ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。夏も後半へと差し掛かり気温の変化も激しいこの頃、体調を崩されてはおりませんか?隈川でございます。



少し前に私が体験して感じたことを本日は日誌に記します。



ある日、お給仕やお屋敷内での掃除などを早めに終えた夕刻。少し遠出して静かな道で風鈴の音に耳を傾けながらのお散歩を楽しんでおりました。



すると、道に一尊のお地蔵様を見つけたのです。


夕刻とはいえ日差しがまだ強く、道に立っていたお地蔵様の頭も乾いておりました。そんなお地蔵様に備え付けてあった柄杓を使いお水をかけました。すると突然、通りかかった数人の学生さんに声をかけられました。


学生『そのお地蔵さん、有名なんですか?』

隈川『よくわかりませんが、なんとなく暑そうだったのでお水をかけていました。』


すると学生さんたちは『お兄さん、変な人ですね。』など笑いながら、彼らもまたお地蔵様にお水をかけました。


その場で少しだけ世間話や彼らの楽しそうな学校生活についてのお話を聴き、挨拶しお別れ致しました。




思いがけない知らない方々との交流に少し浮き足立ちながら歩いておりますと今度は道に大きな花壇が倒れておりました。



特に急ぐ用事もなく、植えられていたガザニアが可哀想に思えたので花壇を立て直して土を戻すことに致しました。早速近場で軍手とスコップを購入して、土いじりでございます。


ところが、思ったよりも大きな花壇のため土の量が多く、花壇もかなり重たかったため一人での作業は中々に進みません。


時間がかかりそうだな、などと考えながらもくもく手を動かしておりました。



するとそこに、先程の学生さんたちがまたしても通りがかり『お兄さん今度は何やってるんですか?』と笑いながら話しかけてくれました。彼らはそのまま『何かのご縁』ということで手が汚れることも全く厭わずお手伝いしてくださったのです。



そんな彼らを見ていると、なんだか軍手までつけて張り切って一人で土をいじっていた自分が恥ずかしくなりました。そして、それ以上にとても嬉しい気持ちになりました。




私も彼らを見習って当たり前のように困っている人を手伝い、小さな縁を大切に出来る親切な人間になりたい。



そんな風に思わせてくれたあの学生さんたちに、今度またどこかでお逢いできた時にはゆっくりと感謝の気持ちを伝えたく存じます。


会えたらいいなぁ。



長々とした文章失礼致しました。お嬢様方にもどうか日々素敵な『何かのご縁』が訪れますようにお祈り申し上げております。












(…そして、彼らには内緒ですが、素手で土を弄るのは土の中の謎の幼虫たちが怖くて怖くて怖くて怖くてどうしても真似出来ないなあ、などとどうしても考えてしまう隈川なののでした。)



隈川
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