。
爽やかな響きがありまして、耳にとても心地よい、私の大好きな言葉でございます。

お嬢さま方のお召物も、徐々に軽やかなものになってまいりましたね。
暑くもなく寒くもない、お出かけにもちょうど良い陽気が続いております。
どこか緑の香りのするこの季節の風を、全身でお感じになられるのもよろしいかと存じます。

ただ、紫外線も強くなってまいります。
健康的な日焼けは好ましいものではございますが、過ぎたるはなんとやら、と申します。
どうぞ、日焼け対策などは充分になさってくださいませ。

さて、そろそろお出かけ先から戻られるお嬢さま方のために、良く冷えたアイス・ティーでもご用意致しておきましょうか。
アイス・ティー作りの名人、隈川は一体どこにいるのやら・・・・。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。

春の訪れ

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

今年は、なかなか暖かくならずに、冬が長く感じられたようでございます。
ようやく四月となりまして、春が訪れてまいりました。
草花の芽吹きの季節でございます。
私も、心新たにお仕事に精励したいと存じておりますので、どうぞよろしくお願いたします。

さて、新人フットマンの浅葱でございますが、ふとした会話の折に落語好きということがわかり、うれしくなってしまいました。

私も幼い頃より落語に親しんでおりまして、冗談のセンスや話術などの基礎は、すべて落語から教わったと申し上げても過言ではございません。

なかでも、春にお勧めの演目は、「長屋の花見」でございますね。
貧しいながらも、なんとか花見を楽しもうとする大家さんと、それにつきあわされる長屋の連中の姿が悲喜こもごもに描かれていて、とても楽しい一編でございます。

古典芸能も、たまには良いものでございます。
機会がございましたら、御鑑賞くださいませ。
本来ならば、寄席を一つ貸し切りにいたしたいのですが、それも野暮な行いでございますので、上席を確保しておきましょう。
お嬢さま方、お出かけには良い季節となりましたので、どうぞお忍びで足をお運びくださいませ。

では、本日はこの辺りで失礼いたします。

春といえば桜。桜といえば・・・。

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

三月ともなりますと、日差しはすっかり春の暖かさとなります。
この日誌をお読みになる頃、当家庭園の桜の花はもう開いておりますでしょうか?

桜といえば、つい先日、今年最初の桜餅をいただきました。
これほど春の到来を告げてくれるお菓子もございません。
おはぎのような道明寺、白玉粉を薄焼きにした長命寺。
二種類ございますが、お嬢さまはどちらがお好みでいらっしゃいますか?

ちなみに、私がいただいたのは長命寺でございましたが、もし双方をならべて好きな方を選ぶとなれば、道明寺を選んでしまいます。
味については甲乙つけがたいのですが、道明寺は関西系でございまして、関東育ちの私といたしましては、もの珍しさが勝ってしまいます。

お嬢さまがご所望の際には、常に両方ともご用意を致しておきましょう。
どうぞ、春の訪れを味覚からお喜びくださいませ。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。

道明寺