ご挨拶

椎名でございます。
さて、今年もほんのわずかとなりました。

お嬢様はいかがお過ごしでございますか?

今年も日々が怒涛のように過ぎ去り、気が付けば年末でございます。

思えば今年も変化に富んだ一年でした。
大きくは年号が変わったことでございましょうか。
そして税率の更新も大きな出来事でございました。

私の個人の趣味で申し上げると、テクノロジー関連も進化の多い年と感じております。
流通網では最近「緑のロゴ」の入った大きなリュックを背負って自転車にまたがる方をよく見かけますし、近年耳にします「サブスクリプション」と呼ばれる月額制のサービスも定着し、ビジネスのあり方も大きく変わって参りました。
私の好きなオーディオ業界でも進化がございまして、特にTWS(True Wireless Stereo)の進化には目覚ましいものがございました。
いわゆる無線イヤホンのことで、通例「音質が良くない」と言われるものなのですが、この音質面での進化が近年最もあった様に思います。ワイヤレスだからといって、ある種の妥協を持って聞く必要が極めて少なくなった事には驚きを感じております。
またこのイヤホンにもサブスクリプションの波が…

・・・・いけませんね。このままだと延々と語りそうなので、この辺りでおさめまして・・・

物事には必ず「起こり」があり、そこから基礎たるものを積み重ねた先に変化や進化があります。
これはお屋敷に照らしても同じことが言えるでしょうか。
変化の傍らには必ず変わる事のない理念があって、その「想い」を守り務め続けたからこそ今があるのだと私は信じております。

2020年もきっと様々な出来事がある事でしょう。
ですが、いつだってお嬢様が安心してご帰宅頂ける屋敷であります様、
これからも使用人一同務めて参る所存でおります。

本年は本当にありがとうございました。
寒さにお気をつけ頂き、良いお年をお迎えくださいませ。

それでは。

ゆく年

お嬢様、お坊っちゃま、ご機嫌いかがで御座いましょう、金澤でございます。

今年も残り僅かになりました
改めましてお嬢様、お坊っちゃま、今年一年お疲れ様でございました。
色々な事がございましたでしょう、楽しい事もあり時には辛いこともあり、またそれが人生でございます。
今年の頑張りは糧となり、未来の実りに続いてまいります。

使用人一同はお嬢様応援団、お嬢様の頑張りにエールをおくり続けます!

あっ、でも適度に力を抜いて下さいませ、お茶をゆっくり飲む時間を忘れずに。

よいお年を。

『 花 』♪

フットマンの仕事

ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。
隈川でございます。

気が付けば年の瀬、2019年も終わりを迎えようとしております。

この時期は屋敷の中も忙しない雰囲気で、使用人たちも年内に納めなくてはならぬ執務や給仕に奔走しております。「師走」ならぬ「使走」とでも申しましょうか。

特にフットマンたちはあれやこれやと大忙しでございます。

…え。
「フットマンたちはいつもはどんな仕事をしているの?」でございますか。

…左様でございますね。
一般的な屋敷ではフットマンと申しますと主人の外出時ご同行したり、客人の来訪時に不自由がないよう滞在中の手伝いをしたり。

他にもヴァレットや執事の小間使いのようなものと認識されているかと存じます。

(そういえば大昔のイギリスでは半ズボンで馬車の横を並走していたと聞きますから、運動嫌いの私からすると現代に生まれて本当に良かったと感じざるを得ません。)

しかし…最近、当家の自分以外のフットマンたちの執事日誌を拝読し返してみますと他の屋敷ならばフットマンには触れることも許されないような内容の仕事を一任されている者も多いようですね。使用人界隈ではかなり特異な環境でございます。

大旦那様のお人柄からなのか、使用人たち自身が考え、得意な仕事をフレキシブルに分担することを許されているようにも存じます。

それを踏まえ鑑みますと
「うわっ…隈川の執務内容、狭すぎ…?」
というどこかの広告のような不安を覚えます。

日々のティーサロンでのお嬢様の身の回りのお世話、ファーストフットマンとしての教育係、それ以外では課外活動として執事歌劇団で任されております執務ぐらいです。

思い返しますと【ティーサロン】【使用人寮】【講堂】を行ったり来たりの毎日。

私、凡そ6年以上フットマンとして屋敷に在籍しているにも関わらず、未だに敷地内で足を踏み入れたことのない場所すら沢山ございます。

例えば庭園の奥の森、当家抱えの職人たちの工房、大浴場、…etc.
ああ、実は馬房にも踏み入ることが少のうございます。(お恥ずかしながら馬車馬たちも名前と毛色が一致しているのは金澤の可愛がっている「田吾作」と屋敷に来たばかりの頃に門前で蹴られかけた「エリザベス」ぐらいのもの。他の馬は正式名称を知らぬので勝手に渾名で呼んでおります)

逆によく足を踏み入れる場所ですと、図書室は調べ物の際に重宝しますし、庭師とは世間話をしたり髪を切って貰ったり、あと現在は使われていない旧リネン室にこっそり毛布を持ち込んで時々包まってお昼寝をしたり…あ、これは他の使用人たちには内緒ですよ。

…そうだ、お嬢様!
来年はお嬢様のお時間のあるときに、こっそり一緒に屋敷内を探索してみましょうか。

どうか来年も宜しくお願い致します、お嬢様。

隈川