音楽1

お嬢様、お坊ちゃま、如何お過ごしでございますか?明石でございます。

今回はタイトルを見ていただいた通り、私が好きな音楽について語らせていただこうかと存じます。
もしこの”音楽を語る”という一文を見て、「どうせ、へんちくりんなことを書くんでしょ」と察したお嬢様、お坊ちゃま、、、大正解でございます!

普通、音楽なら「歌詞」や「音」について語ることが多いかと存じますが、
今回私は「Official Video」、いわゆるMV(ミュージックビデオ)の好きなシーンについて、おススメさせていただきます。

では早速書かせていただきますが、実際に映像を見ていただいた方が分かりやすいかと存じますので、何とは言いませんが、
基本的にどなたでもお手軽に見れる、”いんたーねつと”の”んーんーぶ”をご覧いただきながらお楽しみくださいませ。
(ちなみに5作品ほど紹介させていただきますが、全て洋楽でございます)

No.1「オアシス」”Whatever”

この映像の見所は、(主観でございますが)恐らく、適当に撮影しているであろう兄ノエル・ギャラガーの何気ない仕草でございます。
(映像の0:08あたりの男性が兄ノエル、0:12あたりの男性が弟リアムでございます)

まず0:22あたりの兄の上手いのか下手なのか分からない謎のステップ、何故か格好良く見えませんか?
さらに1:21あたりから始まる兄の(画面IN)→(ウインク)→(画面OUT)は何度拝見しても可愛いの一言でございます。

他にも可愛いシーンがいくつかあり3:45あたりの決め顔が半分くらい見切れてピタッと止まるシーンや5:42あたりから箒で掃いていきカメラの死角に入ったところで「いるよ!」と言わんばかりに箒を掲げたりと中々見どころが多いかと存じます。
他にも0:41や、1:46の兄が笑い、弟がちょっと回り始める所、2:55のシーンなど今では考えられないほどの兄弟の仲むつまじい映像も楽しめるのです。
(なぜ今では考えられないかというと、この映像の何年かあと、二人は大喧嘩をし、今では世界一仲の悪い兄弟バンドとしても有名だからなのです)

まあ何はともあれ、取り敢えずこんなところでしょうか。(強いて言えばオアシスを見ると眉毛を繋げたくなるところですかね)
No.1 終わり。

No.2「コールドプレイ」”Paradise”

コールドプレイのMVは全体的に凝っている気がいたします。
例えば”The Scientist”や”Higher Power”、さらに”Up&Up”に至っては「クリストファー・ノーランの作品か!」と見まごうほど。
では何故この作品を選んだかというと、、、まあまずは2:27あたりまで飛ばさずにご覧くださいませ。

、、、如何でしょうか?多分「クリスマーティン!?」と、ビックリされたのではないでしょうか。
えっ?クリスマーティンが誰かって?コールドプレイのボーカルでございますよ!

まあ冗談はさて置き、この映像はゾウさんがある種”楽園”ともいえる仲間に会いに行くというストーリーでございます。
初めは「”着ぐるみのゾウさん”が動物園から逃げてる!」という印象から、徐々に感情移入していき「”ゾウさん”が飛行機に乗った!」と、着ぐるみが気にならなくなるかと存じます。
しかし2:24のシーンで着ぐるみの頭を取ると、「ゾウさん」が「着ぐるみのゾウさん」という印象にまた変わります。

別に取らなくても映像としては違和感なくハッピーエンドだと思いますが、あえて取る。
それも最後のシーンなどではなく、すごく中途半端なところでさらっと取ります。
私は初めて拝見したとき、そのシーンに言葉にできない”お洒落さ”を感じてしまったのです。

これがこの映像のおすすめポイントでございます。
まあ他にもゾウさんの可愛い仕草なども面白いので見つけてみてくださいませ。
(ちなみに調べてみると撮影した監督は、本当はもっと頭をとるシーンを増やしたかったそうです。そうしたらまた違う印象になっていたかもしれません)
No.2 終わり。

今回、一度に全て紹介させていただこうかと存じましたが、また長くなってしまいそうだったので、勝手ながら途中で区切らせていただきます。後半も今月中には掲載できるかと存じますので、微妙なお気持ちで期待していただければ幸いでございます。

前半終わり。

後日談。

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
15回公演には特に呼ばれませんでした。
的場でございます。

その代わりと言っては何ですが、先日隈川の月曜動画にお呼ばれしてまいりましたよ!
歌に演技に鬼才ぶりを発揮する、言わずと知れた当家の至宝隈川でございます。
その才能は「ボケ」にもその手を届かせているらしいのでございます。
ほほう…。ならば私のツッコミ力(つっこみぢから)を以てして挑んでやろう…

結果は惨敗でございました。くそー!
隈川は私との撮影でボケ倒した後に神編集を施してくれました。
編集までもできるなんて…っ!
編集では色々カットされておりますが様々な攻防が繰り広げられているのです。

普段能見と漫才をしている時とはやはり勝手が違いました。
人が変われば品変わる…。
短い時間ではございましたが、非常にエキサイティングなひと時でございました。
類まれなるボケの宝箱でございましたね!
頭の回転が早いのでツッコミが追い付かない場面もございました。
うーむ。第2回の月曜動画に向けて素振りをせねば!
と的場は考えた次第でございます。

しかしこんな隈川でもツッコミに回らざるを得ない八幡とは一体…。
お屋敷の使用人にはまだまだ強い猛者が潜んでおります。

ご覧になっていただいたお嬢様、誠にありがとうございました。
お楽しみいただけましたか?

まだご覧になっていらっしゃらないお嬢様はどうぞこちらへ。

それでは私は素振りがございますので本日はこれにて。

明石太郎先生へ

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でこざいます。

気づけば年が明け、
瞬く間に一月も終わりにございます。
今年も沢山のことに
挑戦していければと考えております。
お付き合いいただければ、幸いでございます。

さて、年末のカウントダウン配信では
明石太郎先生脚本のコントを
明石と共に披露いたしました。

二人で考えた部分も多少ありますが、
殆どそのままに行いましたので、
皆様にも氏の奇才っぷりを
存分に味わっていただけたのではないかと。

明石も練習を繰り返す内に、
こだわりが増してきたようでして、
あーでもないこーでもないと
多くの時間を費やしました。
とはいえ専ら何が悪かったという訳ではなく、
自信の持てない明石を私が
鼓舞しているのが大半ではありましたが。

「これで大丈夫なんですかねぇ……」
「大丈夫だよ! 自信持て!」

のような。

その甲斐あってか、
皆様からお褒めの言葉を多くいただき、
非常に嬉しゅうございました。
ありがとうございます。

是非またと思いますが、
全ては明石太郎先生次第であります。
もしよろしければ明石を通して、
励ましのお言葉を賜れればと存じます。
その暁には、先生の筆が乗りまして、
新作をお届けする機会が早く訪れるのではないかと。

ギフトショップにてお仕えしている加藤もそうですが、
ヴァンドゥールの後輩達は特に、
独特の感性を持ち合わせておりますね。
言葉を交わす程にその面白さが増し、
彼らが何を考えているのか知りたくなります。

ギフトショップにお立ち寄りの際は、
お嬢様方もお声がけいただければと存じます。
私も彼らが表舞台にて、
その才能を発揮出来るよう精進して参ります。
お楽しみになさってくださいませ。
何がよろしゅうございますかね。

加藤は今後探っていきたいところでございます。
明石はお魚選手権でも開催すれば、
出場してくれるでしょうか。

私は、猫も女装もあれですが、
ペンギン選手権でもあれば参加したいものでございます。

本年もよろしくお願いいたします。

才木

とあるクッキー

(2×××年、某所にて)

上司、「おい、君が発注したこの大量のクッキーどうするつもりだ!?」
部下、「申し訳ございません」
上司、「謝って済む話じゃないぞ!」「全て廃棄するしかないな」
部下、「そ、そんな、、」
上司、「じゃあ君が全て売りさばくのか?」
部下、「いや、それは、、」
上司、「だろ。それにな、こういうクッキーは今の時代、目新しくとも何ともないんだよ」
部下、「すみません、、」
上司、「ったく、取り合えず処分は明日言い渡す。分かったな!」
部下、「、、、はい」

部下、「はぁ、どうしよう。目新しくも何ともないかぁ、、、、いやまてよ!」「○○さーん!!」

(とあるアパートにて)

明石、「どんどん!」「おい染瀬!」
染瀬、「なんだい明石君こんな夜遅くに。一体どうしたんだい?」
明石、「クッキーだよクッキー!昨日君に貰ったあのイルカのクッキー、どこで手に入れたんだ?」
染瀬、「ああ、それならすぐそこのコンビ二さ」
明石、「えっ、そこの?売ってたっけ?まあいいや、明日買いに行こう」

(2×××年、某所にて)

部下、「この案どうですか?」
上司、「なるほど、悪くないかもしれない。経費は掛かるが廃棄するよりはましだ」「では準備出来次第、出発してくれ」
部下、「はい、わかりました!」

(某コンビ二にて)

明石、「あれーおかしいな、、どこにも見当たらない、、、仕方ない聞いてみるか」「あのー、このくらいの大きさのイルカのクッキーって置いていないですか?」
店長、「ああ、白イルカのクッキーですか。それなら完売いたしました」
明石、「えっ、完売?もう販売しないんですか?」
店長、「んー、、それがですね、どうやら訳ありの商品らしく、私も次いつ販売できるか分からないんですよ」
明石、「なんですかそれは!?」
店長、「いやー私も詳しいことは分からなくて」「それにしてもお客様でもう20人目ですよ」
明石、「えっ?他にも聞きに来た人がいたのですか?」
店長、「ええ」
明石、(皆、その味に魅了されて聞きに来たんだ)
   「他に、販売しているところ知らないですか?」
店長、「分からないですねー。まあこれ以上の事は本社にお問い合わせください」
明石、「、、、分かりました」

(某コンビニ本社にて)

社員、「この奇妙奇天烈な味わい、分かりました。うちで取り扱いましょう」
 男、「ありがとうございます」
社員、「しかし残念です。こんなに美味しいのに期間限定で、さらには限られた店舗でしか販売できないなんて」
 男、「申し訳ございません。我々にも事情がありまして」
社員、「そうですか、ではクッキーのレシピを買わせて頂くのは可能でしょうか?」
 男、「それも申し訳ございません」「それに、、、、」
社員、「それに?」
 男、「いや、なんでも無いです」「今回はこの契約でお願いします」
社員、「まあ仕方ないですね。では来週からお願いします」

(とあるアパートにて)

社員、「お電話ありがとうございます、株式会社○○、○○が承ります。本日はどのようなご用件でしょうか?」
明石、「先日そちらで購入させていただいた、白イルカのクッキーという商品について伺いたいのですが」
社員、「白イルカのクッキーでございますか」「大変申し上げにくいのですが、こちらの商品は販売終了いたしました」
明石、「えっ!終了?もう販売しないんですか?」
社員、「はい。数に限りがあったそうで、、、」
明石、「ま、また作ってもらえばいいじゃないですか」
社員、「どうやら、そういうわけにもいかないようで、、」「申し訳ございませんが、これ以上は我々も分かり兼ねますので失礼いたします」「ガチャン」
明石、「えっ!?」

染瀬、「明石君、どうだった?」
明石、「ダメだった。唯一分かった事といえば、どうやら白イルカのクッキーには口外出来ない秘密があるようだ」
染瀬、「秘密ねー、、でもそんなに美味しかったのかい?」
明石、「美味しかったってもんじゃないよ!今まで口にしたことのない味だった!この世のものとは思えないほどにね」「私の予想だと多分あれは本物の白イルカを使っているんじゃないかな」
染瀬、「まさか」
明石、「じゃあ君はどう思う?」
染瀬、「食べてないから味は分からないけど、実は未来の食べ物だったりして!」
明石、「おいおい、染瀬君。そんなわけ、なかろうて(笑)」
染瀬、「いやー分からないよ。この世は広いからね」

染瀬、「でもそんなに美味しいなら食べたかったなー」

お嬢様、お坊ちゃま、ご覧いただき、ありがとうございます。

ちなみに今回のお話しも例によってある作品のパk、、オマージュでございます。しかしこの場にて、その作品を紹介させていただくのは、あえて控えさせていただきます。

では、これにて失礼いたします。

(2888年、某所にて)

部下、「いやー良かった良かった」「何とかなりましたね」
上司、「まあ今回の事は大目に見てやる。今後は気を付けろよ」
部下、「はい!」「でもあれですね。過去に行ってこれだけ売れるなら、今後は過去に市場を広げてもいいんじゃないですか?」
上司、「馬鹿言え。過去に行くのにどれだけ費用が掛かると思っているんだ!」「時空旅行には税が掛かり。タイムマシーンは勿論、燃料を借りるのも自社負担。今回あれだけ売ったのに利益なんて雀の涙だ」
部下、「そうだったんですね、、」
上司、「ああ」「まあ分かったら、次は今の時代に売れる商品を考えることだな」
部下、「はーい」

終わり。

虎の威を借るハム

明けましておめでとうございます。桐島でございます。
2022年もパワフルにお嬢様様にお仕えする所存でございます。
もちろん富田も同じでございます。
という事で、富田にも新年すぐにプロテインをあげました。
もちろんハム用のものでございますが。

意外と気に入ってくれてるみたいでございます。

それではお嬢様、今年一年もよろしくお願い致します。

懐かしい洋食。

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
的場でございます。

時々子供の頃いただいた懐かしい洋食を食べたくなる時がございませんか?
「幼少の記憶が甦る様な、童心に帰ることができる様なごはんが食べたい!」
この度お出ししたハヤシライスクレープもその様な思いから生まれたクレープでございます。

ハヤシライスクレープはキュイジニエの青木が口では面倒くさがりながら、
しかして丁寧に美味しく仕上げて下さいました。
その美味しさはほっぺたが落ちること山の如しでございます!
もうギフトショップでもお手に取っていただけますので是非是非ご感想をお伝え下さいませ。

私は洋食が大好きでございまして、大人になってからも「お子様ランチ」の大きいヴァージョンのものを作って食べたりしておりました。
お嬢様もよくお召し上がりになるであろう「カレーライス」(古くはライスカレー)や「コロッケ」も洋食でございますね。
今でも「オムライス」や「ハンバーグ」はよく自身で作る事がございます。

他に懐かしい洋食は何でしょう?
ピラフは如何ですか?
もう「ピラフ」という単語自体、聞くこともない様な気が致しますね。
チャーハンよりもあっさりしていて炒める、というより具材と共に炊いていた様な記憶がございます。
あとは最近聞かないシリーズでいくと「カツレツ」などもございますね。
スライスした肉を使用致しますので、今より貧しい時期は時折揚げて食したものでございます。
「エビフライ」や「カニクリームコロッケ」も作る事はございますが、揚げ物は手間がかかるのと、眠くなりやすいので控えめにしております。

つらつらと思いつくまま洋食を並べてみましたが、お嬢様の「懐かしい」はどこかで見つかりましたか?
…見つからない?
私が大正生まれだからでしょうか?
(大正生まれな訳がないのでは!?と思ったお嬢様はカウントダウン配信をご覧下さいませ。
な、何と1月14日までご覧になっていただけるのでございますよ!)

それでは本日はこれにて。

年末も終わり。

お嬢様、お坊ちゃま。
ご機嫌麗しゅうございます。
的場でございます。

もう間もなく2021年が終わろうとしております。
お屋敷から少し離れた山小屋からお送りしております。
今年一年の事を思い出しておりました。

1月の事から思い出しておりますと、
「あれがまだ今年の事なのか!」と一年の事を長く感じる事もございます。
反面、私がギフトショップに降り立ってからはや5年半…!
ギフトショップでの日々を短く感じる事もございます。
あっと言う間にただ老いていかぬ様、一日一日を大切に過ごしてゆきとうございますね。

毎年年末に感じる事ではございますが、
「激動の一年だった!これ以上はない」と思う気持ちと、それ以上に
「もっと何かできる事はないか」「お嬢様、お坊ちゃまにもっと驚きと喜びを」
という気持ちが沸いて出てまいります。

それは私一人の力で成し得る事ではございません。
周りの使用人達が力を貸してくれております。

明石の鬼才が発揮されたのも今年からでございますね。
ギフトショップのブログを皮切りに、フットマンスイーツや的場の山小屋CDでも赤井と共にその才能を如何なく花開かせておりました。
カウントダウンでも何と…いや、これはまだお話できる内容ではございませんね。
今夜を楽しみにお待ち下さいませ。

また今年は桐島、才木と共にお写真や動画の企画を進めてまいりました。
お楽しみいただけましたでしょうか?
2022年も更なるチャレンジの可能性を秘めているのではないかと考えております。
もっと彼らと遊びたい!お嬢様、お坊ちゃまにもお楽しみいただきたい!
という気持ちでございます。

能見、八幡と「燕たちの井戸端会議」を行っておりますが、
こちらもまだまだお嬢様、お坊ちゃまのお力が必要でございます!
「これがあったら喜ぶよ!」というご意見がございましたら
是非ともご参考にさせていただきとう存じます。
来年はもっと話題の幅を広げ、配信の間隔も縮めていく事ができたらなあ、と考えております。

本年もたくさんお足を運んでいただき、誠にありがとうございました。
個性豊かな使用人達と楽しいお屋敷を作っていければ!と存じておりますので、
2022も一年間何卒よろしくお願い申し上げます。

…それと2022年1月からは的場の美味しいハヤシライスのクレープのご用意がございますので、ギフトショップにてお待ち申し上げております!

それでは本年はこれにて。

今年も終わり

いかがお過ごしでございますか。桐島でございます。

今年一年いかがでございましたか。

私はと言いますとティーサロンとギフトショップの行き来がより多かった一年でございました。

そして富田との関係も非常に良好になった気がいたします。

最近富田はチュールを喜んで食べておりまして本日もがっついておりました。

その様子がこちら。

はい、もう食の亡者でございますね。

来年も沢山の富田の様子をご紹介致しますのでどうぞよろしくお願い致します。

クリスマス2

12月25日、午前一時。街中の仲睦まじきカップルたちもどこかに消え、普段の静かな街並みに移り変わったころ、あのアパートで行われている交流会は逆に白熱さを増していた。
 
今回のメインテーマは”トーク”「面白い話」「怪談」「体験談」などジャンルは問わず、とにかく一人一人盛り上がる話を用意し、お酒を飲みながら誰の話が一番盛り上がったかを決める催しとなっていた。ちなみに今話しているのはあの大家だった。

 彼は顔から陰湿な雰囲気が滲み出ており、それに恥じぬ「人の悪口」と、大家という職権を乱用した「住人の暴露話」を十八番としていた。そんな最低最悪の彼だったが、今まで明石太郎や染瀬清一以外の住民を騙くらかしていただけのことはあり、悔しくもその軽妙な話術はどこか引き込まれる所があった。そして明石太郎の「クリスマスカースト最底辺でもええじゃないか」よりも盛り上がっていた。

明石「くそっ!なんで私の面白話よりも、あんな奴の悪口が盛り上がるんだ」
染瀬「まあ人間なんてそんなものさ」
大家「残念だったな明石君。君とは話術の差がありすぎたようだ(笑)」「それに君のトーク内容はよろしくないな、どこに恋愛最底辺で満足する者がいる。皆モテたいに決まっているじゃないか。共感が出来ないんだよ、共感が」
明石「うけたからっていい気になりよって」

大家「あ、そういえば染瀬君、君には期待しているよ。君の恋バナは私も一目置いているのだから」
明石「もう勝った気でいるな」「染瀬!君の必殺話でケチョンケチョンにしてやれ!」
染瀬「ケチョンケチョンって、趣旨が変わっている気がするが、、」「まあいいや、じゃあそろそろ僕が話しますか」

住民達「おっ染瀬君の番か?」「待ってました!」「いや、楽しみだな~」
大家「ではお手並み拝見といこうか」
明石「いけ!染瀬!」

染瀬「では。あれは僕がまだ小学6年生だったころ、、、」

                   ○○年前
(小学校の教室)

国語の先生「この”夢を見ているようだ”という表現は男の子ではなく、そのお母さんの気持ちを表しており、つまりそれは、、、」”キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン”
生徒「おっ休み時間だ!」
先生「もうこんな時間か」「では今日はここまでにしますが、来週はテストがあるので120P~127Pまでしっかり復習しておくように」
生徒達「はーい」「皆サッカー行こうぜ!」「行こう、行こう」
 この時はクリスマス前で寒い冬の時期だったが、皆シャツ一枚で外で遊んでいた。今思うと信じられないことだ。

生徒達「染瀬も行こうぜ」
染瀬「すまないが、僕は今度のクリスマスに向けて重要な作戦を立てなければならない。なので皆だけで遊んできてくれ」
生徒達「えー、ノリ悪!」「次やる時はキーパースタートだからな!」
染瀬「わかった、わかった」当時僕はサンタさんの正体を掴みかけていた。

染瀬「やはりおかしい。去年も一昨年も欲しい物が的確にプレゼントされている。それにクラスメイト全員に聞いてみても9割は欲しい物だった。確かにサンタさんはすごい人なのだろう、しかしそんなことはあり得るのだろうか。そして一番おかしいのは、サンタさんが僕の欲しい物を知るのは僕の枕元に置いてあるメッセージカードを見てからのはず」

染瀬「ということはサンタさんは”家に着く→メッセージカードを見る→家を出てプレゼントを買ってくる→もう一回来てプレゼントを置く”ということになる、そんなことを一晩で全員にやっているなど不可能だ」「それにそれだとまた別の疑問がでてくる。サンタさんが来るのは早くても時計の針が24時を過ぎたあとのはず、そんな時間に開いているデパートは無いはずだ」

染瀬「つまり考えられるのは事前に僕が欲しい物を知っている、それしかない。ではいつ知ったか、まだ書いてもいないメッセージカードを読むなど不可能。僕の行動を監視していて欲しい物を推測しているにはプレゼントが的確すぎる。去年の合体ロボの欲しかった”色”まで当てたのが良い例だ。とすれば誰かに聞いているのか、、、一体誰に」「僕が欲しい物の細かいところまで話し合うのは友達だがそれは無い。それだとサンタが僕に友達の欲しい物を聞きに来ているはずだ」「あとはお母さんくらいだが、、、ま、まさか!」

染瀬「いやそんなはずは、、しかし毎年クリスマスが近づくと(清一、サンタさんから何貰うか決めたの?)とか聞いてきた気がする」「まずい、僕は実の母親を疑い始めている。これは何とかお母さんの疑念を払拭するため、策を討たねば、、、、こ、これしかない」

染瀬「まず、お母さんが(何を貰うの?)と聞いてきたらお母さんにしか言わない嘘のプレゼントを言う。そしてクリスマスイヴに誰にも見られないようにメッセージカードに本当に欲しい物を書く。これでどちらのプレゼントが置いてあるかによって、お母さんが白か黒か分かるはずだ」「これは誰にも言ってはならない、友達にも先生にも勿論家族にも、絶対に絶対にぜっt」とその時、染瀬の肩を誰かが叩いた。
「ねぇ、染瀬君。何してるの?」
染瀬「うわっ!!!!!!」「びっくりした、根宮さんか。脅かさないでくれ、、」
 
 根宮にか子(ねみや にかこ)は僕と同じクラスの女の子だった。彼女はどちらかというと静かめのグループに属しており、男子とも沢山しゃべるタイプではなかったが、なぜか僕には良く話しかけてきた。多分一学期の頃、席が隣だったからだろう。

根宮「今、お母さんがどうとかこうとか言ってたけど、何のこと?」
染瀬「なに!?聞いていたのか?」「あ、あれは何でもないさ、、、忘れてくれ」
根宮「教えてくれないと、学校でお母さんお母さん言っていたの皆に話しちゃうよ」
染瀬(それはまずい。根宮さんがどこまで聞いていたかは知らないが、もしそれが友達や先生の耳にまで届いたら計画が台無しになってしまう)
染瀬「わ、わかったよ。ただし誰にも秘密を洩らさないと誓えるかい?」
根宮「うん!」

染瀬「よし」「実はね」
根宮「うんうん」
染瀬「僕はサンタさんの秘密を暴いたかもしれない」
根宮「えっ?秘密って?」
染瀬「サンタさんはもしかしたらプレゼントを僕たちの親に聞いているかもしれない、、、」
根宮「、、、それだけ?」
染瀬「!!!」「それだけって、これは世紀の大発見かもしれないんだよ!根宮さんだってサンタさんがどうやってプレゼントを配っているか気になるだろう!?」
根宮「気になるって、、そんなの知ってるよ!というかお母さんがサンタさんじゃない!」

染瀬「、、、、、へ?」(そ、そんなばかな、、でもお母さんがサンタさんだとすると、僕の理論と辻褄が完璧に合致する。というかそれしかない。なぜこんなことに気づかなかったのか)
染瀬「ね、根宮さんはそれをどこで知ったのだ?」「僕みたいに策を立てたのか?」
根宮「そんなことしないよ、普通にお母さんが教えてくれた」「小学校4年生くらいだったかな、お母さんが(今年は何か欲しい物ある?)って、誕生日でもないのに聞いてきたから」「何で?って聞いたら(クリスマスのプレゼントよ)って、それでわかったの」

染瀬「そんな前から」「じゃ、じゃあなぜこの前、根宮さんにプレゼントのことを尋ねた時、教えてくれなかったのさ?」
根宮「だってその時、染瀬君に(根宮さんは去年のクリスマスプレゼントは欲しい物だった?)としか聞かれなかったから、それにこの年でサンタさんの正体を知らない方が珍しいと思うよ」
染瀬「うっ、、本当か?」(いやだとしても僕が実際に確かめてみないと、、)とその時、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴った。「キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン」

根宮「染瀬君」
染瀬(まずは先ほどの策を実行に移すべきだ、そしてその結果次第では、、、)
根宮「染瀬君!!」
染瀬「えっ!?な、なにさ」
根宮「話したいことがあるから、放課後帰らないでね」
染瀬「え?あ、ああ、わかったわかった」(策の見直しなども、考えるべきか、、、やることは山積みだな)
根宮「、、、、」

(そして学校が終わり、下校途中)

染瀬(まずは嘘のプレゼントを何にするかだが、、)
「ぽこっ!!」なにかが染瀬の頭をチョップした。
染瀬「いてっ!な、なんだ!?」
??「なんだじゃないよ!」
染瀬「あっまた根宮さんか、いきなり酷いじゃないか」
根宮「それはこっちのセリフよ!」「”帰らないでね”って、言ったじゃん」
染瀬「え?そうだっけ?」
根宮「ひどい!!」
「ぽこっっ!!!」先ほどよりも強い力で染瀬の頭をチョップした。
染瀬「いたっ、ご、ごめんて、謝るからさ」「そ、そういえば何か話したいことが、あったんじゃなかったっけ?」
根宮「、、、そう」
染瀬「教えてよ」
根宮「やだ!」「、、、」「やだけど、、、話す」

染瀬(取り合えず助かった、、)「それでどんな話なの?」
根宮「え、えーと、、、」
染瀬「、、、」「えーと、、、何?」
根宮「こ、今度の日曜日のクリスマス、、」
染瀬「うん」
根宮「い、いっしょにえい、、えい、、、が」
染瀬「えい?」
根宮「え、映画、、見に行かない、、?」

染瀬「、、、え?」(ど、どういうことだ。これは友達としてか、、いや、それにしてはいつもと雰囲気が違う。男子と話すのは苦手そうではあるが、少なくとも僕に対してこんなに動揺はしないはずだ)(というと、まさかこれは、、、恋愛感情としてなのか!?)
根宮「、、、」
染瀬(まずい、こっちの答えを待っている)(どうしよう。実際のところすごく嬉しいのだが、いかんせんデートなどしたことないし、、、早く答えなければ)
根宮「、、、」
染瀬(あれていうか根宮さんてこんな顔してたっけ?今までちゃんと顔を見ていなかった気がする。よく見るとなんていうか、、すごく可愛いかもしれない)

根宮「、、、」
染瀬(何か根宮さん顔が赤くないか、、、うっ、なんかこっちまで顔が熱くなってきた、、クラスの女の子と友達として話すのは何にも動揺しないが、こういうパターンは初めてだ)
根宮「、、、」
染瀬(でもきっと根宮さんは僕以上に緊張して僕に思いを伝えてくれたはずだ。ここで答えられなければ男じゃない!)

染瀬「ね、根宮さん」
根宮「、、、」

染瀬「伝えてくれて、、ありがとう」
根宮「、、、うん」

染瀬「映画、、、一緒に行こう!」
根宮「、、、うん!」

その時僕は、あれほど考えていたサンタさんのことなど、すっかり忘れていた。

おわり。

                   アパート

住民達「え!!終わり!?」「デートはどうだったんだ!」「教えてくれよ染瀬君!」
染瀬「デートはしたさ。ただ、まぁそのあとにね、、、」
住民達「そのあとだよ、そのあとを知りたいんだよ!」

大家「うるさいぞ!お前たち!!」
住民達「びくっ!!」
大家「わからんのか!?染瀬がここで話を切り上げた真意が!この後、、染瀬は、、染瀬は、、恋に、恋にやぶれたのさ、、、」「思い出くらい良い所で終わらせてやろうぜ!」「なあ明石、お前もそう思うだろ?」
明石「てか、あんたそんなキャラだったっけ、、?」「ていうか意外だったな染瀬、根宮さんとそんな関係だったとは」
染瀬「黙ってて悪かったね」

住民達&大家「、、、え!?」「君達同じ小学校だったの??」
明石「あれ、言ってなかったっけ?」「いや~懐かしいな、あと二人仲が良かった友達がいてさ、四バカ兄弟なんて言われてたな」
染瀬「いや僕はそこには入っていないはずさ、明石君達三人で三バカ兄弟だったはずだ」
明石「あれ、そうだっけ?」「まあいいや、そういえば根宮さんて三学期の頃あまり学校に来なかったよね?」
染瀬「、、、ああ。それは僕が原因さ」
明石「そうだったのか、まあ話したくなさそうだし聞かないけどさ」

住民達&大家「おい!お前たちだけで完結するな!」「俺たちにも教えろ!」

染瀬「まぁ、機会があればね」

                     完

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

恋のお話を書くにはどうやら、まだまだ勉強が必要そうです。また機会があれば挑戦するかもしれません。

それと最後にお嬢様、お坊ちゃま、良いお年をお迎えくださいませ。

今年も終わり

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

winter fairも始まって久しく、
お配りする写真も後半へと切り替わりました。
いよいよ今年も終わりという感覚を
ひしひしと感じるところですが、
皆様フォトブックはご覧頂けたでしょうか。

今回は的場と桐島と共に
趣向を凝らしたクリスマスフォトブック。
テーマは「日常」「アンニュイ」といったところで、
楽しげなパーティーと言うよりは、
クールな、
普段はあまりお見せすることのない
使用人達の姿を楽しんでいただけるよう
お作りいたしました。

特典のDVDでは、
使用人達が「クリスマスの思い出」を
語っております。
私と的場で再びインタビュアーを務めまして、
和気あいあいとした内容になってございます。

また大旦那様からお許し頂き、
私と的場のこぼれ話的な
対談ページも収録してございます。
来年に向けて様々なことを計画しておりますが、
まずはこちらをお楽しみ頂けますと幸いです。

今年はヴァンドゥールとしてお仕えを始め、
近頃はあまりギフトショップで
お会いすることは叶いませんが、お声が掛かれば、
いつでも皆様にお仕え出来るよう、
日々勉強しております。

またギフトショップにおいても、
お戻りをお待ちしております。
来年もよろしくお願いいたします。

……

八幡のクレープボックスも、
大変美味しゅうございます。
是非お召し上がりくださいませ。

才木