夏の足音

奥様、旦那様。
お嬢様、お坊ちゃま。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

梅雨真っ盛り、という天気が続いております。
例年よりは蒸し暑さは
感じないような気が致しますが、
この小康状態はいつまで保つのでしょうか。
どうせ暑くなるのだからという
諦めに似た感覚を持ちながら、
忍び寄る足音に怯える日々にございます。

とはいえ一通り夏の準備も済みまして、
早くこの夏服達を
ワードローブに加えたい、
そんな気持ちもございます。
今か今かと待ち望むのは、
先の心情とは裏腹なものにございますが、
矛盾するのが概ね人の常。
人の心は夏模様などという歌詞もありますが、
移り変わりを気にするより
目の前のことを楽しむことこそ善ですね。
皆様がより楽しく過ごされることこそが、
私達使用人にとっての何よりの喜びです。

さてそんな季節の一助になるようにと、
7月2日からギフトショップにて、
私のアイスをご用意することになりました。
1月にティーサロンにてご用意致しました、
ロブロイアイスにございます。

ベースになりますロブロイというカクテルは、
ウイスキーの本場英国スコットランドの
スコッチ・ウイスキーを用い、
作られたカクテルです。
17c後半から18c初頭のスコットランドの義賊である、
ロバート・ロイ・マクレガー。
彼は通称ロブ・ロイと呼ばれまして、
その名を冠したカクテルにございます。

彼はその英雄的な行いから、
スコットランドでは尊敬を集める偉人。
その名前を関するこのカクテルは現地にて、
「セント・アンドリューズ・デー」を
祝うパーティー用に生み出されたとか。

気品を感じる大人な味わいと、
エネルギッシュで情熱的な口当たりは、
そんな歴史ロマンをも感じさせます。

今回のアイスではロブロイを、
バニラアイスに合わせまして、
より召し上がって頂きやすく仕上げてございます。
ただアルコール分はしっかり感じますので、

お気をつけくださいませ。

ティーサロンにおいては
7月からアイスティーのご用意が始まります。
夏服も引き続きございますし、
今月は七夕もございますね。

私もコーヒーフロートなどご用意して、
皆様のお帰りを心よりお待ちしております。

今年も楽しい夏に致しましょう。

才木

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

今月は佐々木と二人でカクテルを
ご用意いたします。
相変わらずの二人で、
定番のチョコミントカクテルを。

当家秘蔵のレシピを用いまして、
チョコミント党の皆様にも
ご満足頂けるような一品に仕上げます。
是非お楽しみくださいませ。

また来月には大旦那様から
コーヒー担当も仰せつかりました。
折角なので私が大好きな
コーヒーフロートをご用意することに。
デザート感覚でミルクもシロップも
たっぷり入れて頂いて
お召し上がり頂ければと存じます。

夏の本番も近づいて参りました。
ご体調には十分お気をつけて。

お戻りを心よりお待ちしております。

才木

さつき

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

五月は皐月に始まりまして、
五月雨ですとか何となく響きがいい
言葉が多いイメージがございます。
旧暦の上ではどうやら六月のことを指すようですが、
現代を生きる我々にはあまり関係ないのかも知れません。

五月雨自体も梅雨の雨を指す季語にございまして、
そう思うと気温の変化に一喜一憂しておりましたが、
そんな時期なのだなぁ感じますし、
実のところ夏はもうすぐそこに
近づいているのだなと感じるのです。

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うたかた

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

まずはこの春を
開館した状態で迎えられたこと。
これに感謝しなければいけませんね。

昨年の春及び初夏にかけては、
邯鄲の夢、
吹けば吹き飛ぶ砂上の楼閣、
たゆたう陽炎のような。
要は一時の幻にすら感じられる
現実感のない日々にございました。

ティーサロンにおいて、
四月というのは特別な日があります。
四月一日の日ですとか、
執事の日がそれにあたります。

四月一日の日は
使用人皆が四月一日と
名乗らせて頂く一日でございます。
エイプリルフールにちなんだ行事でして、
もしご体験されたことないお嬢様は、
また是非来年ご体験くださいませ。

執事の日と申しますのは、
日頃執事として
お仕えさせて頂いている者達が
日頃の感謝を込めまして、
T2シャーベットをお作りする日にございます。

また執事の務めをする者が
いなくなってしまうので、
代わりに別のフットマンが
執事をやるというのも
面白さの1つです。

様々な楽しみがございます。
折角なのでお楽しみくださいませ。

今年は、私と山岡のカクテルもございます。
楽しみにしてくださっているでしょうか?
精一杯お作り致します!
こちらもお楽しみくださいませ。

勿論(?)オールバックでお迎え致します。

暖かい春の季節。
行楽シーズンでございます。
こんなご時世ではございますが、
楽しく笑顔に元気よく
お過ごしくださいませ!

才木

飲みすぎ注意。

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

自身の話を皆様に殊更申し上げるのは、
些か気恥しいところではあるのですが、
名簿に記載されました通り
ホテルレストランサービス技能検定の三級を
昨年の十二月に取得致しました。

このように話題に取り上げずともと
思っていたのですが、
記載があったことで、
思いがけずお祝いや労いの言葉を頂きましたので、
この場をお借りして深く御礼申し上げます。

私自身と致しましても皆様にお仕えした、
この四年程の年月が
一つ認められたという嬉しさがございます。
このような気持ちを抱けたこと。
このような形を成せたことは、
ひとえに皆様のおかげかと存じます。
本当にありがとうございます。

これからも奢ることなく邁進し、
名は体をあらわすということを
実を以て申し上げられますよう
努めてまいります。

ここまで自分の話ばかりでしたが、
ティーサロンは
3月24日で十五周年を迎えます。
節目になるこの年を
皆様と迎えられること、大変嬉しく存じます。

どうかお元気にお過ごしくださいませ。
何時でも変わらずティーサロンにて、
皆様のお帰りをお待ち申し上げております。

――今夜はいいボトルでも開けましょうかねえ。

才木

まったりと。

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

あっという間に二月でございますね。
来月にはティーサロンのアニバーサリーも
控えておりまして、
私達としては何となく一年の締めくくりが
近づいてきている心持ちです。

皆様もいよいよ新たな生活への
下準備……などという時期なのでしょうか?
こういった時節だからというだけではなく、
お風邪など召されませんよう
十分お気をつけてお過ごしくださいませ。

お忙しく疲れが溜まってしまった時には、
チョコを召し上がられるのも
よろしいかと存じます。
私はミルクチョコレートなどが好きで、
ちょっとした作業の間などに
摘むことが多うございます。

バレンタイン。
という世間の盛り上がりとともに
この時期はチョコが溢れかえっておりますから、
色々お選びになるのもよろしいかと。

夜ののんびりとしたバータイムのお供にも是非。
ウイスキーやブランデーなどを召し上がる際の
お口直しにもピッタリにございます。

何はともあれ急がず焦らず参りましょう。
人には人の、自分には自分の
ペースというものがあるものですから。
貴方が過ごしやすいように。
貴方が幸せなように。
出来る限り私達も努めて参ります。

どうか、まったりと。

才木

楽しい一年を

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

昨年は様々なことがあった一年でしたね。
きっと人生の中でも稀有なものになる、
そんな気がしております。

ティーサロンでも本当に沢山の事がございました。

私個人としては
フォトブックのDVDに関わらせて頂いた中で
新たな発見や気づき、
そして皆様から頂きましたお声に
励まされたことが多くございました。
また平時のティーサロンにおいては、
より良いお給仕というものについて
考えることが多い一年にございました。

更に昨年は多くの巡り合わせにより、
歴若いフットマン達の活躍が
目立つ一年でもございましたね。
彼らがより輝けるよう、
より良いお給仕をより楽しく出来るよう、
考えることも多くございました。

そんな時、いつも頭に浮かびますのは
あるイベントの際の大河内の言葉です。
長くなりますので詳細は省きますが、
「今いる使用人、今の御屋敷が一番だ」
と大河内は言っておりました。

当時とても嬉しい気持ちになったのを
覚えておりますが、
今になって考えますと
この言葉には不退転の決意というものが
見えて参ります。
常に先を目指さなければ、
最高の今というのは成り立ちませんからね。

それを言える大河内は
やっぱりカッコイイですね。
(褒めすぎると後で怒られそうなので、
この辺りでやめておきます)

ですが私自身も、
この言葉に自信を持っております。
頼りになる先輩達と
後ろを任せられる、などと言うと、
私が前に立てているか不安ですが、後輩達。
気の置けない同期の彼。

これだけ揃って自信が持てない訳もありません。
後は、所詮仕様も無い自尊心ではありますが、
より成長した姿や
恥ずかしくない背中を見せられるように。
そして何より
皆様の素晴らしい一時の為、努めて参ります。
皆様あっての使用人ですから。

末尾にはなりますが、
昨年は大変お世話になりました。
今年も使用人一同、
お帰りを心よりお待ちしております。

楽しい一年に致しましょう!
今年もよろしくお願い致します。

才木

追伸

お目汚しを失礼致します。

一月の後半に
私のアイスをご用意させて頂きます。
今回は「ロブロイ」と申します、
スコッチウイスキーがベースの
カクテルを模したアイスにございます。

アルコールは飛ばしておりますので、
安心して召し上がって頂けます。
ただ、風味は強めに残っておりますので
その点はお気をつけくださいませ。

スコッチの本場はイギリス(スコットランド)。
以前のマンハッタンアイスが
バーボンウイスキー(アメリカ)でしたので、
ペンギン達が今度はアメリカからイギリスへ。
というお話もありまして。
これはまたティーサロンにてお話致しましょう。

ちなみに、
ペンギンは今回多忙により欠席です。

あ、あと!
スコッチのオススメは、アイラモルトです!

以上! 才木でした!