18周年のご挨拶

椎名でございます。

またお屋敷の歴史に1つのページを加えることができました。

18年という年月をお嬢様と共に過ごせましたことを、心より感謝申し上げます。

 

いち個人の人生としても18年は長い歴史と言って差し障りがないかと存じます。

お屋敷は世界的な困難を乗り越え、とうとう今月には使用人たちもマスクを外し、

お嬢様に本当の意味で隔たりなく、お仕えすることが叶いました。

 

「やっとここまで戻って来れた」と言う想いとともに、ここからが再スタートでもあると身の引き締まる思いでございます。

 

20年の節目も目前となってきたお屋敷でございますが、

現代社会を生きていく中で、様々な環境の変化による意識のアップデート、

そして新しい価値観や情勢に敏感であるアンテナは必要でございますが、

お嬢様のために、お屋敷のために守るべき

“ゆるぎない価値観”が今だからこそ必要であると確信してございます。

 

それはあなた様が屋敷のお嬢様であり、我々はお嬢様にお伝えする使用人であることです。

 

我々はお嬢様のために存在してございます。

 

我々の全てはお嬢様のために。

 

その一点は、いかに環境が変わろうとも変わることない我々使用人の大切なアイデンティティーでございます。

 

昨年長らくお勤めしてございました執事藤堂が勇退いたしましたが、

そんな藤堂が常日頃口にしておりましたのがお嬢様への想いでございました。

 

どんな小さな事でも、お嬢様のことを気にかけ日々の執務にあたる彼の姿は、

我々の目指すべき姿です。

 

 

これからも、使用人一人ひとりが向上心を持ち、

強い意思を持ってお嬢様にお仕えできるよう、

ハウススチュワードはじめ使用人一同研鑽を重ねてまいります。

 

いつまでもお嬢様の帰るべきお屋敷を守るために。

 

 

 

 

お屋敷にてお嬢様のお帰りを心よりお待ち申し上げます。

 

 

椎名

日誌

ご機嫌麗しゅうございます

近頃、朝のルーティーンとして行っておりました日光浴ですが

朝の寒さが少しづつ緩和されているように思えて参りました。

お嬢様のお召し物も少しづつ衣替えをしていかなくてはいけませんね。

春物のショッピングに出られる際には我々もお連れ頂いてよろしゅうございますからね。

しっかりと荷物持ちとしての役目を果たしてみせましょう。

そういえば、
当家のハウススチュワード
椎名と共にエクストラティーを行うことと相成りました。

お日にちとしては4月の16日、

本来でしたらば
4月の17日(シイナの日)に行うところではございますが、

当日は本邸にて
お嬢様と椎名の愛猫達との触れ合いの時間を設ける予定ですので、

今回のエクストラティーは
その前日祭としてご用意を致しましょう。

そして、、、

「Cadeau」

感謝の意でございます。

お嬢様へのキモチを当日、

是非ともお伝えさせてくださいませ。

 

火野

日誌

ご機嫌麗しゅうございますお嬢様、片倉でございます。
日も暖かく春の到来でございます。
御屋敷ではマスクも外れるということで全身に感じる日々が増えてまいりましたがいかがお過ごしですか?
私はと言うと…今年も例に漏れることなく春の風に乗ってやってくる曲者たちの登場により致命傷でございます。

…と花粉のことはさておき
街の中や御屋敷のお庭に咲く桜や梅の花はもうご覧になりましたか?場所によってはとても綺麗に咲いてございました。
かくいう私も見回りやお散歩などで拝見したのですが、寒さが目立つ日など桜達には可哀想な日和にはどことなく哀愁が漂う桜の光景をご覧いただけます。
是非一度お試しくださいませ。お出かけ先でのお話など拝聴できることを楽しみにお待ちしております。
片倉

Brand new scene

お屋敷が18年を迎えました。

私にとってはとてもとても長い18年でございます。

 

お屋敷の門を叩いた時、この現状を予想しておりましたでしょうか。

 

とても感慨深いものがございます…

 

 

 

過去を見ても戻らない。

未来を見ても分からない。

 

ですが…

考え方で過去の捉え方が変わり

過去を活かすことで未来が変わると信じてございます。

 

 

 

お嬢様が少しでもご自身を好きになれて

楽しい日常を送れるよう、心から願っております。

 

時に悩む時もあるかもしれません

ですが、悩みは進歩したいという心情から生まれるものでございますので

 

そんな時はティータイムで一休みなさってくださいませ。

 

考えをまとめて、誰かに話すことで半分は解決しているかもしれません。

 

今年は今まではとは違う年になりそうでございます。

一緒にたくさんの景色を見てまいりましょう。

 

これからも貴方のお力になれますように。

 

〜これからに願いを込めて〜 百合野

All’s well that ends well

お嬢様、お坊ちゃまご機嫌麗しゅうございます。
冴島でございます。

3月になり暖かい日も増えて少しずつ春を感じることも増えて参りますとどこかに出かけたいような活発な気持ちにもなって参りますが私含め花粉症の方にはやや辛い時期ではございますね。

それはそうと今回はお嬢様、お坊ちゃまによろしければ聞いて頂きたい話がございます。
大した話ではございませんがお時間ございましたらぜひ最後までお読みくださいませ。

今回の日誌は少々長くなりますがお付き合いくださいませ。そして読み終わりましたらぜひティーサロンにて感想お聞かせくださいませ。

では、はじまりはじまり〜でございます。

 

先月、2月のとある日に休日を利用して日帰りで少し遠出をしようと思いたちお屋敷から電車で3時間程かかるとある神社に行って参りました。

と申しますのも大したことではございませんが2月は個人的についてないことが多々ございまして少しでも流れが変わればいいと気分転換に出掛けた次第にございます。

普段遠出をする際にはもっぱら車で向かうのですがなぜがその日は行く前から電車で行ってみようと考えておりました。
きっと普段時間をかけて様々な交通機関でご帰宅頂くお嬢様、お坊ちゃまのお話を聞いてたまには私も普段と違う手段で向かいたくなったのでしょうね。

そして公共の交通機関を使う際の一番の問題は出発の時刻でございます。車で向かう場合出発も帰宅も全て自分のペースで決められますが公共交通機関だとそうもいかないものでございます。
特にお屋敷から遠く離れた地ともなりますと専用の路線で1〜2時間に一本しかないこともざらでございます

なのでしっかり行きと帰りの時刻とルートを調べ、午前11時頃に部屋を出て午後14時半頃には着く予定でございました。
出発ギリギリまでゆっくり過ごしすぎたせいでお昼を食べ損ないましたが、調べたところによると神社に向かう途中の参道には茶屋やお食事処などもあり、どうせなら美味しいものを食べようとなにも食べずに出発致しました。

初めて乗る路線、そして初めて訪れる駅を新鮮に感じながらも旅は続き、今回の道のりは4回程電車の乗り換えがございますので乗り過ごさぬよう車窓の景色を眺めながら順調に旅は進んでいきました。

そして4回目、最後の乗り継ぎ。

あってはならないことが起きたのです…

さようでございます。

乗り過ごしたのです。

奥に進むと景色も単調で一駅の間隔も長いこともあり油断致しました。

“あっ!”と気づいたのと同時に扉は閉まりました。

その時、とある思考が私の脳裏によぎりました。

「あれ?そういえば朝に時刻を調べた時、この電車を乗り過ごしたら時間が間に合わなくなるから気をつけないとな。と思ったような…」

さようでございます。
冒頭に書いた通り。

“お屋敷から遠く離れた地ともなりますと専用の路線で1〜2時間に一本しかないこともざらでございます”

先に結論から申しますとこの時一駅乗り過ごしたことにより、まず一駅戻るのに25分、戻ってから次の電車がくるまで75分、計100分待つことになってしまいました。

目的地は乗り過ごした駅から電車で20分もかからぬ所。
ですが地図によると30km程あり歩くとなると4時間かかり、僻地ゆえバスもございません。
住宅地のなかにポツンとある無人駅ゆえタクシーも走ってはおりません。

間に合うはずだったのです。

間に合うはずだったのです。

お食事も授与所も。

「ちゃんと乗り過ごさぬよう確認してれば…」
「こんなことなら初めから車で来れば…」
「お腹がすいた…途中でなにか食べ物を買っておけば…」

そんな栓無きことを考えつつ、一瞬ヒッチハイクをしてみようかと本気で考えましたが、車通りも少なく自動車でも30分近くかかることを知り、無駄な足掻きは辞め、まだ肌寒い無人の駅で1人叫び出したい気持ちを抑え大人しく次の電車を待つことにいたしました。

結局14時38分につくはずだった予定が気付けば到着予定時刻は16時19分に。
十分に時間の余裕を持って部屋を出たはずが日も沈みかけでございました。

たった一つの失敗で全ての予定が狂ってしまう。
人生では度々あることでございます。

たがこれも神の思し召し。
神社に参拝に行く途中の出来事なら尚更でございます。
そして時に人生では苦難を受け入れて前に進むことも大切でございます。

人生は思った通りに上手くいかぬもの。
ですがきっとこの失敗から学べることもあるはずでございます。
この失敗を乗り越えてひとつ強くなれた気が致します。

お嬢様、お坊ちゃまも不運なことがあった時、この日誌を思い出して笑ってくださいませ。

ですがここで諦める冴島ではございません。
少しでも希望があるかぎり足掻いてみせるのが冴島流でございます。

授与所は16時30分に閉まるとの事。
つまり駅に着いてから御守りなどを頂ける授与所が閉まるまで10分程猶予がございます。
きっと1分前でも間に合えば対応して頂けるはずと信じて。
これは駅から全力疾走確定でございます。

駅に電車が着く前に覚悟を決め、扉が開いた瞬間全力で走り出しました。
しかし、改札を越え駅を飛び出た私の目の前に最後の試練が立ちはだかったのです。
なんと駅前から参道まで上り坂が続いていたのです。
ですが今更この程度で挫ける冴島ではございません。
授与所まで750m、残された時間は10分。
いけるところまでいく所存でございます。
どんなに汗をかこうと息が上がろうと足が縺れようと最後まで走り続けます。

日が沈みかける空の下一心不乱に駆け抜けると鳥居が見えて参りました。
ここまでくればあと少しと最後の力を振り絞り授与所に駆け込むと16時26分。

“まだ大丈夫ですか”と尋ねると巫女の方から”はいまだ大丈夫です”との返事。

なんとあの絶望的な状況から間に合ったのでございます。
御守りとおみくじを授かり、いざお参りでございます。
時間も時間でございましたので境内は人も疎らでございましたが無事お参りを済ますことも叶いました。

 

 

 

 

 

 

残念ながら奥宮は閉まっておりましたが次回に繰り越すことと致しましょう。

その後奥宮のさらに先にある唯一開いていた茶屋で湧き水で入れたコーヒーとわらび餅を頂き、人気のない暗くなった厳かな雰囲気の境内を引き返し帰路につきました。

 

 

 

 

 

 

ちなみにコーヒーを頂きながら先程引いたおみくじを開きましたらなんと大吉でございました。

“雨降って地固まる”、”終わり良ければ全て良し”とはこの事でございます。

そして神社を後にする頃にはすっかり月が出て境内も参道も夜になっておりました。

 

 

 

 

 

帰りは電車の発車時刻まで1時間ほど時間がございましたので少々歩きその地域の特産品などを使ったお食事を頂こうと思ったのですが、なんと調べたお店がことごとく休業日でございました。

これも最後の不運かと思いつつ、せめて帰りの長旅に備えコンビニで何か食べ物を買おうと向かう途中で唯一開いている蕎麦屋を発見し、蕎麦と特産の季節のタコを使った天丼を食べることができました。

食べられただけで御の字でございます。

近頃控えていたお酒も解禁してご機嫌でございました。
これは電車で行った甲斐があったというものでございます。
ただし次からは絶対に車で向かおうと心に誓ったのでした。

そして先程までの不運はすっかり忘れ帰りは無事に予定通り帰れましたのでご安心下さいませ。

ちなみにこの日誌の神社の最寄り駅に着くまでの部分は乗り過ごして電車を待っている無人の駅で書きました。
感情は鮮度が大切でございます。
この気持ちが消えぬうちに書き留めようと思った次第でございます。

待ち時間は100分ございましたので。

ある意味で非常に記憶に残る一日となりました。
非常に濃厚な1日でございましたが貴重な経験ができたとポジティブに捉えることに致しましょう。

ということでまだまだ日誌に書ききれぬこの日の話も沢山ございますので私がお仕えする際にお話をお聞きくださいましたら嬉しゅうございます。

そして当家のお嬢様、お坊ちゃまにはこのようなことがなきようお出掛けの際には使用人がしっかりと馬車をご用意致しますのでご安心くださいませ。

随分長い日誌となってしまいましたがここまでお読み頂きありがとうございました。

さて、気を取り直しまして暖かい日が増えたとは言えまだ肌寒い日も多くございますのでお身体を冷やさぬようお気をつけくださいませ。

今月は当家のアニバーサリー期間もございます。
去年に引き続き今年も一緒にお祝いできること非常に嬉しく思っております。
アニバーサリーを記念した特別なお品もございますのでぜひご帰宅くださいませ。

では今月もティーサロンにて温かい紅茶を用意してお嬢様、お坊ちゃまのご帰宅をお待ちしております。

冴島

日誌

ご機嫌麗しゅうございます。
八幡でございます。

先日はタイニーブルームーンありがとうございました。
私自身も初めての経験でしたが非常に充実した2日間でございます。

今後も新しい事に挑戦出来るよう日々頑張っていこうと存じます。

さて、話は変わりますが4月から私の考案いたしました桜のモンブランがございます。
夜桜をイメージいたしました非常に見た目もお味も楽しめる1品でございますのでお戻りの際は是非召し上がりくださいませ。

春に香りあり、そして出会いあり

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

近頃は寒暖差も大きく、
花粉という驚異も
少しづつではありますが、近づいておりますね。

私共からいたしますと、
皆様が元気でお過ごしになれているか。
ただその一点が気になるところでございます。

皆様が笑顔でお過ごしであれば、
それは何にも代えがたいものにございます。
使用人の本分は何よりそこでございますし、
それ以外のことはどうでもいい。
そう断じてしまっても相違ないことと存じます。
お元気なお顔をお見せくださいませ。
即ちそれが我々の喜びでございます。

堅苦しい申し上げ方をしてしまいましたが、
ゆっくり楽しく元気よくお過ごしくださいませ!

……

閑話休題ということで。
春、新生活、新しい出会い、始まりの季節。
何かに挑戦するには素晴らしい時期と存じます。

書庫管理を仰せつかるものとしては、
新しい体験をお届けするのも役目の一つと捉えまして、
今回は「最も尖った文学賞」と呼ばれる「メフィスト賞」を
ご案内いたします。

それは何?
という方も多いと存じますので、
概要からご説明いたします。

“メフィスト賞(メフィストしょう)は、株式会社講談社が発行する文芸雑誌『メフィスト』から生まれた公募文学新人賞である。“

ご存知の方にはお馴染みの講談社ノベルスに紐付けされる賞ですね。
ブックカバーのサイズが合わないことでも有名です(才木調べ)。

元々この賞は、
今では著名な作家の森博嗣先生のデビューにハクをつけるために
創設されたものでございます。
(なお、0回受賞者には、京極夏彦氏がございまして、
第2の京極夏彦先生を作る賞であったなどとも言われているそうです)

力量と熱意さえあれば全て不問というこの賞は、
そのコンセプトに相応しく
特徴のある作家を世に送り出してきました。
私の好きな作家で申しますと、
小路幸也先生や辻村深月先生がいらっしゃいます。

私のイメージにある尖った方ですと、
西尾維新先生や舞城王太郎先生も
この賞によってデビューしております。

受賞した作品は、一風変わった作品も多いのですが、
だからこそハマれば面白いと言える。
そんな作家や作品を見つけられる、
素敵な賞であると私は思っております。

暖かさにまどろみを覚える
朗らかな陽気が続くこの季節に、
是非お試しいただきたいものが詰まっております。

どんなものをお読みになろうか。
そんな悩みをお持ちになりましたら、
気にかけていただいければ、幸いです。

……

私自身も微睡んで、
つい長く語ってしまいました。
皆様の日常に少しでも楽しめることがありますよう、
マンネリを崩すカンフル剤となるような
刺激があることを祈っております。

環境が変わり新生活をお過ごしになられたり、
そうでなくとも改めて見つめ直すことの
多くなる時期と存じます。

私自身も改めて。
より実りのある生活を心がけたい所存です。
引いてはその全てを皆様に還元出来れば、
これほど喜ばしいことはございません。

ティーサロンにて、
寛いでお過ごしにいただけるよう。
ギフトショップにて、
様々楽しんでいただけるよう励んでまいります。

お帰りを心よりお待ちしております。

P.S.
来月ついぞ私の使用人大好きシリーズのお品、
「ミルクジャム」をご用意することとなりました。

クッキーに合わせてよし、
その他の焼き菓子と合わせても勿論よろしゅうごさいます。
こんがり焼いたトーストにもよろしゅうございますし、
私としてはアイスクリームと合わせていただくのも
オススメでございます。

是非お手に取っていただきたい一品です。

才木