お嬢様への手紙 ~ 爽やかな朝

おはようございます、お嬢様。時任でございます。

おやおや、まだおねむでございますか?どうかお目覚めくださいませ。
今日もよい天気でございますよ。
さぁ、カーテンをお開きいたしましょう。
爽やかな朝日を浴びれば、眠気など吹き飛びますよ。

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お嬢様への手紙 ~ 粉雪舞う夜に

我が敬愛せしお嬢様へ。
今宵は時任よりお手紙申し上げます。

ご機嫌いかがでございますか?
街にもどうやら、粉雪がちらつき始めたようでございますね。

お嬢様は、雪が降る中で夜空を見上げた経験はございますか?
星の光すらない、全き暗闇の中から、真白い羽毛が尽きることなく舞い降りてくるかのような眺め。
いつまで眺めていても飽きること無い美しさに、時任などは時間を忘れて見入っておりました。

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お嬢様への手紙 ~ 番外:地下深くに眠る手紙

わが敬愛せしお嬢様、ご機嫌麗しゅう御座いますか?時任で御座います。
つい先だってお手紙を差し上げたばかりで御座いますが、時外れた文をお送りする事お許しくださいませ。
世俗にはまだまだ、性質のよろしくない風邪が猛威を振るっているようで御座いますが、お嬢様はご無事で御座いますか?
政敵やら侵入者やら暗殺者やら…目に見えるお屋敷の敵は時任たちが役目にかけて退治いたしますが、風邪のウィルスばかりはお嬢様ご自身で身を守って頂くしか御座いません。
どうかお嬢様、お出かけからお戻りのときは、うがいと手洗いをしっかりと。そしてビタミンをしっかりとお摂りくださいませ。
これだけで、風邪を召される確立は激減するかと存じます。
どうか時任からのお願いで御座います。
うがいと手洗いとビタミン。しっかりお守り頂き、ご自愛くださいませ。

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お嬢様への手紙 ~ お屋敷への軌跡とデジャ・ヴュ

我が敬愛せしお嬢様へ。時任でございます。

思えば時が過ぎるのも早いもので、私が当家にお仕えし一年の月日が過ぎました。
私ごときをお拾い頂いた恩義を、その寸分でもお返し出来たかと考えると、全く自信はございませんが、愚直にただお仕えすることしか出来ぬ我が身なりに、努力させて頂きます。

本年も何卒、宜しくお願い申し上げます。

さて、旦那様お嬢様がたはお忙しい身でございますし、使用人ごときの年始のご挨拶など、手短に済ませたいところでございます。
…が。もしお仕事の狭間や、あるいはベットに入ってからお休みになるまでの時間など、ほんの僅かな愚談をお耳に入れるお時間がございましたら、こののちの時任の寝物語などお聞き下さいませ。

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お嬢さまへの手紙 ~ワインと悪魔~

敬愛せしお嬢さまへ。ご機嫌麗しゅうございますか?時任でございます。

12月に入り、いつ粉雪が舞ってもおかしくないような寒さが続いております。
街ではあまり性質のよろしくない風邪なども流行っているようでございます。
お屋敷でも口煩く申している事ではございますが、別宅でお過ごしのときでも、しっかり風邪予防にお勤め下さいますよう、お願い申し上げます。

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お嬢様への手紙 ~ 冬の朝

敬愛せしお嬢様。ご機嫌麗しゅう御座いますか?時任でございます。

季節は気付けば一足飛びに過ぎ行くものとは言えど、今年の冬の訪れの早さは驚くばかりで御座います。
お手紙を差し上げるたびに口喧しく申し上げておりますが、お嬢様におかれましては、くれぐれも御身体を大切に、暖かくお過ごし下さいませ。

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お嬢様への手紙 ~ 中秋の名月

拝啓、お嬢様。
秋風が少しずつ夏の気配を消し去り、時には冬のような肌寒い日すらある。そんな季節になってまいりました。
寒気や雨が続くせいでございましょうか。世間では風邪をひくお方もかなり多いようで御座います。
日毎に口煩く申し上げてはおりますが。
お嬢様、くれぐれもお風邪など召されませぬよう、普段から暖かくなさって。お出かけの後には、うがいと手洗いを欠かさぬようになさって下さいませ。
時任は、お嬢様の輝く笑顔が大好きで御座います。故にその笑顔が風邪の苦しみで曇るなど、耐えかねます。
曇るのは陽光だけで充分で御座います。どうか、ご自愛くださいませ。

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