冬日和

お嬢様、お坊ちゃま。奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

私、冬の空が好きでございます。
夏の雲を愛でるのも、
よいものではありますが、
冬の澄み切った空を眺めるのは、格別ですね。

どこまでもどこまでも広がっている、
青空を見ておりますと、
ほっと一息つけますし、
心が洗われるような心持ちになります。
ふと、感傷的な気分になり、
私はこの世界に生かされているのだなぁと感じます。

こんな日は、屋敷の庭の大きなナラの木にでも、背を預けまして、読書するのもよろしいかも知れませんね。
少々寒うございますが、ストールなどをお出し致しますから、皆様も気持ちいい空気と共に、のんびりと文章に浸る1日を。

ただ、日が陰る頃にはお戻りくださいませ。
勿論、お戻りになりましたら、
温かい紅茶をご用意させて頂きますので、
しっかりとお暖まりくださいませ。
私は、心温まる物語でも厳選し、
ご用意致します。
いつの日か、お飲み頂く紅茶も
物語に合わせて、
私がご用意出来ましたら、よいのですが……。

さて話は変わりますが、
気づけば大旦那様に、お許し頂き、
お給仕をさせて頂くようになってから、
半年程経って参りました。
一ヶ月目に、光陰矢の如しなどと申しましたが、それ以上のスピードで過ぎていった数ヶ月だったなと思っております。

こうしてお務めを続けていられるのも、ひとえに、皆様の温かいお心遣いあってのもと、存じます。

まだまだな点もございますが、
更に更に、皆様からの御恩に報いれますよう、
精進して参りますので、
今後共どうぞよろしくお願い致します。

(近頃は、まほろ駅前狂想曲を読みました。完結編です。三浦しをんさんの作品は、登場人物のキャラクター性がユニークで面白いですね)

才木