ハロウィンのすすめ

お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。

皆様、ハロウィンはお楽しみいただけておりますか?

この度は「お屋敷」がテーマでございます。
三カ国の使用人達がティーサロンに集い、
パーティーが催されるというストーリーです。

しかしハロウィンに集う使用人達でございますので、
一筋縄では参りません。
使える主人のの幸せを守る為、
荒事も辞さない輩共にございます。

そんな彼らが一堂に会する時、
穏便に済むような謂れなどございますでしょうか?
それぞれのお屋敷の誇りをかけて、
三つ巴【Triangle】の争いが巻き起こります。

……

そんな使用人達の姿を!
収めた一冊をご用意しております!
それが
【Swallowtail Halloween Photobook「TRIANGLE」】
にございます!

この度は、
ハロウィンの配信イベントも
合わせてお楽しみいただけます。
フォトブックとして仮装姿を楽しむもよし。
配信の副読本として楽しむもよし。
一粒で二度美味しいものに仕上がっておりますよ!

なお配信の内容なのですが……。 
使用人達のゲーム対決ですとか、
彼らの日常の記録をミニシーンとして撮影いたしましたり
様々、楽しんで頂けるようにお作りしております。

それぞれのキャラクターの設定などを
フォトブックにて予習いただきますと、
より楽しめるかと存じます。

数に限りもございますので、
是非お早めにお手に取ってくださいませ!

色々と申し上げましたが、
使用人一同、皆様にお楽しみいただけるよう、
精一杯考えたハロウィンでございます。
お楽しみ頂けますと幸いです。

才木

カサゴのギョナサン

夕暮れだ。今日も騒がしい海に、夜の帳が下りようとしている。

 ここら一帯の沖合は、水面から大きく飛び出すほどの岩礁がいくつもあり、常に潮の流れが活発であった。プランクトンや甲殻類は豊富で、それらを食べる小魚にとっては絶好の海域であり、さらにそれを食べる大きな魚達はここを楽園と呼んだ。

 岩礁は住処としても優秀であった。魚達は知る由もないが複雑な潮流は漁船を決して近づけず、岩礁の岩陰や無数の珊瑚は絶好の隠れ家となっており、サメ等の天敵からも守られていた。

 つまりこの楽園に住む大きな魚達は、毎日安心して美味しい餌を食べ生きているのだ。ただ一匹を除いて。

 今日もカサゴのギョナサン・ブライトストンは眼下に広がる餌には目もくれず泳ぎの練習に夢中になっていた。
 普通、魚は食べるため、逃げるため、生きるために泳ぐものだが、ギョナサンにとって重要なのは泳ぐことそれ自体だった。彼は泳ぐのが好きだった。

 ギョナサンは特に速度を追及しており、「どうすればよりスピードが出るのか」という事ばかりを考えていた。普通に泳いでいてもカサゴの域を抜け出せない、ではどうすればよいか。

 まずギョナサンは、しっぽの振り方や背ビレの角度を変えながら、朝晩問わず何度も泳いだ。するとある日を境に、だんだんと速く泳げるコツを掴みだした。
 どうやらしっぽの動きは振る回数よりも、一定のリズムを崩さない事の方が大切らしい。そして背ビレは、速度によって角度を微妙に調節することが重要であるという事を彼は知った。

 次に、ギョナサンは海流を利用しようと考えた。これはとても難しく、気を抜くと流されてしまう。さらには、ただ泳いで乗るのではなく、先ほどの動きを取り入れなければならない。何度も失敗した。しかし彼は諦めなかった。

「要はバランスが大切なのだ。バランスが崩れると体が傾き、泳ぐどころではなくなる。つまり最も水の抵抗を受ける頭を正確に保てれば、バランスを失うこともないはずだ」そこからの上達は恐ろしく早かった。
 そしてついにギョナサンは海流での泳ぎをマスターし、カサゴ界の最速遊泳記録を大幅に更新した。

 しかし成功の裏には大きな犠牲もあった。ギョナサンの体はハードな練習によりボロボロになっていたのだ。鱗は所々剥がれ、ヒレも傷ができていた。また、ろくに餌を食べずに練習していたので体はやせ細り、そして群れの仲間達からは距離を置かれていた。

 ある日、群れの長から「ギョナサン、少しは他の仲間達を見習って、海底でじっと餌を待つことはできないのか」と怒られた。それからの数日間ギョナサンは素直に従い、海底で餌をじっと待ってみた。
 だが、やはりギョナサンには耐えられなかった。

「小魚や小さいカニを待って現れなければちょびっと移動して、また待つ。それの繰り返し。これに何の意味があるというのだ。時間の無駄だ!」ボケっと口を開けている仲間達を余所に、ギョナサンはまた泳ぎ始めた。

前編完

今回も長くなってしまい、勝手ながら途中で区切らせていただきます。申し訳ございません。
そして今回の内容に関しても、「ぱk、、、パロディかな」と察してくださったお嬢様、温かく見守っていただければ幸いでございます。

終わり。

拉麺。

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
本日は歴史の勉強を致しましょう。

お嬢様は「辮髪」をご存じでしょうか?
「べんぱつ」でございます。

言葉では聞きなじみがないかと存じますので、私が描いた絵でご覧になっていただければ
きっとお嬢様もどこかでご覧になった事のあるヘアースタイルかと存じます。

前期。
一般的にイメージされるのはこちらかもしれません。

後期
あまり見覚えがないかもしれませんが、的場はこちらの方が格好良いと感じております。

昔の中国人男性の頭髪で、現代では見ることができませんが、
日本で言うところの「ちょんまげ」に近い感覚のものだそうです。

馬に乗る時、戦う時に邪魔にならない様にこういう髪型にしたそうでございますよ。
「じゃあこんなに前や上をたくさん剃る意味があるのか!?」とも思いますが…。

日本の江戸時代ぐらいの時期に中国ではみんなこのヘアーだったそうです。
非常にナウい感じがして気分が良いですね。

今見ると「とても変な髪型だなあ」という感じも致しますが、
何故か一周回ってノスタルジィというか、古き良き時代の浪漫を感じたり
現代の俳優が辮髪にしていると凄く格好良く見えたり致します。

つまり何かと言えば、私は辮髪にとても魅かれた、という次第でございます。

ギフトショップではハロウィンの使用人がたくさん!
私のお勧めはフォトブックでございます。

それでは本日はこれにて。