消えない音

暑くなって参りましたね。
百合野でございます。

体温を下げる方法はいくつかございますが
かき氷を食べたり薄着になったとしても。
一時的に体温を下げても結果的に身体が保護反応とし
体温をあげてしまう事が多ございます。

では、確実に体温を下げる方法とは…
嘘の様な本当の話なのでございますが
色々な調査のもと、「怪談話」であるそうでございます。

で、ございますので暑くなって参りました今
本日は恐がり百合野が身を削って怪談話を一つ…。

あ、怖いのが苦手な方はここでご遠慮くださいませ。
少々きつめでございます。

それはそれは、暑い夏の夜。
私が大旦那様に任せられた、業務がございました。

それはとある「お話披露会」を録音したものの音声編集。

話し手のマイクにのったノイズを除去したり、聞きやすい様に音量を調節したり
音をクリアにしたりする作業でございます。

私は別宅で一人きり…。

作業は終盤、ある程度整った音声を最終確認。
疲れも溜まっており、うつらうつら確認していたその時…

不自然な所で「カチッ」という音。

編集途中でノイズが入ってしまったと思い、話手のマイク以外の音を全部切り
もう一度その場所を再生すると…

「カチッ…」

うーん…

話手のマイクの不具合かなと思い
不自然でない程度に話手のマイクの音声を切り、会場の反応を録音する為に録っておいた場内マイクへ切り替えてやり過ごそうと試みました。

しかし、やはり消えない音…。

ん…??
場内マイクにものっているということは…

実際にこの話会が行われていた、会場にもこの音が鳴り響いていた!?
という事になる…

私はぞっとしました…

このお話は少々、霊を題材としたものでございました…。

長年、音をいじってまいりましたがこの様な不思議な現象は初めてでございました…。

結果的にその不思議な音はどうしたかというと…

調度シーンの移り変わりの部分でございましたので
次のシーンの出だしのセリフを上手くかぶせて目立たない様に施しました、とさ。

え…?

なんという作品か…?

で、ございますか…

それは…

執事歌劇団の「credo」という作品でございます。

28:20~28:21
環~椎名執事の切り替わりの瞬間だけは決して、
確認する事の無い様にお願い致します…。