今年の梅仕事

さて、先月6月は梅の季節という事で、梅酒と梅シロップの仕込みに関してご紹介させて頂きましたが、無事農家から可愛らしいコロコロで肉厚な青梅たちが届き、
無事仕込みが終了いたしました。
今はゆっくりと日々成長する彼らを眺めながら、その変化を楽しんでございます。
お嬢様にご用意させて頂くまで今しばらくお待ちくださいませ。

※今年の梅、とても質の良い梅でございます。

所で先月の日誌の締めに昨年仕込んだ梅酒のとある利用法について触れさせていただきましたが、改めてご紹介させて頂きましょう。

私が梅酒を漬けだしたのが今から十数年前。
その当時からずっとお届けしたいと思っておりました「梅酒のT2シャーベット」を
ついにご用意させて頂く事となりました。

自家製梅酒をベースにシャーベットとしてお召し上がりいただき易くレシピを調整し、
ほんのりアルコール感が残る大人なシャーベットでございます。
トッピングには梅の実を。
そして、より風味と梅酒感をお楽しみ頂ける様、梅酒をそのままシロップ代わりにおかけしてお召し上がりいただく、まさにプレミアムな仕上がりとなってございます。

7月17日より数日、数量限定でご用意させて頂く予定でございます。
この機会にぜひお召し上がりくださいませ!

と、最近は梅農家の人かの如く、梅の事ばかり触れてございますので、少し違う話題を。

先月配信された藤堂会はお嬢様もご覧になられましたか?
私共使用人もアーカイブを拝見させて頂く機会を頂戴いたしましたが、非常にボリューム満点の内容でございましたね。
勿論例年の様に会場でお嬢様たちと一緒にお祝いできる事が良いのでしょうが、
それでもこの時勢。
何か藤堂執事に、そしてお嬢様に何かお届けできないかと使用人たちで思案した結果があの配信でございました。
動画を拝見し、改めて藤堂執事のお人柄、そしてその魅力を実感した次第でございます。
私も藤堂執事の年齢まで元気に努めたいものでございます。

私、僭越ながら藤堂執事にお祝いのお手紙を用意させて頂きまして、その中で藤堂執事がトレーニングに励んでいらっしゃったことをご紹介いたしましたが、
私も少しは見習わなければと思い、最近ちゃんと体を動かすようにしてございます。

夏に向け体力をつけることで、バテることなく乗り切りたいところでございます。

お嬢様も、今から夏に備えよく睡眠をとり、正しい食生活を意識してくださいますと
幸いでございます。

それでは。

今年の梅仕事

執筆段階ではまだお屋敷周辺も梅雨入りの宣言はされておりませんが、
やはり含む空気はどことなく湿り気があり、梅雨の気配を感じてございます。
もう夏も間も無くなのですね。

さて、6月と言いますと梅の季節でござます。
昨年初めて兼ねてよりお出ししたいと考えておりました私手製のシロップと梅酒をお作りいたしましたが、今年もぜひご用意させて頂きたいと考えてございます。

今年はコロナ禍の影響か人員削減の傾向にあるらしく、収穫量も少し抑えられていることもあり、目ぼしい農園のものはあらかじめの予約が必須となってまいります。
今年は本場和歌山の200年の歴史ある農園より「南高梅」を取り寄せることといたしました。

南高梅と言いますと、梅の中でも最高級の品種で芳醇な香りと味わいが特徴でございます。
今回はこの梅で「梅シロップ」と「梅酒」をご用意いたしましょう。

実は今回、梅酒に関しては唎酒師の香川に協力して頂き、ベースとなるお酒をセレクトして頂きました。
山形のとある酒造より米焼酎でよい物があり、そちらを使用したいと思います。
本来国の定める酒税法上では「度数20%」以上であれば清酒を梅酒に使用する事が出来るのですが、これはあくまでも「個人で楽しむ」ためのもので、
今回の様なティーサロンでご用意差し上げる際は、所謂「蒸留酒」の使用に限られます。

以前より清酒を使用した梅酒もお嬢様にお届けしたいなと思っておりましたが、かったのそれは叶いません為、焼酎をベースとしてまいります。
それでも、ホワイトリカーベースで仕上げたものとは比べ物にならない、
米の風味や旨味がとても綺麗に梅と溶け合い、すっきりとした仕上がりになってくれることでしょう。

梅が農家から届くのが今からとても楽しみでございます。

またもう一点、お嬢様に予告と申しましょうか…お知らせがありまして、
今年の頭にお出ししたブランデー仕込みの梅酒なのですが、若干まだ私の手元に残ってございます。
美味しく使用人たちで頂こうとも思ったのですが・・・
せっかくなのでこれも兼ねてから企んでおりました「とあるデザート」にしてお嬢様にお届けしたいと思っております。
例年私がこっそり作っては楽しんでいたアレでございます。

また詳しくお伝えする日が来ることでございましょう。
それまで、ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。

それでは。

先日、屋敷の裏庭を散策しておりますと、なんと梅の実が!
これで漬けると美味しいのでしょうか?

次こそは

椎名でございます。
5月に入りますます暖かくなってまいりました。
ヒートの名の付く例の防寒用インナーもそろそろタンス入りかと思われるかもしれませんが、
外に出る際などは実はまだ現役で着用してございます。

さて、先日はエクストラティ「elegance」をお楽しみいただきまして、誠にありがとうございました。
あいにく当の私が不覚にも体調不良になってしまい、お嬢様に直接お届けできなかった事が本当に悔やまれます。
体調管理の甘さが原因でございます。
楽しみにしてくださっていたにも関わらず、ご心配及びご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんでした。

しかしながら、当日サポートで入ってくれた百合野、伊織からもご好評賜ったと伺い心より安心いたしました。
使用人からは直接贈ることは叶わない薔薇の花束をお楽しみ頂けましたのならば幸いでございます。

また、5月11日には改めてエクストラコーヒーのご用意がございます。
今度こそは自身でお届できるように努めて参ります。

そんな今回のコーヒーですが、私自身、10年以上愛用しておりますロースターから「スペシャルティコーヒー」と呼ばれる国内流通でも一握りの限られたコーヒーにしか冠する事の出来ない特別な1品お選びいたしました。

紅茶も大好きなのですが、日常ではコーヒーを飲むことの方が多く、一日に数杯は飲まないと体がソワソワしてしまうほどコーヒーが手放せなくなりました。

今回お選びいたしましたのはコスタリカの「サンタテレサ」より、パカマラ品種の豆をチョイス致しました。
焙煎はシティーローストで飲みやすく、柑橘系のニュアンスに蜜を感じさせる品の良いお味でございます。
「サンタテレサ」設立からまだ数年程度のミルだそうですが、高い品質のコーヒーを作っておりまして、私もお嬢様にお届けする為テイスティングしましたが、非常にコーヒーらしい苦味もありながら、すっきりと飲みやすく、華やかな印象を受けました。
ぜひお嬢様にもお勧めしたい一杯でございます。

紅茶とはまた全く違うアプローチでお淹れするものですから、私も新鮮な気持ちで臨ませて頂きます。
お越し頂きました際には是非ともご用命くださいませ。

お屋敷にてお待ち申し上げます。
それでは。

バラの花束を

椎名でございます。
先日、ティーサロンへ向かっておりますと、見かけない猫が通りにおりました。
薄めのキジトラちゃんだったのですが、ふっくらとした毛並みに、
首輪はなく、私の姿に気付くとさっと物陰に隠れてしまいました。
最近この辺りにやって来たのでしょうか?

4月は出会いの季節であり新生活が始まると申しますが、ひょっとすると猫もそうなのかもしれませんね。

3月の開館記念でございましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか?
お陰様で沢山のお嬢様にお顔を見せて頂け、私共も非常に楽しく過ごさせて頂きました。
私も、執事としてお迎えさせて頂く機会は少なめではございましたが、
それでも日々15年の重みを実感しながら執務につかせて頂きました。
先月も申しましたが、これからもぜひティーサロンを愛して頂けますと幸いでございます。

さて、今月は私も2回目のエクストラティーに挑戦させて頂きます。
今回お送りさせて頂くお茶ですが「elegance」と申しまして、
「ダイアナローズ」をベースにお作りいたします。
ダイアナローズと言いますとお屋敷に沢山咲くバラの花びらを贅沢に使用した紅茶であり、まさにお屋敷を代表する作品のひとつでございます。

歴史ある紅茶でございますから、同じく長く屋敷につとめております使用人とぜひ一緒にお作りしたいと思い、百合野にパートナーをお願いさせて頂きました。

バラの優雅な香りをより豊かに、
ダイアナローズを一輪のバラとするならば、こちらの紅茶はバラの花束となる、
そんなお茶をお届けできればと存じます。

是非とも、当日お楽しみいただけますと幸いでございます。

それでは。

15周年

一進一退の寒さと暖かさの攻防が続く2月が終わり、
少しづつ訪れる春の陽気に心は少しばかり軽やかに感じて参ります。

さて早いもので、お屋敷も今月開館15周年を迎えます。
15年…長い様であっという間に過ぎ去った日々でございました。
これもひとえにお嬢様に日々お力添えいただいたおかげでございます。
改めて心より感謝申し上げます。

お屋敷にて務め始めたのがまだ20代のころでございます。
いつだったか、かつてのティーサロンについて触れたことがございましたが、
2006年 開館当初のサロンは今よりもずっと小さく、テーブルにして8台。
お席でも20席程度でございました。
給仕にあたるフットマンも3名と少なく、執事も一人で入り口を切り盛りしていたのです。
当時ティーサロンにつとめておりました使用人は私含め十数名でございました。
初めての執務故、毎日が手探りでお屋敷が閉館した後も皆であーでもない、こーでもないと議論したり、お給仕の練習をしたものでございます。
大河内とはよく、カップや紅茶について一緒に練習をしたことを覚えてございます。

そんなお屋敷に転機が訪れたのが開館数か月後の8月の頃。
一度大きく休館を頂き、ティーサロンの改装をさせて頂く事となりました。
頂いたお時間を活用し、新たにティーサロンへ使用人を迎え入れ、進化したSwallowtailとなる為、再び皆で勉強や、準備に精を出しました。
このころ、ティーサロンの執事として本宅からいらっしゃったのが藤堂執事でございます。一度私共の働きをご覧になるため、フットマンとしてテーブルにお迎えさせて頂きました際には緊張したものでございます。

無事改装を終え、大きなお屋敷にてお嬢様をお迎えさせて頂きましたのが10月。
でも実は今のティーサロンとはまだ少し異なった内装だったりしたのですが、その後も少しづつお屋敷の手入れを行い、今の形に落ち着きました。

お出ししているお食事も随分変わりましたね。
何と開館当時はデザートプレート2種とクリームティーセット、アフタヌーンティーセットというデザート類のみのご用意でございました。
改装後も軽食類をお出しする事になったものの、ディナーのお時間は無かったりも致しました。
使用人たちのお給仕の力もついてきました頃、満を持してディナータイムを新設させて頂きまして、とても感慨深い思いになったものでございます。

そうそう、今だから言えることですが、新しい給仕に戸惑い改装後初日のお迎えではお嬢様を1時間以上エントランスでお待たせしてしまった…という事もございました。
今のお屋敷の姿があるのも
よりスムーズに、より正確にお嬢様にお仕えできるよう研鑽を重ねて参り、
またそれを後世の使用人たちに継承してくれた全ての使用人の努力の結果であると確信してございます。

全てはお嬢様の為に。

15年を迎え、これからもお屋敷はお嬢様にお喜び頂けるよう、日々進化してまいます。
ただいまは大変な世の中でございますが、だからこそお嬢様のお屋敷でのお時間が
かけがえのないものとなるよう務めていくことが私共使用人の役目であると信じております。

どうか、いつまでもお傍でお仕えさせて頂けますと幸いでございます。

今年の初ネコ?

年が明けあっという間に一か月が過ぎました。

先月は私秘蔵の梅酒をお送りさせて頂きましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか?
梅の濃厚な香り、程よい甘さで飲みやすいとお褒めの言葉も頂戴いたしまして、お作りした甲斐があったと心より嬉しく存じます。
また、今年もお許しいただけるのでしたらぜひ、仕込みたいと存じます。

 さて、先日の事です。
その日は日も出ていて、心なしか暖かさを感じる昼時の事でした。
とある住宅街を歩いておりますと、なんとなく肌で感じるものがございました。
「ネコが近くいいるぞ」と。

あたりを見回すと…いました。
しかも私の大好きなハチワレではございませんか。
(通称ハチワレとは額から左右に八の字に白と黒の毛色に分かれる特徴を持つニャンコの事)

このあたりで可愛がられているのか、人様のおうちの駐車スペースで寛いでおりました。
寒くなって以降なかなか外でお目にかかれない上、白黒のハチワレという事もあり、
私の気持ちは大きく盛り上がります。

触れる事はできないまでもせめて写真には収めようとカメラを構えましたところ、
こちらの存在に気づき大きく伸びをするではありませんか!

ゆっくりと姿勢を戻して躊躇なくこちらに近づいてきます。
しかもよく耳を澄ますとすでに喉がグルグルと言っている⁉︎
…どうやらこのあたりで相当に可愛がられているのでしょう。
写真に収めようにも膝下にどんどん潜り込んでくるので撮影は断念、そのあとは心ゆくまでその毛並みを楽しませて頂きました。

さて、そんな思わぬ出会いがあったわけでございますが、
ちょうど今月よりギフトショップにて私考案の
「ハチワレにゃんこのチーズケーキ」をご用意させて頂いております。

お味はお馴染みのベリーのチーズケーキでございます。
非常に食べやすく紅茶にもピッタリのお味となってございますので、
是非お楽しみくださいませ。

とはいえこのお顔…
なんとも愛らしくございませんか?
お顔にもこだわりがございまして、
ハチワレならではの算数の出来なさそうなお顔をパティシエが見事に再現してくれました。ピンクの鼻も外せないポイントです。

なんだかフォークを入れるのを躊躇してしまいそうです。
お嬢様、お召し上がりいただく際は、ちょっぴり強い心構えが必要となりますが、
どうかご容赦くださいませ。

それでは。

新年のご挨拶

椎名でございます。
新年あけましておめでとうございます。

年始はごゆっくりお過ごしでございましょうか。
ここ数週間で気温もグッと落ち、なんともお正月らしい雰囲気となりましたね。

さて、2021年が訪れました。
昨年は様々な出来事がございましたね。
お屋敷もそんな世の中の影響を沢山受けましたがお嬢様のお力があり、
そして使用人たちのたゆまぬ努力がありましたおかげで、無事乗り切ることが出来ました。

2021年も益々の努力をし、よりお嬢様に安心してお楽しみ頂けるお屋敷であり続けて参ります。

ところでお嬢様は今年の抱負はお決めになりましたか?
私は、今年は何か一つ専門的な知識のお勉強に取り組みたい一年としとうございます。

お嬢様もぜひ抱負をお決めになられましたら、お教えくださいませ。
小さなことでも何か目標があるとそれだけで毎日が楽しくなりそうですね。

それでは、本年もお屋敷一同宜しくお願いいたします。
私お手製の梅酒もご用意してお屋敷にてお待ち申し上げます。

それでは。