日誌

今年のボジョレーヌーボーはお口に合いましたでしょうか?

私も何種類かテイスティングいたしましたが昨年に続きいい年になりそうですね。2年連続で良年ということもあまりないのですが期待できそうです。


さて、「今年もよかった」というと簡単に聞こえるのですが実際には「良い」にも色々ございます。

個人的な好みの話になってしまうのですが、昨年は現在のブルゴーニュには理想的な年だったのかなという気がします。
特にヴォーヌロマネのワインには期待ができそうです。
詳しくは昨年の日誌に認めてございます。


一方で今年のワインは、丁寧に誠実に作ったワイン程ボジョレーヌーボーには向かない味わいだったのではないでしょうか。
今回印象的だったフィリップ・パカレ、ジュイヤール・ヴォルコヴィッキどちらのワインもやや硬さが残る印象で、一瞬で幸福感を感じる昨年のようなわかりやすい味わいではありませんでした。
ただ、果実味、酸味共に充実しており、特にタンニンが印象的でやや硬さを感じさせます。それぞれの要素のレベルは高い位置にありました。
まだ全体がまとまりきらないのですが、もしそれがしっかり溶け合ったらクラシカルでスケールの大きなワインが生まれそうな予感がございます。
ジュブレイシャンベルタンのワインなどは骨太でいいワインになりそうですね。


個人的には2017でしたらフーリエやエマニュエル・ルジェ、2018でしたらルソーやルーミエのワインを飲んでみたいものです。
Filed under: 大河内 — 15:30

日誌

大河内でございます。
秋も深まり冬の足音も聞こえてまいりました。街一面がクリスマス飾りでいっぱいになるのも時間の問題でございましょう。
そしてそれと共に日々寒さも増して参りましたがこれもまた心地よさを覚えるものでございますね。

今回はそのような寒さで冷えた体を芯から温めるような一杯。
ショコラショーをご用意致します。

私にとっても久しぶりのカクテルなのですが今回は伊織の力を借りることができました。
私とは比べ物にならないくらい多忙な使用人ですので声をかけるか考えてしまったのですが、二つ返事で引き受けてくれました。いくら感謝しても足りません。

ショコラショーにはお酒だけではなくハーブも大事ですし
なにより伊織となら面白い一杯が作れるのではないかという予感があったのが一番の理由でございます。

彼のためにも胸を張ってお出しできる一品を完成させなければなりませんね。
期待していてください。
Filed under: 大河内 — 15:00

日誌

何年かに一度どうしても好みのものが見つからないなと言うタイミングが訪れるのですが今年はまさにそうだったようで、それならばと服を1着仕立ててもらうことにいたしました。


生地やサイズ、仕様を好みのものにできるということも嬉しいのですが、担当の方とバンチブックをめくりながら色々と相談する時間がなんとも愉しくここが一番の醍醐味なのかなとも感じます。


最終的な決め手が職務というのも考えものではございますが、立場上燕尾がありますのでドレス過ぎるものは必要ございません。
ここは狩のシーズンが近いですし大旦那様に随行することも考えウェイトも重くスポーティーなフランネルのものを選ぶことにいたしました。
(春夏のリネンなどもそうですがガチガチの英国生地を何年もかけて馴染ませる愉しさはとてもよろしいものです)
柄に関してはこの秋はガンクラブやグレンプレイドなどには多く出会えそうですので敢えてシンプルなハウンドトゥースを。


暑い盛りの8月に注文したのですがこの日誌がお嬢様方の目に触れる頃には手元に届いているはずです。
今はカントリーブーツやジョッパーブーツの手入れをして待つことにいたしましょう。
Filed under: 大河内 — 10:55

日誌

9月。秋の始まりですね。

「9月は実質的には夏みたいなものだ」などとうそぶいておりましたが

いやはや実際に迎えてみますと空気がまったく違いますね。
長く生きていてもなかなかわからないものでございます。


さて、
職務柄真っ先に思いをはせるのはボジョレーヌーボーでございましょうか。


豪徳寺のように現地に知人がいるわけでもないですし、ましてや足を運ぶことなども到底かなわないのですが、様々な情報をみるたびに心躍らせております。



昨年日誌にも認めたのですがワインが他のアルコールと決定的に違うところは素材であるブドウの味を強く反映しているところでしょう。
同じ醸造酒である日本酒やビールなどと比べてもその幅の広さがうかがえます。

「天」つまりその年の微細な気候の移り変わり
「地」つまりその土地特有の土壌や地形、風通し等の地理的な特徴
「人」つまり人の手

それらが一体となってはじめてワインが生まれます。
大きな要因であるヴィンテージをはかる一つの機会がボジョレーヌーボーということでしょう。

「ボジョレーヌーボーはおいしいか?」

という話題はよく上りますがそこは大した問題ではありません。
今年も新しいワインが生まれたという感謝(ワイン業界、生産者に対する一番の恩返しは消費でしょう)、
そしてなによりも躊躇なくお酒を飲める口実が目の前にあるのに逃す手はないというところでございましょう。


楽しみに待ちましょう。
Filed under: 大河内 — 20:50

日誌

どうにも耐え難い暑さが続いておりますがこの日誌がお嬢様の眼に触れる頃には若干でも過ごしやすくなっているのでしょうか。
ほとんど冷房を使わずに過ごせた去年が嘘のようです。


(more...)
Filed under: 大河内 — 09:59

日誌

先日久しぶりに面白いワインをいただきました。
クラスが高いワインがおいしいのは当然なのですが、感動はそういった枠組みとは関係なく
ワインの状態、飲むタイミングそして飲み手の受け入れる状態(経験や心も含めて)
そういった様々な要因がかみ合った瞬間に大きなものとなります。
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Filed under: 大河内 — 20:00

日誌

先月は私がおすすめした焼き菓子を召し上がっていただいてありがとうございました。

実はこのカヌレでございますが個人的に因縁深いお菓子でございまして。
そのお話をしようかと思います。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ティーサロンでは数年前にも
使用人が考案したデザートをお出ししていたことがございまして
その折に私のものもという話が出たのですが
その際私が提案したのがサバランとカヌレでございます。

結果的に申し上げますとどちらも却下されてしまい結局私のものは試作どまりとなってしまったのですが、それでも懲りずに今回もやはり同じラインナップを推しました!

最初は前回同様サバラン、カヌレどちらも作れないと断られ、またしても頓挫したかと思われたのですが……数日後、「試食してみてください」と私に元にカヌレが突然届けられたのでした。



個人的にカヌレが好きだということもあるのですが、フィナンシェやマドレーヌと並びティーサロンには欠かせないスタンダードなフランス焼き菓子の一つでございます。当ティーサロンに並べたいという気持ちが強かったので今回それが叶いました。

あとはこれを機に当家の定番として顔を出すようになればさらにうれしゅうございますね!
Filed under: 大河内 — 15:25

日誌

この度大旦那様にお許しをいただき私が監修したデザートを一品ご用意することとなりました。


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Filed under: 大河内 — 16:00

日誌

少しずつ春の足音が聞こえてまいりましたがまだまだ
肌寒くもございます、油断せずに暖かくしてお出かけしてくださいね。


さて、先日ご用意した「闇鍋」の映像についてでございますが。
ご覧いただけましたでしょうか?

2018年、お嬢様方に新しい味をお届けするための会議
21世紀のヌーベルキュイジーヌをと意気込んで足を運んだのですが
かなり混沌とした煮ても焼いても食えないようなものになってしまいました。
お恥ずかしい限りでございます。
持て余した時間を埋めるのにでも使って頂ければ幸いでございます。



しかし今回、収穫もございました。
水瀬のDJサロンなどでも強く感じたのですが
歌劇団メンバーのなんと頼もしいこと
彼らが普段身を置いている大変さに比べたら
ほんの欠片ほどではございましょうが、
それでも誠に過酷な仕事でございました……


「お嬢様に笑顔を届ける」

様々な業務がございますが、なにより大切なこの使命に
彼らほど真摯に向き合っている者もいないでしょう。
私も遠く及びませんが彼らと同じ場で学べたことを生かして
これからも給仕いたします。
Filed under: 大河内 — 16:00

日誌 号外

「今月のアクアパッツァは本当においしいよね、杉村君なら作れるんじゃないの?」(この発言は過去のものです)


軽く口からこぼれた一言が私に本当に本当に幸せなひと時を与えてくれました。








普段から杉村の料理の話はよく聞いておりましたし、昨年同様バレンタインには皆にチョコレートをふるまってくれていたので腕に疑いはなかったのですが

実際にその料理を口にしてうなりました。

わかりやすくシンプルに伝えるならば……




白ワイン1本が瞬く間に空になりました!



お酒が好きな方ならもちろん。召し上がらない方でも紅茶に置き換えればわかりやすいかと存じます。

普段多く飲んでもハーフ程度、食事に合わせてもグラス1~2杯といった具合なのですが、それがもう進む進む!
魚介のうまみがワインと溶け合いそれぞれの味をより一層引き立たせ、それがまた次の一口への呼び水となる。

もう止まりませんね。

マリアージュという単語はよく使われますがここまでしっかり白ワインと溶け合う味わいはそうそうございません。
この一体感。酒飲みだからこそ作れる味でございましょう。


一方で酒に合う味というと分かりやすく濃い味にしがちなのですが、このバランス感覚もすばらしい。
私自身も素人なりに料理を作るのですが塩を決めるというのは本当に難しいです。
後戻りができませんし、若干濃く作るほうがわかりやすくおいしくなるのですが、杉村が用意してくれたアクアパッツァは決して効きすぎることがなく主張しすぎません。メインは飽くまで魚介の味。うまみと甘さがしっかり主張しております。杉村の料理教室に通いたくなりますね。

そしてまた、味もしっかりなじんでいて、時間をかけて作っているのがわかります。
材料に火を通しスープのバランスをとるだけですとそれぞれの要素がなじみませんし、塩も角がたちます。
それぞれの具材の風味、複雑さはありながらも全体としてしっかり溶けて一つになって丸い味わいでございます。

ご覧の通り多くの具材がございますが、どれを最後に食べようかどの順番で食べようか……最後に向かうにつれ迷って迷って仕方ありませんでした。
おいしいものを食べているとそうなりますね。



「筆舌に尽くしがたい」と伝えることを放棄したくなるのですが誠に伝えきれないおいしさでございました。



ただ、それ以上に嬉しかったのは杉村の優しさを端々に感じられたことでございましょう。
これだけ手の込んだ料理でございます、時間も手間もかかったことがわかることは勿論ですし。
何度も申し上げた通り、しっかり白ワインを意識した味づくりに食べる人(ワインが大好きな私)のことを考えて味を調えて作ってくれたのかなと感じられます。
作る前にもさりげなく「大河内さんは好き嫌いないんですか?」と聞いてくれていました。
料理の技術も勿論ながら、彼の人柄こそが最高のスパイスとして暖かい料理……というよりも全てを含めて暖かい気持ちになる時間を与えてくれたのだと思います。

作る人は食べる人のことを考えて、食べる人は作る人のことを考えながら。

職務的にも、食材、調理法、ソース、マリアージュ等々頭で考えることばかりで忘れておりましたが、そもそも「食」に大切なのはそこではないのだなと学べた気がいたします。
「食」「料理」の根幹とでも申しましょうか。今まで感じたことのない感動を食から得られた気がいたします。


杉村くんごちそうさまでした。



……


……



ちなみに。
スープもたっぷりとくれたので締めをパスタにすべきかリゾットにすべきか
本当に迷ったですが……



どちらにするかはこれから決めます!
Filed under: 大河内 — 00:00