ドーナツがいた夏は遠いギフトの中

いかがお過ごしでございますか、桐島でございます。

夏本番でございますね。

夏といえばなんでございますか?

そう!桐島のお菓子の季節でございます!

今回も素敵なドーナッツをご用意しております。

名付けて、「ホワイトベリー」

去年のチョコベースのドーナッツと違い、バターを効かせた白い生地にストロベリーとクランベリーをあしらったドーナッツでございます。

元々便利な商店にある4個入りケーキドーナッツが大好きな私としてはどうしても白いドーナッツも作りたくご用意いたしました。いつかは黒いベリートゥベリーと共に4個入りでご用意したく存じます。

夏の甘酸っぱい思い出と共に、私の甘酸っぱいドーナッツは如何でございますか。

是非とも感想など私にお教え下さいませ。

それではお屋敷でお待ちしております。

また来年

お嬢様、お坊っちゃま、ご機嫌いかがで御座いましょう、金澤でございます。

お嬢様、夏を楽しまれていますか?
暑くて嫌だ嫌だでしょうか?
近年の猛暑は確かに尋常ではございません、ですがこれはもう上手く対策し乗り切るしかございません。

そんな夏も後半、まだまだ暑い日が続きますが、8月31日で夏服の使用人が居なくなります…

ひとつの区切りとして今年の夏が終わるのかなと少し寂しさを感じます…

今年は私も何度か夏服を着る機会がございました。
長く使用人として勤めております私ですが、実は夏服を着たのは去年の夏の終わり頃に一度だけ着たのが初めてでございました。
頑なに夏服を着る事を拒んできた私でしだが、ある使用人が、「金澤さんが夏服着てくんなきゃ泣きますよ」と脅してきたので、仕方なく着たのが初めてでした。
物事のきっかけとはそんなものでございます。

夏服姿のフットマン達
これもささやかな夏の思い出

『夏服最後の日』♪

八月十九日は“819”の日

司馬でございます。皆様、お健やかにお過ごしでございますか?

毎年、同じようなことを申し上げておりますが、今年は梅雨が長かったせいもあり、不意にやってきた真夏の暑さが、殊に厳しく感じられるようでございます。やせ我慢などはどなたも得をいたしません。水分補給はしっかりとなさって、毎日のお食事は充分に。夜遊びもほどほどになさいまして、規則正しい就寝時間を守るよう、重々ご自愛くださいませ。

とは申し上げましたが、真夏の夜に庭園などをそぞろ歩くのは、なかなかに魅力的でございます。冬の星のような冴え冴えとした輝きはございませんが、白昼の暑さから解放され、木立の間を通る夜風にあたりながら、煌々とした月明かりを見上げておりますと、私のような不粋者でも、なにか詩情のようなものが湧いて出ることもございます。

たまには、一句でもしたためてみましょうか。う~ん。なかなかすぐには浮かばないものでございますね。あらためて思い浮かびましたら、近々にご披露の機会もあるかと存じます。その時は、司馬の下手の横好きな一句、笑ってご鑑賞いただければ幸いでございます。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。

古谷でございます

日に日に激しさを増す真夏の灼熱の如く燃え盛る炎。

それは奇跡とも運命の悪戯ともどちらともとれる。あまりにも魅惑的すぎた大自然の恩恵を、わたし達は授かったのです。

古の文明を襲った一夜の災厄とも云える出来事から。

「Agave Azul」
北米の地にアステカの時代より自生するこの植物が一夜の山火事によって燃え、焦げた樹液の蜜がら生まれたその甘美。

今日に至るまで、わたし達を時に心地良く、時に酩酊させ狂わせる。

今宵、そのグラスに注がれる美酒は
「Tequila」

古谷

燕楽会

お嬢様、9月6日に燕楽会という催し事を致します。
燕楽会とは何?というお嬢様の為に簡単に説明致しますと三人のフットマンがそれぞれのアイデアで自由に構築したパーティーでございます。今回は私百合野主導のもと、瑞沢、桐島と共にお送りさせていただく運びとなりました。

少しだけこの三人になった経緯をお話ししますと…

それは瑞沢と歌の練習をしている時、私が感じた事がございました。彼の歌への想いはとても実直で、今より素敵な歌声の可能性を秘めている…と。

しかしながら歌劇団ではダンサーとしての任務を仰せつかっている瑞沢。歌を歌う機会は限られてございます。

そんな中この燕楽会のお誘いを大旦那様から頂戴致しました。

これはなんというタイミング!これで自由なステージを作り彼のポテンシャルをたくさん引き出せないだろうか。そしてそれによりいつもとは違った楽しみをきっと作る事ができる、と閃きました。

ですが、もう一人のメンバーに関してしばらく悩みました。瑞沢とのマッチング、会の雰囲気を更に広げられるフットマン。
なかなか見つかりませんでした。
誰か居ないかな…と考えていた時。いつしか交わした桐島との会話を思い出しました。
「いつか一緒に面白い催し事をしてみたいですね」
それは私がカウントダウンパーティーでの桐島の出し物を見たがっていた時に交わした何気ない言葉。
桐島なら会を穏やかな雰囲気にしてくれ、瑞沢とも色々な可能性を広げられるかもしれない。そんな風に思いこの三人での会が決まりました。

まだ詳しい事はお伝え出来ませんが、とても穏やかな雰囲気かつ楽しい会になる事は間違いございません。是非パーティーでお会い出来ることを楽しみにしております。

8月

今月の初めに隈川、浅葱、佐々木、才木、星川、御茶ノ水と一緒にバーベキューをさせていただきました。

藤堂執事もいらっしゃいましたのでその日の感想はきっと藤堂執事が嬉しそうにお話しして下さると存じますので是非バーベキューの話を藤堂執事に聞いてみてくださいませ。

私は他の使用人達にお肉でお腹が満たされていたのにもかかわらず特大なマシュマロを何個も沢山食べさせられたので今になってもとても恨んでおります。

まあたまにはこのような1日もいいでしょう。
では私は昔からとてもとても大好きなメロンをいただきますので失礼いたします。

お屋敷の雑学/肆

敬愛せしお嬢様へ
深緑に染まった樹々の葉を、眩しい陽光が燦々と照らす、本格的な夏がやってまいりましたね。
こんな時期の朝食や間食には果実を採られると良いようでございます。
こと、柑橘系の果実は効率よく体温を下げてくれますので、暑さに辟易とする午後などはよく冷やしたグレープフルーツなどいかがでしょう。

さて、お屋敷の雑学としてときどき、今さら聞けぬお屋敷の細かな蘊蓄をお届けしておりますが、今宵は「ページボーイ」のお話でございます。

お屋敷においては、黒シャツに黒ベストの軽装な装いにて希にサロンへ出現し、お嬢様方のお化粧室へのエスコートを担当する使用人見習いのことをページボーイと称しております。
フットマン候補としての勉学を納め、いよいよフットマンとしてのお勤めを許していただく直前の実務研修のようなものでございますため期間は短く、意外と当館においても「レア」な光景でございます。
「ページボーイ」を見掛けましたらぜひ激励のお言葉など頂けましたら、それはもう彼らの励みとなりましょうが、彼らはまだ名乗りを許されておりません上に、憧れのお嬢様にお声を頂くなどさぞ緊張することでございましょうから、不調法などございましたら何卒ご寛恕くださいませ。

さて、そんなページボーイでございますが、中世欧州などのお屋敷におきましてはもう少し年少の存在となってまいります。おおよそ14歳ほどから、幼きものは7,8歳ほどでございまして。執事やフットマンの指導のもと小間使いやメッセンジャー等を勤めながら、貴族社会のマナーや紳士に必要な知識を学んでいた子供たちでございます。

その多くは、他のお屋敷の貴族子弟たちであり、彼らの多くはこのように、より格上の貴族の邸宅に預けられ使用人として勤めながら貴族社会を学んでいくのが通例でございました。
ページボーイだけでなく、いつか家門を継ぐその日まで、ときにはフットマンとなっても仕え続ける子弟も多かったようでございます。

さらにその歴史を遡っていきますと、騎士見習いの子供たちのことをペイジと呼んでいたようでございまして、戦の際には騎士の後ろから騎兵槍や長弓、戦鎚などを弁慶のように束に背負って従軍し、主たる騎士に状況によって必要な武具を素早く手渡す、なんて役割を担っていた時代もあったようでございますね。

何だか粗暴な事例になってしまいましたが、現代において見られるページボーイは当家の他には、すっかり戦とは真逆なことに、結婚式などにおいて新郎新婦を先導したり、ドレスの裾を持ってあげたりする子供たちのことを指すようでございます。

役柄の言葉ひとつとっても多彩なバックストーリーがあるもので、ついつい脱線が過ぎてしまいましたが。
お嬢様のお役に立てるその日を夢見て今日もお屋敷のどこかで頑張っているページボーイたちが、いつかお嬢様にお目見え叶いますよう。どうか願ってやってくださいませ。