古谷でございます

すっかり花見日和。
お嬢様はもう、この春の彩りをご覧になりましたでしょうか。

五年ほど前の執事日誌をふと思い出します。

流行り病が世に広がり
人と肩を並べて満開の桜を囲むことも、祝いの席で杯を交わすことさえ叶わぬ頃。

ただ遠くより見上げるばかりの、あの閉塞感のある季節の中

いつの日か何のの憂いもなくこの景色を分かち合える日をひたすらに思い描いておりました。

願い続けることの尊さ。
そして、歩みを止めぬことの尊さを。

今年は、薄紅に染まる景色の美しさに加え、そんな想いを抱いてしまいます。