お嬢様への手紙 ~ 粉雪舞う夜に

我が敬愛せしお嬢様へ。
今宵は時任よりお手紙申し上げます。

ご機嫌いかがでございますか?
街にもどうやら、粉雪がちらつき始めたようでございますね。

お嬢様は、雪が降る中で夜空を見上げた経験はございますか?
星の光すらない、全き暗闇の中から、真白い羽毛が尽きることなく舞い降りてくるかのような眺め。
いつまで眺めていても飽きること無い美しさに、時任などは時間を忘れて見入っておりました。

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